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殺人の門 (角川文庫)

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殺人の門 (角川文庫)の商品レビュー

1.0 ?な作品
すべてが予想どおりに展開し続けて何が面白いのかさっぱりわからなかった。
そのわりに作品のヴォリュームがあり、後味も悪いという、評価に困る作品。

今も昔もマルチ商法やねずみ講をはじめとする悪党商法などで、「騙す」側がいて、騙される被害者がいる。本作品ではその典型例がいくつか挙げられている。騙されやすい人は読んでおくと損のない作品かもしれない。人間関係を破壊してお金に変えるのがマルチ商法の本質であり、本作品の主人公はその被害者の典型といえる。
4.0 評価が難しい
ミステリーとして読むのは勧めない。
ヒューマンドラマとしては秀作。
東野圭吾らしい、リアリティの追求と、東野圭吾らしからぬ読み進めにくさ。

主人公が殺人の門をくぐれるのはどの瞬間か。

ストーリーは全然違うのですが、太宰治の人間失格を読んだ時のような心境になったのは私だけ??
4.0 ダークな東野作品の真骨頂
東野さんのダークな部分が存分に露出されている作品。
好きな人はきっと「これぞ東野圭吾」と感じるだろうが、
合わない人にとってはとことん嫌悪を感じる作品なのでは。

裕福な家庭に生まれ育った主人公が、
ある一人の男によって人生を狂わされてゆく、ただそれだけの話。
驚くような仕掛けや派手さは全くないし、物語の展開も大体読める。
が、こういうものを「読ませる」のこそが東野さんの凄さだとつくづく思う。

簡単に騙される主人公の弱さには非常にイライラするし、
他人に自分の人生を指南されるなんて、そして転落へと誘導されるなんて、
そんなことがあっていいものかと気分が悪くなる。
「なんでそうなるの、なんで断らないの」とうんざりしながら読んだ。

不気味でミステリアスな雰囲気は「白夜行」と少し似ているが、
こちらは一人称で語られているので主人公に感情移入しやすかった。
こういう作品は、予めその「さわり」だけでも知って読んだほうがより物語に没頭できるのでは。
「どんな作品なのだろう?」とワクワクしながら読むと期待を裏切られる、そういう1冊。
4.0 白夜行や幻夜の好きな方へ
本作は、裕福な歯科医の息子である田島和幸の、
小学生時代から20代(?)までの転落の半生を重厚に描くものです。

田島はお金持ちの坊ちゃんらしい脇の甘さで、
「呪いの手紙」に始まり、いじめや失恋、悪徳商法の片棒担ぎや結婚の失敗など、
人生において数々の辛酸をなめていきます。
その陰に見え隠れするのは、言葉巧みに言い寄ってくる倉持修です。
倉持の話術の前に決定的な証拠をつかめない田島の生きがいとなっていくのが、
およそ非現実的なのですが、倉持をいつか殺してやるという殺意を、
まるで親鳥が卵を温めるように、じっくりと育てていくこと。
騙されても騙されても、屁理屈をつけて、殺害を先延ばしにしていきます…。

始めは冷静に、というか強がりで、殺意を飼い馴らしていたかのような田島ですが、結局…。
積年の憎悪が殺意に変わる瞬間を描こうとする試みの成否はともかく、
個人的に印象的だったのは、自分の中にもふがいない「田島」を見出してしまったことです。
気をつけて生きていきたいものです。
4.0 男の生き方と友情とは
歯科医の息子として裕福な生活を送る田島和幸。豆腐屋の息子であるが
家業を嫌い派手な生活を望む倉持修。小学校時代から社会人になるまで二人の関係は続く。

純金ペーパー商法、無許可の投資コンサルタントなど
詐欺的商法に邁進する倉持とそこに引きずり込まれる田島。
倉持に度々騙され殺意まで抱くが実行はなかなかできない。
その辺の田島の心理描写が実に巧みである。

倉持の元カノの美晴を田島にさりげなく紹介し結婚させる。
美晴の悪魔的な悪妻ぶりの描写はいたってリアリティーがある。
ミステリーとして読むと当てが外れるが、
男の半生と友情の物語として実に内容が濃い作品だ。

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