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裁判官はなぜ誤るのか (岩波新書)

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裁判官はなぜ誤るのか (岩波新書)の商品レビュー

5.0 冤罪が量産される仕組みがよくわかる!
日本の裁判制度は構造的に冤罪を量産している。
冤罪で罰金5万円+会社クビ、冤罪で懲役13年、冤罪で死刑。

裁判官は、月300件の事件を抱えており、週3回の公判で各25件の処理を行わねばならない多忙な職業である。しかも成り手のほとんどが、エリート教育の育ちであり、さらに判事になった後も、職業的制約上社会交流がしづらいため、市民感覚にかける人が多い。迅速に事務処理数をこなすことが求められ、真実を細かに追及する余裕はないばかりか、転勤や出世がかかっているため、上の意向に反する判決は書きにくい。市民らしい活動も制限される。手続き請求への対応は事件の個別性によらず99・98%一律な対応となり、刑事訴訟の判決は、99.9%有罪になる。裁判官は、被告の証言よりも検察側を信用する傾向にある。一度、被告が警察や検察に強い嫌疑をかけられると、有罪を前提とした取り調べがなされ、それを補強するような自白をさせられる。被告に有利な証拠は裁判では明らかにされず、不利なものだけが提示される。取り調べには、被告側の弁護士は十分関与できず、無罪を立証するのは大変なことだ。判決において、「疑わしきは被告の利益に」の原則は厳密に守られているとは言えない。一度は嘘の自白をさせられてしまっても、裁判所なら真実をわかってくれるだろうと無罪を後から主張し直す例は、後を絶たないが、この考えは甘い。判事がよほど熱心でない限り、無罪は勝ち取れない。裁判所の質を上げるために様々な施策が考えられているが、設置済みの法科大学院、今度導入される陪審員制度などがそれだ。

以上要約です。

<参考>
警視庁の友人の一人は、上記の内容に沿った解釈をしているようでした。
弁護士の友人の一人は、上記の内容はステレオタイプであり、検察官も裁判官も、冤罪を出さないために相当気を使っているので違うのではないか。冤罪の多くは、弁護士がまともな弁護活動をしていないケースか、常習犯が余罪を拡大認定されてしまうケース、と語ってくれました。
4.0 冤罪大国日本!裁判官、検事、警察の無責任に嫌悪する。
周防監督の「それでも僕はやってない」で、日本の司法制度のいびつさを知り、より詳しく実情を知りたくなりました.ここの書かれているのは、元裁判官による驚きの現実。三権分立はたてまえで、検事と警察、裁判官はつるんでおり、立件されればほぼ有罪.無罪にすることは裁判官にとってマイナスになる?世間知らずの自称エリートたちに、真実が隠蔽された証拠のみをもとに裁かれる我々は、まさにできレースにのせられたまな板の上の鯉です.こんな裁判に弁護士など必要なのでしょうか?その弁護士も自分の主義や利益のために、平気で事実をまげ法律を操る. その姿の滑稽さはジム・キャリーの映画を彷彿とさせます.そのなかで息子は「弁護士は嘘つき(Lawyer is Liar)」とののしります。法科大学院が設立され、裁判員制度が導入されるなど日本の司法制度は転換期にきています.司法試験合格者がふえることで、自分たちの利益が減ると文句をいってる弁護士連盟の方々は、以前の日本医師会を見るようです.さらに冤罪をおかした検事、裁判官は何のおとがめもなし.医師は科学的根拠を平気で無視され、結果が悪かったといって逮捕されるのに?自分たちは事実をまげ、無理矢理、無罪の人間を犯罪者に仕立て上げる.マスコミに振り回され、自分の保身しか考えない彼らこそ断罪されるべき存在です.
5.0 裁判官をモチーフに司法制度の問題を指摘
元裁判官で現弁護士の著者が、自身の関わった冤罪事件の経験を通じて刑事裁判で冤罪が生まれやすい原因を分析しています。
日本の裁判官は抱える仕事に忙殺されて、個々の事犯を自分自身でつぶさに検証しない傾向にある為、
検察官の作成した供述調書を鵜呑みにしがちなんだそうだ。
また、著者は法曹一元で裁判官の民間人登用の必要性などを説く反面、裁判員制度の問題も同時に指摘しています。
色々な意味で岩波新書らしい本ですが、普段はベールに包まれ盲信されがちな裁判官という存在を考えるのに恰好の良書です。
3.0 裁判は絶対に正しいか?
裁判や司法などというと、どこか疎遠な感じを抱く人も多いと思います。そして、
あまり知らないし、自分とは関係のないことと感じるとともに、無謬性を信じてい
る人も多いのではないでしょうか。

本書は、あまり語られることのない裁判官について、元裁判官の著者が実体験を含
めて、ありのままが語られています。

結論的にいうと、本書は、裁判官とて人間であり、絶対正しいとは限らないという
ことを教えてくれます。また、それとの関連で、刑事司法制度をある程度理解でき
ると思います。

刑事事件は、法律の中では比較的実感を持てる分野だと思うので、本書のように、
刑事司法を扱った本は親しみやすいと思います。

ただ、弁護士の方が書かれる本はどれもそうなのですが、本書は、事実の羅列が多
く、著者の主張が論理的に展開されているわけではありません。勿論、新書なので
しょうがないのですが。
5.0 解決しない問題
なかなか一般の人には見えてこない裁判官の日常。
なんと、裁判官にもノルマ(のようなもの)があるのか! 驚くと同時に、空恐ろしくなる話だ。
日本の司法システムは病んでいるとしかいいようがない。

もっとも、これは難しい問題である。
著者の信条とする、
「疑わしきは被告人の利益に」
と、
「罪を犯した人を逃がしていいのか?」
という命題は、決して相容れないだろうからだ。

だが、司法制度の現状を知っておくだけでも、十分価値がある。
あまり言及はされていないが、予定されている「裁判員制度」の見方も変わってくるだろう。

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