もしありふれた人の英文だったら・・・
オノ・ヨーコの作品を手にとれるという意味では画期的で購入しやすい値段の本です。ただ、これはオノ・ヨーコのものだから意味があるのであって、もし他の著者だったら、謎の本ということにもなると思います。(それもまた魅力といえるのでしょうか?)ただネイテイヴでない彼女がこのように書いた、ということは、ひとつの試金石になると言えるでしょう。バイリンガルが増えた現在、日本人が詩やエッセイを英語で書いたら、これだけのものが書けるか、そんな観点からも楽しめると思います。
想像すること。それだけ。
小野洋子さんの作品集。とは言っても、絵はなく文字ばかり。命令調 で書かれた短い文章は、詩というよりは手引書のような素っ気無いもの。そうこの本は、あなたの想像力を使うためのマニュアルなのです。使い方は簡単。本の指示通りに、色々と頭に思い描いていけばいいだけ。そうすると、ただの活字の羅列を見ているにすぎないのに、そこには雪や、ガラスの破片や、空・・・といった画が広がっていくのです。
時には、金属的な音や冷たい空気を感じることさえあります。この説明、「??????」と思った人。
ごめんなさい。こんな不思議な本の魅力、私には完璧に伝えられないのです。
取りあえず、体験してみて下さい。想像力があるなら、絶対楽しめます。
そして、想像することの不思議にも触れてみて下さい。一つの文章は短く、平易なので、英語が苦手なも大丈夫。
日本では「オノ・ヨーコ頭の中で組み立てる絵」が出ていますが、収録数も少ないし、装丁も普通の文庫本なので、断然こちらをオススメします。