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東京大学、一橋大学法学部、早稲田大学で国際法を講じた、国際法学の泰斗が、満を持して書いた「戦争論」。 年来の主張が過不足なく、時に具体的な例を挙げて記載されており、説得力に富んでいる。 「国際法は、短期的には国家を守るわけではない。しかし、長期的には、建前としての機能を果たす可能性が高い」、という著者の主張は、従前の著書に比べて明快に打ち出されている。 ◇ jus in bello(戦い方に関する法規。「交戦法規」)と jus ad bellum(戦争開始決定権)との違いを理解しないままに、日本国憲法9条を語ることの無益さや如何ばかりか? ◇ 群民兵(自発的な自衛のための戦い方であって、国際法上、準国家として認められるもの)を知らずして、日本の国防を語ることが、如何に不毛なことか? ⇒ 9条が放棄する交戦権とは、政府の戦争開始決定権(jus ad bellum)以外にはありえない。憲法は、制限規範であるため、国民の戦争開始決定権は否定されておらず、群民兵の形態であれば、日本国憲法の下でも戦争遂行は可能である。 選挙のたびに繰り返される不毛な議論に辟易している人におすすめ。 喝を入れてくれること、間違いない。
全く専門外の人間ですが、タイトルに興味を引かれて読みました。 素人なりに戦争に関してはいろいろ考えてきたつもりですが、さすがプロは深くまで考え、また、それをわかりやすく表現するものだと思いました。 例えば、我々はしばしば、戦争でどちらが正しいのか、あるいは、正当な開戦の権利があるのかということに関心を集中する。もちろん、それは必要なことだが、しばしば不毛な結果しか生まない。それよりも、戦争において、どのような行為が正当でどのような行為が違法なのかということに関心を集中した方が有益な場合が多かった。 あるいは、中立国は自国がそう思うだけではなく、他の国から中立国と見なされなくては意味がない。したがって、強制的に他国の軍事行為に荷担させられないために、相応の軍備を持たなくては話にならない。 (引用ではなく、私の解釈なので、もしかしたら違っているかもしれません。) 目からウロコという箇所がいくつもありました。