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読書について 他二篇 (岩波文庫)

読書について 他二篇 (岩波文庫)

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読書について 他二篇 (岩波文庫)の商品レビュー

5.0 情報過多の現在に読むべき一冊である。
 高校時代に読んだ本だ。30年ぶりに再読して驚愕した次第である。本書で著者は読書の害を説いている。理由としては二点だ

 一点目。著者は 悪書の多さを嘆いている。売文家が 金が名誉の為に 愚にもつかない本を書き散らかしていると断言している。この状況は そのまま情報過多の現在に通じる。著者の時代と違い、本以外にもTVやネットというマスメディアを手に入れた僕らは 更に情報の海に溺れている。その中で 正しい情報にどうやってアクセスすれば良いのか。それが死活的に重要な時代になった。情報の選別をきちんとできないでいると 結局 どこにも行けなくなる。著者が嘆いたのは160年前の話だが その嘆きに共感できるということには驚きを感じた。


 二点目。情報を選別し 正しい情報に辿り着いたとしても そこに第二の罠が有ると著者は言う。「読書は他人にものを考えてもらうことである」であるとか「まる一日を多読に費やす勤勉な人間は しだいに自分でものを考える力を失っていく」という警句は現代にしても新鮮だ。本を読むことで 何かを考えてしまった気になることを否定できる人は少ないと思う。


 本書はネット時代の現代になって 本当に精彩を放っている一冊だ。例えば 検索エンジンであるグーグル一つを上記にあてはめても十分考えるヒントがある。
 「検索」とは 良い情報を探すと定義すると 上記の一点目への解決策がグーグルの検索である。
 グーグルの検索結果が「良書」なのかどうかは分からないことは言うまでもない。但し仮に その「検索」が正しいと仮定して グーグルが紹介した情報をどうやって消化するのかが次の課題としてのしかかって来る。この段階では既にグーグルが僕らにできることは無いのだ。考えるのは自分でしかないからである。

 著者は そこで僕らに「それでは皆さんは どのように考えるのですか」と問いかけて来ている。「それにこたえられないなら そもそもグーグルで検索などするな」とすら言っているような気がしてならない。何故なら 考える力が無い人が下手に情報を持つことはしばしば危険だからである。食べ過ぎて消化不良を起こしておなかを壊すくらいなら 食べない方が まだ体に良い場合もある。食べ過ぎで起きる病気の数々を考えても良く分かるはずだ。

 情報過多の海を泳ぐ際に 本書を読む意義は大きい。薄い一冊だが 山椒のようにピリリと辛い。僕は気に入ったことが書いてある頁は折って後で読み返す際の印とすることが多いが 本書に対してはあきらめた。すべての頁を折る事には意味がないからである。
5.0 定評のある本を読め。自ら考えることが大切。ヘーゲル批判。
無闇に多読せず、ふるいにかけられた定評のある本を読め。
読書で他人の思考の後を追うことより、自ら考えることが大切。
文章を書く時は、他人の借り物の言葉で装飾せず、自ら考え、自らの言葉で素直に簡潔に書くことが大切。

本書のタイトルは「読書について」だが、著者の趣旨は、ヘーゲル(また当時のドイツ哲学者、思想家、インテリの多く)がやたら難語使い、新語を作り出し、ひねくった表現で著述する状況への(怒りを伴った)批判と改善・正常化への訴えと思われる。
4.0 読書とは??
哲学書は難しいですね
でも、この本は最近のビジネス書ブームを予想していたのか(笑)
読書を改めて考えさせられる一冊でした

年に1〜2回程度は読み返したほうがいいでしょう
読書好きなら読んでおくべき1冊だと思います
5.0 全ての読書家に一読してもらいたい本
いわゆる読書家にはぜひ読んでもらいたい本です。共感することがとても多いです。

ショウペンハウエルの重要なメッセージは3つです:

1.本を読むことは他人の考えをなぞることにすぎない。人間は自分で考えて吟味した思考しか自分のものに出来ないのだから、ただ読むだけでは意味がない。読み、そして、よく考えるべきである。

2.本を読むときに最も重要なことは、著者の思考の道筋を読むことである。

3.読むべき本と読むべきでない本を見分けるべきだ。曲学阿世の本が世の中に何と多いことか。


1についてはロックをはじめ多くの思想家たちが説くところです。特に現代においては、知識そのものはすぐに手に入る時代にあるので、自分で考える能力の重要性はより高まっていると感じています。

2については、時に僕は「著者が何を話しているのか」に傾斜してしまっていた感があります。反省。確かに、著者が何を話しているのか、より、著者がどういう思考の道筋を経てこれを話しているのか、を考えた方がはるかに意味があるように思われます。

3については、僕は大学生の頃から気を使っていて、特に重大な理由がない限り、古典を多く読むようにしています。時間の試練に耐え抜いた本には、決して廃れることのない知恵が込められている可能性が高いと思うからです。
5.0 読書好きを自認するなら一度読んで、身を引き締めたい。
読書の目的:
読書に対する姿勢や技術について、様々な視点を参考にしたいため 

読後感、感想:
辛辣な文章とはこういう文章のことを言うのだと思った。ショウペンハウエルは、ドイツの箴言警句の大家だったらしい。

「著作と文体」は、途中を読み飛ばしてしまったが、「思索」と「読書について」は非常に考えさせられる内容だった。この本を読んだ後に、新刊を買う気にはなれない。。。

『読書は言ってみれば自分の頭ではなく、他人の頭で考えることである。・・・』といわれてしまうと、動揺が隠せない。自分の中で来ていた読書の波も、この1冊を最後に、しばらくの(多読)自粛期間に入ろうかと思いました。非常にパンチ力のある翻訳で、影響を受けました。

まあ、とはいいつつも、卓越した古人の古書については、読んでしかるべきだと。そう、ショウペンハウエルに背中を押されたような気がしたので、良書を慎重に探し、読み続けることにします。

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