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19世紀西欧の耽美主義小説の傑作(と言っていいだろう)。男装とかレズビアンとか男性蔑視とかあるけど、 ジェンダーとかゲイとかのセクシャリティの話はまったく主題ではなく、あくまで唯美主義・耽美主義(しかも女性 美に限定された)オンリーの小説。 発表当時、この小説がもっていた時代的な意味は、現在の我々には感得できないし、ジョイスやプルース ト、ベケットなどを経ている今では、この本の実験的な手法からも過激な意味合いは失われている。だからこ そ、今であればこの作品をキワモノ扱いすることなくごくごく平静に読むことができる。 また、この上巻には「芸術のための芸術」を標榜する有名な序文も含まれる。 さらには井村実名子氏による翻訳と巻末の解説も素晴らしいの一言。GOOD JOB。