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遭難者 (角川文庫)

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遭難者 (角川文庫)の商品レビュー

1.0 駄作としか言いようがない(ネタバレ多し要注意!)
他の人の寛大な評価に驚きました。私の読後感は「金と時間を返してほしい」です。なるほど構成は凝ってます。前半の部分は実際の遭難のノンフィクションのようで説得力があり、期待感大でした。しかし息子に生前「別の男性に乗り換えた元恋人N子」がいたのを知った母親がわざわざ松本まで行って会社の人に「それが誰か」を聞くというのはあまりに不自然です。いわんや乗り換えた相手のSが誰かまで調べるのは病的に過ぎます。(振った恋人がわかったって息子はまったく浮かばれない)こんな質問をされたら当惑して、知っていても話すのを躊躇するのが普通なのに(故人のプライバシーの問題だし)聞かれた人は皆臆面もなく自分の会社の同僚について「N子はXXさんだと思います」など根拠なくぺらぺらしゃべります。そしてこの「N子追求の過程」を会社でまとめている追悼集に掲載するなど荒唐無稽ではないでしょうか。(いくら頼まれても会社は断るでしょう)殺害は天気頼みの杜撰な計画だし。そもそも母親が自分の息子の元恋人探しに動いたからと言って殺さなければならない(またリスクが増える)必要性があるでしょうか?その過程で都合よく母親が真相に気づくのも無理があるし、部外者ではよほどの証拠がない限り大元の犯罪を摘発・証明することはできないのだから。娘はさらに不必要で、放っておけばいいのに脅迫の手紙や留守電を入れてわざわざ墓穴を掘るし。最後の方の恋の告白とプロポーズのあたりのやりとりと「それが録音されていた」という落ちはもう恥ずかしくて(何て陳腐なんだろう)赤面赤面です。そしてこれらすべてのやりとりを追悼集の別冊として出版して会社の関係者に配るという設定の無理さはもう開いた口が閉まりません。通常ミステリーにはけっこう寛容なのですが、これはいくらなんでもひど過ぎます。

2.0 外見は面白いですが
小説と一緒に資料集の二冊が入った構成。
読んで見ましたが、外見ほど凝った内容ではなく平凡。空振りと言えます。

資料を生かしきっているとも思えず、この作品で一番の見所は装丁というのが少々残念です。
4.0 凝ったつくりのミステリ。こういうの大好きです
北アルプス白馬岳を登山中、事故で死亡した笹村雪彦。彼の所属していた会社の登山クラブあすなろ会は、笹村の幼いころからの生い立ち、最後の登山の計画と行動、さらには事故後の対応から死体検案書までを含めた追悼集を作成することにする。協力を求められた笹村の母 時子は手記を書き始めるが、息子の事故死に疑惑を持ち始める・・・。
文庫で箱入り二冊組み、一冊は追悼集、一冊は追悼集の別冊、表紙もカバーのついた普通の文庫と違い、いかにも自費出版でつくった文集のような表紙という、凝りに凝ったつくりのミステリ。
こういう趣向というか遊び心というかは大好きです。内容の如何にかかわらず、もうこれだけで楽しくなってきて満足してしまいます。まあ、凝った分だけ厚さの割りにちょっと高値というのが玉に瑕ではありますが。
つくりにばかり目が行きがち、内容如何にかかわらずと書きましたが、ミステリとしても納得のでき。ちょっとかわったおもしろいミステリはないかとお探しの方、ぜひ一度本書を手に取ってみてください。箱に入った二冊を見ただけで、きっと笑みが浮かんでくると思いますよ。
3.0 内容自体は★4くらいなのだが・・・・・・・
折原といえば、叙述トリックの大御所であるのは衆目の認めることろであろう。ここまで叙述に拘っている作家も稀であり、しかも、それならのレベルの作品を手がけているのでいい作家だ。知的に騙されたいという欲求のある者には、たまらなく垂涎な作品だ。

本書も、やはり折原マジックが散りばめられている。雪山での遭難者というスリリングな流れで、表やら写真やらが添えられ、あたかもノンフィクションのドキュメンタリーのような作りとなっている。落ちもなかなかビックリした。

内容的には★4〜4.5はいけるくらいだが、何がダメって製本と価格の釣り合いである。本書は、一般の文庫と違って、2冊に分かれた箱入りとなっている。ジャケットのついてない藁半紙の文庫が2冊、箱に入ってるわけだね。本編と真相編みたいな感じだ。その作り自体は、なかなか斬新で良いのだが、如何せん値段が高い。なにせ2冊合わせて300ページにも満たないのだ。この程度のボリュームでこの価格は高すぎる。2冊に分けると製本上でどうしてもコストがかかるからそれなりに定価はアップすれど、これは高すぎだ。こんなんだったら普通に1冊で出して安価にしてほしいものだ。
3.0 構成の面白さはあるのですが
ふと本屋で見つけた、2冊分冊の文庫という珍しさで購入して読み始めて、一気に読みきりました。

追悼集という構成が面白く、詳細が練りこまれていて読んでいる間は
かなり気分も高揚していたんですが、オチにあまり驚きませんでした。
それまでの伏線が置き去りになってる感じです。

1つの違う構成のミステリーとして読むのは面白いかもしれません。

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