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著者の視点は2つ。 1つは、30年来の文部省による制度改変によりがんじがらめにされて混迷し凋落していった公立学校教育の様をジャーナリスティックに描く。もう1つは、中堅学習塾チェーンの経営者たちから取材した学習塾経営サイドからの興亡。 本書を読むと、公教育への絶望を深めざるをえない。しかし公教育機関の荒廃を招いているのは、実は子供をゲーム漬け、テレビ漬けにしている大半の親である。教師が止めようもないほどに公教育機関の子供の家庭教育力の質は低下している。 まともな親ほど、子供を私立にやり、塾にやる。よけいに公教育機関の生徒の質は下がる。むべなるかなである。 塾の取材部分を読むと、塾にだまされないコツもなんとなくわかる。なぜか最大手の数社ほどが取材されていないのが逆におもしろい。なにかの理由で取材できなかったのだろうか。
前屋毅氏は経済ジャーナリストだと思っていたが、その鋭い視点が教育問題でも冴えわたっている。聞けばもともとは教育ジャーナリストを志していたというが、まったく水を獲た魚のように前屋さんらしい洞察力で教育を論じている。 前屋さん自身が二人のお嬢さんの父親だということから本書の随所に父親らしい視点で娘や日本の子供の行く末を真剣に考え、提言していることがよくわかる。 表紙の絵がかわいいが、娘さんの作だという。なるほど。
学校教育の崩壊が言われて久しい今日、かなり深刻な内容。 学校教育でうたわれている全人教育?など競争社会には必要のない感性。 そんな感感性は今の世間は必要としていないのだ。 格差社会の最先端に子供たちがいる。我が子の受験体験を照らしてみると 我が子は(あまり勉強が芳しくないが)その能力は自分の子でしかないこともよくわかる。 世の中が教育を通じてドラスティックに変化してしまっている。 違うぞと思いながら、塾の世界へのめり込ませようとする自分がそこにいる。