もう笑うしかない!
今回3人のきょうだいは、パルトリーヴィル(直訳すれば「つまらない場所」)にあるラッキー・スメルズ製材所(幸せのにおいのする製材所)という、誠に嘘っぽい場所に引き取られる。案の定、着いたその日から、辛く危険な製材所の仕事をさせられ、他の作業員とともに、大部屋に寝泊まりさせられる。彼らを引き取った製材所のオーナーは、名前もわからない(難しくて誰も発音できないらしい)人物で、いつもまわりにタバコの煙がもくもくと漂っているため、顔もわからない。
スニケットの筆は、だんだん油がのってきて、まさかこんな!といったようなばかばかしい出来事が、大真面目に語られる。それにしても、ひと目で明らかにオラフ伯爵だとわかる人物を、大人はなぜ見分けられないのだろう?つまり、大人は形式にとらわれるあまりに、物事の本質を見ていないということか・・・。
この物語に、そこまでの教訓が含まれているとは思えないが、きょうだいの周りにいる大人たちのばかさ加減といったら、もう笑うしかない。そして、またしてもきょうだいが力を合わせ、難局を乗り切っていく。不幸ばかりが続く中での彼らのがんばりが、いつも希望に満ちているのが救いである。