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モモ―時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語 (岩波少年少女の本 37)

モモ―時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語 (岩波少年少女の本 37)

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モモ―時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語 (岩波少年少女の本 37)の解説

   冒険ファンタジー『はてしない物語』の著者であるミヒャエル・エンデが贈る、時間どろぼうと風変わりな女の子の物語である。文章のみならず、モノクロの挿絵までもエンデ自身が手がけた本書は、1974年にドイツ児童文学賞を受賞。小学5、6年生以上から大人まで幅広い年代の人たちが楽しめる、空想力に富んだ小説だ。

   円形劇場の廃墟に住みついた、もじゃもじゃ頭で粗末な身なりをした不思議な少女モモ。黙って話を聞くだけで、人の心を溶かし悩みを解消させる能力を持った彼女のまわりには、いつもたくさんの大人や子どもたちが集まっていた。しかし「時間」を人間に倹約させることにより、世界中の余分な「時間」を独占しようとする「灰色の男たち」の出現により、町じゅうの人々はとりとめのないお喋りや、ゆとりのある生活を次第に失っていく。

   本書は、時間どろぼうである「灰色の男たち」とモモの対決というスリルあふれる展開を通して、1分1秒と時間に追われる現代社会へ、警鐘を鳴らしている。たとえば、モモの友だちだったニノが「スピード料理」の店を始め、大繁盛しているせいで他人とわずかな世間話をする暇もないというように、時間を盗まれた人たちは、現代の私たちの姿そのものとして描かれている。昨今、モモのように際限のない時間の中で、空想をめぐらせ楽しむ生活はほとんど忘れられている。子どもばかりでなく、忙しい大人たちにも夢見ることの大切さを教えてくれる本だ。(砂塚洋美)

モモ―時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語 (岩波少年少女の本 37)の商品レビュー

5.0 何に時間を使うのでしょうか?
モモという少女が、時間泥棒達と戦う話。

話の内容はよく分かりにくく、クライマックスも大してないように思えるお話。



ですが、2009年現在に、周りを見回してみれば、時間を奪われた人達がたくさんいるのが見えます。

人生で平等に与えられている時間。
生きるということは死ぬまでに時間を使って活動すること。
あなたの時間はどう使うと価値がなくなりますか?
あなたの時間はどう使うと価値が高くなりますか?
あなたの生きている実感を何に感じるのでしょうか?

優しく深くミヒャエルエンデの問いかけが僕の心に響きました。

何度も読み返す本になるでしょう。
5.0 友人に勧められて・・・そして
古い友人がモモの映画をビデオで見せてくれました。その後、原作を読みたくなり、随分と前にこの本を手にしました。何度となく読み返し、文明の陰、固くなってしまう私たち大人、時間の大切さなど、いつも考えさせられます。
読んだ後はなぜか癒されるので、私も元気になって欲しい人や新しいことにチャレンジしようとする人に紹介するようになりました。いくつになっても、モモのような気持ちを持ち続けたいと思います。
5.0 時間とは意識。意識とは心。
貧しいが、のほほんとした温かい生活を送っている村人たちのところに、効率こそ大事だとささやきながら、無駄なことをどんどんやめさせようとする灰色の男たち、時間ドロボウがやってくる。
おっとりしたモモが、そんな時間ドロボウから奪われた時間を取り返して村人の生活を元通りにするために立ち上がるといったストーリー。
70年代に書かれた本であるが、時間に追われる現代人と資本主義の行く末を暗示するかのような世界観が描かれている。本当に大切なもの、幸せってなんなのか、そもそも無駄なことってなんなのか、
立ち止まってじっくりとそういうことを考えるべきときに感じるものがある本。

しかし、ミヒャエル・エンデがすごいのはもう一段上のレベルの概念、『時間とは意識である』ということを子供に語りかけるような言葉で説明しているところだと思う。

時間の国に住むマイスター・ホラがモモに語った言葉では、こうなっている。

「人間はじぶんの時間をどうするかは、じぶんできめなくてはならないからだよ。・・・・・時計というのはね、人間ひとりひとりの胸のなかにあるものを、きわめて不完全ながらもまねてかたどったものなのだ。・・・・人間には時間を感じとるために心というものがある。そして、もしその心が時間を感じ取らないようなときには、その時間はないもおなじだ。」


