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ヒルズ黙示録・最終章 (朝日新書)

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ヒルズ黙示録・最終章 (朝日新書)の商品レビュー

4.0 堀江貴文、村上世彰、東京地検特捜部それぞれの思惑
堀江貴文、村上世彰、東京地検特捜部それぞれの思惑がわかるようになっています。興味深い内容でした。著者はどちらかといえばこれらの人たちに否定的な感じである。特に、東京地検特捜部には否定的な感じがします。

ライフドアという会社はやはり実業よりも虚業というか金融部門で食っている会社だなという感じが改めてします。革新的なことをするチャレンジ精神ははあるのだが、実際のマネジメントをする能力には欠けていた。宮内氏がもっている金融部門の暴走は堀江氏にも止められなかったどころか、加速してしまった感じだな。ライブドア問題最大の核心である自社株食い、つまり自分で自分の株の売却代金を食うことである。これによって、M&Aが多数実行されることになる。

本書を読んで、野口氏の自殺やイーバンク銀行の破談や阪急と阪神の経営統合や堀江、村上両氏の捜査状況などがなんとなくわかるなあという感じがします。東京地検特捜部は堀江氏首班のシナリオを作り上げていく様子がわかります。宮内氏や中村氏の横領背任疑惑について司法取引した観が否めない。宮内氏や中村氏は早く罪を認めて、はやく再出発したいと思っているんだろうから。

それにしても、「俺は知らないよねー」「関係ないよねー」という言葉によって表される堀江氏の自己保身に走る姿はみっともないと思う。なぜ、自分の罪を認めないのかな。
5.0 最高に面白い暴露本
前著「ヒルズ黙示録ー検証ライブドア事件」をむさぼるように読んだが、本書の存在は最近まで知らなかった(朝日新書なんて出てたんだ)。が、前著では不明だった魑魅魍魎の欲ボケの世界が一連の逮捕劇を通して、あぶり出されてきたことで、事件としては「語るに落ちた」が、検察(朝日新聞記者だけあって(?)、批判的)の乱入で、ゴシップとしてはますます面白くなってきた。

本書で特に興味を惹かれたのは、宮内ギャング団の立件されなかった横領事件の裏にいた、クレディ・スイスの動き。こういうことやるから、プライベートバンキングはうさんくさいと思われてしまうのよ。

複雑極まりない事件と登場人物の動きを、実に要領よくまとめている筆者の筆力には驚かされる。

最近(本書評執筆は07年2月7日)の村上裁判の動きを見ていると、村上ファンド抹殺に込められた検察の意図と無理筋のバグは本書で推測したとおりであり、村上無罪という結果もあるのかな、と思わせる。

それにしても、ライブドアのようなチンピラをのさばらせたのは、あきらかに制度的な問題(株式分割=株価高騰のメカニズム、TOSTNETのループホールなど)であり、大人たちの管理責任は重過失である。
3.0 取材とは・・・
多くのメディアが一部の勢力(検察)と癒着して情報を垂れ流していることは、最近判明したことではない。反面、この筆者は堀江や村上側と近過ぎるのではないかと思う。自己宣伝のような作家気取りの文章も鼻につく。一連のライブドア事件を巡る報道(新聞、雑誌、ワイドショー)のレベルが低かったため、結果的にこの記者が浮かび上がったようだが、まだ公平な視点で事件を取材・評価出来ていない。真に取材力のあるジャーナリストを出でよ。
5.0 Journalistが記すNonfiction娯楽作品!
この2年間、世間を大いに騒がせたLive-Door&村上ファンドのKey-Manたちに纏わる出来事のホンの一部を記した娯楽小説である。

兎に角、日経新聞や四大新聞では絶対に掲載されない、下世話な夕刊紙が好む「面白い」Episode満載である。
一つ一つを列挙してしまうと、誰もこの本を買わなくなってしまうので、そんなアホな事はしないが。例として上げれば、阪急&阪神の経営統合が如何に茶番劇だという事がこの本を読めばわかるのである。
又、ヒルズ族の横の繋がりが想像以上に密接であるかと思えば、裏を返すと、非常に脆いものである事もよくわかる。
電車の中で、携帯電話ばかり眺めている暇な連中に是非とも読む事をお薦めする。

堀江貴文に村上世彰という「時代の寵児」二人を私は尊敬も軽蔑もしていない(Live-Door株に1年半ほど投資し損はしたが)が、この物語を読んだ今では、もう一度、世の中で大暴れしてもらいたいと切に願う。
5.0 とにかく緻密な大作
複雑に入り組んだ利害関係、人間模様をきちんと取材し、
裁判の背景を説明しきっています。
ひとつのテーマを追いかける力量はすばらしいと思います。

構成上面白いのは最終章。
まとめがすばらしいと思います。
最終章のみ自らの主観に基づくライブドア・村上ファンド事件の総括をしています。
この総括が、ITバブルおよび日本社会全体への批評にもなっており、なかなか感動的でした。

格差社会の勝者であるはずの堀江、宮内らの蹉跌を描いた非常にタイムリーな一冊です。

登場する堀江、宮内、村上、そして東京地検特捜部・・・。
本書では全員敗者として描かれています。
というか、エリートの荒廃ぶりに愕然とします。

本書が内容通りであれば、
堀江は微罪で村上は無罪でしょう。
そして何より、検察の権威が失墜した一連の事件だったということです。

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