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スウェーデンに学ぶ「持続可能な社会」 (朝日選書792)

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スウェーデンに学ぶ「持続可能な社会」 (朝日選書792)の商品レビュー

5.0 環境問題を真に解決するために
 本書は福祉国家スウェーデンの、持続可能性への取り組みをレポートし、日本との比較を行なったものです。
 北欧の小国・スウェーデンは世界の最貧国から、現在では世界一の福祉国家に発展してきました。社会問題に対して迅速に対応し、問題を予防する堅実な社会政策を行なってきており、1996年以降、「緑の福祉国家(生態学的に持続可能な社会)」政策を掲げ、世界に先駆けて、人類の生存と社会発展を保障する社会へと舵を切りました。その対策は効こう変動やオゾン層などの地球規模の対策から、課税対象の転換、エネルギー政策の転換、廃棄物に対する製造者責任、科学物質規制、農業・林業政策、都市政策など、多岐に及んでいます。
 本書ではただの環境政策の紹介におわらず、このような政策転換が可能になった背景の考察も行なわれています。あるべき社会のビジョンを設定し、それに基づいた一貫した政策体系を設定するバックキャスト方式、社会全体の長期コストを視野に入れた予防政策、そして高い経済水準と両立する福祉政策・生活水準。極めて合理的で、ムダのない、シンプルな政策と社会設計が根本にあることが分かります。
 翻って日本は、長期ビジョンの無いまま場当たり的に対応するフォアキャスト方式、社会的に問題が重症化してから対策をする治療政策、そして不透明で、かつ国民の生活よりも経済成長を優先する政策と社会体制。口を開けば経済成長一辺倒・市場丸投げのこの国の政治家たちを見ていると、政策立案能力の低さが改めて浮き彫りになります。
 本書は環境問題に興味のある人に特にオススメの本です。環境問題が技術の問題というよりは、むしろ社会や経済の問題であることがはっきりと分かるでしょう。その上で、どのような方向性を取ったらよいのか、その有効な羅針盤になることと思います。
5.0 環境的持続可能な社会はいいのだがそこだけしか書かれていない。
まず、環境に関して考えていること、政策は非常にすばらしいと考えました。なので日本でも取り入れられることはどんどん取り入れたほうがいと考える。
この本は環境の面が多い。持続可能な国は今の世界にはないこの本書には書かかれています。スウェーデンでさえ持続可能とはいえない。
 しかし、スウェーデンという国は、税金が高いせいか、人口の割には治安が非常に悪いです。イメージとは全然違い、驚きました。本書にはこのようなことは書かれていません。なので、スウェーデンという国は福祉やら環境やらで美しいなど書かれていますが、人間的にはだめだと考えています。スウェーデンは環境面では持続可能ではありますが、治安や社会をどうにかしないと持続可能とはいえない国であると自分の中で考えました。
5.0 北欧の小さな国の未来的志向
デヴィッド スズキ氏の「グッドニュース」、
高見 幸子氏の「日本再生のルールブック」、そして
この本と立て続けに読みました。

順番からいうと
グッドニュース→本書→日本再生の〜 の方が
初心者には理解しやすいかもしれません。

ナチュラルステップを実現するには
「できることからはじめよう」では無理で、
政治的に計画立てて行なうのが早道。

日本もスウェーデンに追いつけなくても少し位は
近づいてほしいと切に願います。
そのためには少しでも多くの人に今の事実を伝え、
若い世代の関心を引くために大人が行動を
変換していかねばなりませんね。

小澤氏のわかりやすい説明と情報に感謝します。
行き届いた福祉と教育、最先端のIT技術、さらには
素晴らしい北欧デザインやポップカルチャー、絵本の国。

きっと国(政府?)と国民とが協力的な関係に基づいた
信頼関係で成り立っているのでしょうね。


4.0 「できることからやる」じゃダメなんですね
1996年9月の首相の施政方針演説で、「生態学的に持続可能な社会(緑の福祉国家)への転換」を21世紀前半のビジョンとして掲げたスウェーデンでは、「地球は有限」という前提のもと、2030年とか2050年という長期的な視点で、現在取り組むべきことを考えている。さらに、自国の考え方や行動が正しいかをチェックするために、先進工業国(日本や米国、ヨーロッパ各国など)に同時に同じ質問を投げかけ、その答えを参考にしながら、自国の向かうべき方向の修正・決定を行なっているという。
一方、日本はといえば、将来のあるべき姿を明確にしないまま、”とりあえずできることから”取り組んでいるだけで、「人類の存続に関わる問題」という認識がないと著者は指摘する。「経済発展」あっての「環境対策」という考え方は、日本に限らず、多くの国で一般的だが、経済の発展も人間の命あってのもの。景気回復の波に環境問題が流されてしまいそうな昨今だが、そういう時こそ、真剣に「持続可能な社会」の実現を考えなければならないのではないでしょうか?

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