1・・2・・3・・という秒の単位は、あくまで物理的な計算を成り立たせるための原理原則として作られているもの。それを空間的に表現したものが時計である。
しかし、過去に起こったことを過去の記憶として整理し、今をとらえ、未来を想像することができるのは人間の意識がそのようになっているから。

逆に言えば、妄想の世界に生きている人、精神的に狂ってしまって、過去や現実、妄想の区別がつかない人には時間という概念が存在しないと言ってもいい。
実際、自分が体験として起こったことと、想像で考えたことって、意識の中では同じように存在しているはずだし、10年前の経験であっても鮮明なものは鮮明な記憶として存在しつづけ、1週間前の経験でも意識から消えているものは存在しないに等しいし、感じ方によっては10年前の経験よりも古い出来事に感じるかもしれない。

「時間とは意識だ」
という前提で『モモ』をもう一度振り返ってみると、

・効率的な時間のすごし方 = 効率的な意識の持ち方
・無駄な時間のすごし方 = 無駄な意識の持ち方
・タイムマネジメント = 意識・心マネジメント

というように言い換えることもできるのではないだろうか?

つまり、
食事時間を節約するためにファーストフードで10分で食事を終えることは、
一見すると時間を節約しているように思えるのだが、
その10分が心・意識に残らない10分ならば存在しないのと同じ。
(体にエネルギーが注がれている点では意味があるが、意識のレベルでは無意味。)
そういう時間のすごし方で30歳年を重ねたとしたら、
物理時間は節約できたかもしれないが、
意識のレベルでは何も残っていない。

しかし、食事に30分かけたとしても、記憶に残る食事を経験できたのであれば、それは意識を大事にできたということであり、つまりは時間を大事にしたということである。

意識があるからこそ、動物ではなく人間だといえるのではないか。だとすれば、心や意識を大事にして生きるって、もっとも人間らしく生きることの本質なのではないか、と思うのである。
経済活動、生命活動を行う上で忘れてはならないものだと思う。
5.0 大人に読んで欲しい一冊。
自分のリズムで、自分を生きるということ。

よく考えてみようと思いまして、
子供の頃読んだこの本を読み返しています。

子供の頃、「時間を大切に・・・」
なんて、考えたことなかったので。。。

読んで、自分を見つめなおしています。

今、たくさんの情報や物に流されて生きているように、
感じるし、時間がないし、
あってもやらなくちゃいけないことばかりで、
時間があっという間に過ぎていくんです。

いつも、時間がたりないといつも感じていて、
何もしなくてもいいのに、
何もしないと取り残されていくような・・・
そしていて、忙しく動いても、
やりがいがなく、退屈なんです。

本当の自分の心の花が咲く時間をみつけたい。

そんなわけで、この本を
見落としてはいけなかったのかもしれないと、
もう一度、読んでいます。
5.0 「灰色の男たち」の悪巧みを初めて公にした暴露本
「時間を短縮して成功」という類のハウツー本はたくさんあります。ビジネスで成功するための雑誌や、テレビ番組もたくさんありますね。一度歩みをとめて、深く考えれば、異様な考えだと気付くのですが、その類の情報が、あまりに氾濫しているため、当然のことのように行動してしまいます。
 これらの情報には、ある組織がからんでいます。「灰色の男たち」が俗称です。正式な名前は明らかにされていません。彼らは、わたしたちから豊かさを盗みます。すると心がカラカラにかわいて、生活はやせほそってくるのです。

 ちょっとした昔に、人類は「灰色の男たち」に支配されかけたことがありました。そのときに、世界を救った女の子がいました。

 ジャンヌダルクやエリザベス女王のような英雄譚は、記録として残っていますが、その女の子の物語については、知られていませんでした。エンデさんは、ある旅人から、この話を聞いて、彼なりの解釈を加えて、物語にしたのです。女の子の活躍が公になるのは、これが初めてです。

 この本によって、「灰色の男たち」の悪巧みが、ひろく知られるようになりました。彼らは困ってしまいました。そこで一計を案じて、この本を大人の目のつかないところに置くようにしむけました。本当は大人こそ、この本を読むべきなのに、存在に気がつきません。エンデさんは、女の子の偉大さと「灰色の男たち」の怖さを、世界中で伝えました。多くの人が、共感し、一丸となって、彼らに対抗することを決意しました。しかし、それとおなじくらい、いや、その数倍の人々は、気がつかなかったり、気がつかないふりをしているのです。

 さあ、この本を読んで、いっしょにたちあがりましょう。

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