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商品の情報
特捜検察vs.金融権力の商品レビュー 特捜検察と大蔵省の意外な人脈
本書のキモは、タイトルにあるように、特捜検察と大蔵省との攻防にある。戦後日本の護送船団体制のど真ん中にあって、金融・財政政策をつかさどってきた巨大な行政権力・大蔵省。それに寄り添い、経済秩序維持と政官界腐敗に目を光らせてきた捜査権力・検察。この二つの国家権力が過去の密着関係を清算し敵対関係に入ったのが九八年の「大蔵汚職事件」だった。キーマンは以下の二人(肩書きはいずれも当時)。石川達紘・東京地検検事正――中央大出の現場のたたき上げ。「特捜検察のエース」として政官財界にその名は鳴り響く。杉井孝・大蔵省銀行局審議官――東大在学中に司法試験に一番で合格。同時に受けた国家公務員試験も上位合格、若くして「二〇〇二年の大蔵事務次官」といわれた超エリート。だが一方で、両者の意外な交遊ぶりを掘り起こし、臨場感をもって描いている。 金融事件に対する特捜部の取り組みを活写
バブル崩壊後、イトマン事件から長銀・日債銀破綻あたりまでの諸々の金融事件を中心に、それらの「事件化」の背後にある特捜検察と旧大蔵省(=金融権力)の動きを追う。以前から大蔵・国税当局から検察への情報提供が経済事件の端緒になったり、両者の協力により特捜部の捜査が進展してきたケースが多いこと、そしてそれらが大蔵官僚と検察・法務官僚との間の属人的なコミュニケーション・チャネルによって補強されてきたことがよく分かる。 新しいものの見方を与える
「検察」VS「大蔵」の内幕、ということで、内幕を分かりやすく解説してくれる。是非、手に取って欲しい本。新しいものの見方が提示される。 検察のチェックは誰がする?
バブル期から現在まで、時代を象徴する経済事件とその背後にある社会の歪みを検察の動きを中心に追ったドライブ感溢れるノンフィクション。 生き生きとした描写
90年代以降の金融システムの変化の背景にあった事件について、検察当局と金融(・税務)当局との緊張関係を基軸にして描き出す。特に検察当局内部の勢力関係・統治のメカニズムから個々人の行動やその思いまでが生き生きと描かれる。事件の構成次第では、被疑者にも被害者にも成り得る恐ろしさ、それまでの原理・原則が通じない大きな変化の過程にあった時代の難しさ。マスコミに描かれる表面的な図式だけでは見えてこない現実、リアルなものがあることは、時間を経て、こうした形で表に現れてくる。現在は、本書の冒頭と最後に戯曲的に描かれるように、あらたな秩序の下に在るのかも知れない。その一方で、企業開示・監査、金融商品取引を巡る秩序の構築は、これからの課題として残されているのだと思う。 本の最新売り上げランキング - トップ10
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