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セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴 (角川文庫)の商品レビュー 歴史が絡むと面白い
御手洗物。「ロシア幽霊軍艦〜」と同様、歴史を絡ませる(背景だけだけど)ととても面白いです。長さ的には従来の長編と比べて中篇ぐらいの短さのページ数なのだが一応、1冊の纏まった長編。前振りとして、現在の北欧にいる御手洗を囲んでの座談会というかクリスマス会「シアルヴィ館のクリスマス」で始まる。これが「大人の為のグリム童話」的なサンタクロースの解釈を性的な物と捉えての推論が、登場人物達によって笑い話風に語られる所から始まり。御手洗得意の医学的かつ歴史、社会論的な解釈に発展し、そしてロシア女帝エカテリーナが日本の榎本武揚に贈った「ダイヤモンドの靴」に話がいたっていざ本編(舞台は1982年)へという展開。日本の娼妓解放のきっかけとなったマリアルーズ号事件だが、その後の日本とペルーの仲裁をロシアがしたという史実を取り上げ、ロシアとの樺太千島交換条約締結などの史実を上手く解釈し直し、「マリアルーズ号の事件が日本とロシアの外交合戦に繋がり、その見返りとして榎本武揚がダイヤモンドの靴をロシアから頂戴した」とするフィクションと史実を混ぜ合わせた背景を作者は巧みに作り上げている。そしてミステリー小説の部分はその「宝物」をめぐる親族達の争奪合戦の汚さに少女の純粋さや御手洗達主人公の優しさを対比させて、なかなか良く出来た作品になっている。ただ、そういう「いかにも」な作為的に感動させる作り方が鼻につく人もいるでしょう。確かに現状社会に反する様な思想を持っているだろう作者がある意味安易なヒューマニズムを作品に出すなとは思いますけどね。いや作品中は相変わらず頭の固い一般ピープルを小馬鹿にする御手洗の発言は健在ですけどね。ただ全般的にいろいろな事を考えると少し浅い。まあ、あまり深く考える様な作品では無いので、楽しめればいいとしましょう。 御手洗シリーズは面白い。
御手洗潔シリーズ。 ちょっとあざといです・・
御手洗の手がける人情味あるミステリーです、。こういうのは「数字錠」にしろ、読者の受けがいいようだけど、こてこてのミステリーを読みたい者にとっては、ちょっとウザッタイかな・・。けっきょく御手洗のキャラに頼り切ったお話となるし、御手洗大ファンの人ならいいのだろうけど、特に探偵に思い入れのない者にとっては実にウザイです。それに、発酵の小さな少女を持ってくるのが、これまたなんともあざといですね。 痛快な御手洗節が冴える!
「ダイヤモンドの靴」というまるで童話なモチーフと、そこに広がる人の想いの描かれた、心温まるミステリ。 暖かい優しさ溢れるストーリー
オリジナルは2002年12月リリース。御手洗シリーズ『シアルヴィ館のクリスマス』・『セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴』の二編を収録。前者は書き下ろし、後者は『季刊 島田荘司03』にて収録されていたもの。『シアルヴィ館のクリスマス』は既に北欧の脳科学者になったミタライが同僚とロシアのエカテリーナについて語る部分からなっていて、『セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴』を語りだす前奏曲のような役目を果たしている。『ロシヤ軍艦・・・』を読破された読者は、『シアルヴィ館のクリスマス』に同じ作者の興味を感じられることだろう。 本の最新売り上げランキング - トップ10
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