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ネクロポリス 上

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ネクロポリス 上の商品レビュー

2.0 設定は面白いのにラストが・・
日英の文化が混淆したエキゾチックな旧植民地V.ファーの一角にあって、
運河を遡る船でしか近付けない太古からの聖地アナザー・ヒル。
そこでは年に一度、「ヒガン」なる儀式が執り行われ、
人々はむしろ陽気にすら思える態度で死者との交歓に臨む……
という設定自体はなかなか魅力的だし、一種の巨大な密室と化したアナザー・ヒルで
連続殺人事件が起こるという展開も、ややエンタメ色が強過ぎるとはいえ
それなりに楽しめるのだが、他の多くのレビュアー同様、
結末のあまりの安易さにコケてしまい、この評価になった。。

以前、『禁じられた楽園』についてもほとんど同じ内容のレビューを書いた覚えがあるが、
この作者の場合、この手のファンタジーとミステリとホラーが入り混じったような作品になると、
最初のうちこそ綿密に構築されたかに見える世界観に惹き込まれるのだが、
途中、やや安易なまでに「超自然」に頼った展開が連発されるためか、
もはや生半可な出来事では驚かなくなってしまったところに、
それまで周到に張り巡らせてきたはずの伏線などは急にどうでもよくなったかのように、
ラストでいきなり強引過ぎる解決が導入されてなし崩し的に終わる、というのが毎度のことのようで、
そうなると作品世界全体が妙に薄っぺらな書割のように思われてきて仕方がなく、
ここまで引っ張っておいてそれはないだろう、、と途方に暮れるような読後感しか残らないことも多い。

むしろ『夜のピクニック』のように、「超自然」的要素は極力排除して
十代の少年少女の心の揺らぎをあくまでつつましく丁寧に描いたファンタジーのほうに、
この作者の本領もあるようだ、と言ったら当たり前過ぎるだろうか。
3.0 文庫で十分
恩田ワールド全開で、
奇妙な異世界ファンタジーへと連れ出してくれる、
とってもおもしろい作品!
時間を忘れて、上下巻ともに一挙に読んでしまいました。

とてもおもしろかったものの、
すっきりしないエンディングや、
「結局、だからこの物語は何だったのか?
何がいいたかったんだろうか?」
という疑問がわいてきて、
読んでいる時はおもしろいけど、
読み終わって意外と何も残らない部分もあります。

暇つぶしには最適ですが、
正直それ以上の広がりはないかなという感じです。
3.0 装幀が素晴らしい
 まずは何よりも装幀が素晴らしい。薄く霧にかすんだようにアナザー・ヒルの昼夜が浮かんで、恩田さんの描く「異国」を存分に表現している。自分たちが今暮らしている世界とは霧の向こうに感じる世界で、たったこれだけの工夫で世界を表現できる……単純に「凄い」なぁと感心してしまいました。

 他のレビュアーの感想を読んでいると、評価がかなり分かれています。ミステリとファンタジーの融合というような書き方もされていますが、この作品はミステリだと思うと酷評したくなるのではないでしょうか。V・ファーという異質な世界のルールの中に紛れ込んでしまった旅人のつもりでずっぽりと首までおぼれてしまって異世界に浸かってみた方が楽しめるかと思います。
 「お客さん」にウチもあってみたいなぁ。
3.0 ???
上下続けて読んで、まずは上巻の感想から。

 恩田小説には珍しく、唐突に話がはじまった、と言う印象で幕を開ける今作。
 『お客さん』と死者達を呼び、『ヒガン』のおよそ一月の間、生者同様実体を持つ彼らに出会うことができる街、V.ファー(アナザー・ヒル)。
 主人公、「ジュン」がそこへ行くために乗る船着き場から物語がはじまります。

 が。

 一体このアナザー・ヒルがどこなのか、さっぱり分からないのです。
 もちろん舞台が特定出来なくとも(出来ない作品の方が多い)作品が進んでいく上で問題はありません。
 ですが、後述の数々の矛盾点から、どうも「落ち着かない」感覚、物語の世界にどっぷり入って読み進められない感覚がぬぐえないのです。

 文中の記述から、島であること、日本と交流があること、イギリス領であることはわかるのですが、
では具体的にどこか?というのがいまいち想像しにくいという印象が続きました。
 金髪碧眼や、巻き毛の少女がでてくるにも関わらず、どうやら使用言語は「日本語」。
 この何とも言えない矛盾感が、私にとって作品に浸りきれない、「不安定感」をもたらしています。

 ですがまあ、取りあえず国外のどこかで行われる『ヒガン』、大学院生である主人公は、調査の為に乗り込み、そこで思わぬ体験をたくさんします。
 死者との遭遇であったり、卵占いであったりしますが…

 その年英国を騒がせた『血まみれジャック』の被害者が帰ってくることもあり、例年にない盛り上がりを見せる『ヒガン』。
 結婚した相手にことごとく旅立たれる『黒婦人』。
 仲の悪かった兄に先立たれ、戦々恐々と『ヒガン』に挑む青年。
 アメリカから主人公と同じく、調査に訪れた懐疑的な学者、と、
とても舞台建てはよくできています。

 下巻を通して読んだ為、「ここまで煽っといて!」と複雑な気分になれますが、
上巻を読む分にはきちんとドキドキ出来ます。
 作中にもありますが、ホラーとミステリーとファンタジーをごっちゃにするのはよくない、
全く持ってその通りなグダグダ感は、上巻の段階ではそう強くありません。

 上中下で、もっと作り込んで欲しかった一作。

 上巻は面白いです、ですが上下巻まとめての感想は…

『どうした恩田!?』
2.0 う〜〜ん、疲れた。
(上)のみを読んでのレビューです。
何でもありのファンタジーの中でのミステリーということもあり、
よく分からないまま物語が進んだ、そんな印象が強かった。
「アナザーワールド」という舞台の把握が未消化なまま、
ミステリーが始まってしまい、
奇怪な展開も奇怪に感じられない。
「不思議な国では不思議なことが起こる」と、
何が奇怪なこと、ミステリーの入り口なのかピンとこない。
だから、読むのに苦労しました。
次何が起こるんだろうと言うような
わくわく感が起こらないんです。
他の方のレビューを拝見すると
(下)の方が評価が低めです。
気が重いなあ、って感じです。

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