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神は沈黙せず〈上〉 (角川文庫)

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神は沈黙せず〈上〉 (角川文庫)の商品レビュー

2.0 大作ではある。が…。
私は山本弘のファンです。
SF、ファンタジー、ノンフィクションと、いろいろ読んできましたし、どれも好きです。
(つまんないな、と思ったのは「シ喰い魚」くらいか)
 
しかし、この作品はあまり面白くなかったです。
 
なんというか、「山本弘総集編」とでも言うべき作品でしたが…。
多くの総集編がそうであるように、「作品」として価値があるか、というと、なんとも。
 
私は山本弘のファンです。
 
なので、まだ山本弘のファンでない人には、まずこれ以外の作品を読むことをお勧めしたいです。
 
(以下、ややネタばれも含みます)
 
まず冗長。
 
山本氏の昔の作品「サイバーナイト2」で、地球連邦のフォレスト提督が、科学者に
「ロケットの推進剤を回収すれば云々」
って主張するエピソードがあります。
フォレストの無知ぶりを強調するためとはいえ、本筋と関係ないエピソードが入るのは冗長だな、と思ったのですが。
 
本作は、そういう冗長エピソードが4割くらい(主観)です。
世界各地で起こる、事実・架空取り混ぜた異常現象の詳細な描写(その大部分は本筋とはほとんど無関係)が、大量に語られています。
と学会会長でもある山本氏ならでは、とも言えますが、同じ超常現象の話でも、実際報告のあった事例なら読んで面白くても、架空の話となると…。
それをまったくカットしたらこの作品は成り立ちませんが、それにしても冗長すぎると思います。
 
「神」の正体も、やや拍子抜けでした。
 
「フェッセンデンの宇宙(エドモンド・ ハミルトン)」以来、何度も繰り返されてきたテーマです。(スターオーシャン3だってそうだ)
「何のために神は人間を作ったのか」に、「大した意味はない」というのは、山本氏の昔からのテーマでした(主にクトゥルフ神話関係で)し。
「科学研究のため」というのは、アシモフなんかも書いてますし…。(「人間培養中」「笑えぬ話」など)
 
グローバルブレイン云々というのは、作中でも言われるとおり、現代だからこそできる解釈でしょうが、「現代は特別な時代なんだ」というのはむしろ荒唐無稽に思えます。
「ウェッブの網目」が本当に観測されたならともかく、世界が整合性を持っているように見える私たちには、あまりピンとこない話です。
(「パイオニア減速問題」は実在の問題ですが)
それに、情報通信が発達したところへ入力信号が大きくなったら、個々の人間にかかる情報の負荷が大きくなりすぎて、ミームがちゃんと進化できないような。
環境が頻繁に激変する「ダーウィンズ・ガーデン」みたいなものかと。
 
南京大虐殺関係で批判する人もいるようですが、それは瑣末な部分にこだわりすぎかと思います。
(「加古沢は頭がいい」ってことを示すだけのエピソードで、「サイバーナイト2」のロケット推進剤と同じ位置づけ)
また、加古沢が「虐殺はあった」という立場で関心を持っていることも、別に人権とかではなく、むしろ悪趣味な理由であることが判明しますし。
(物書きを悪役にしたのは、さすが山本氏だと思います。筒井康隆とか、物書きはストーリー上の特権階級だものなあ(「朝のガスパール」とか「虚構船団」とか))
 
ラストも、これだけ大きな舞台を用意し、驚くべき世界の真実を暴いておきながら、最後は「友情と家族愛」に収束するというオチに肩透かしを食わされた気分です。
「時の果てのフェブラリー」以来変わらないテーマでした。
 
いや、その変わらない山本節が私は好きなんですが、2巻も使ってこれはあんまりだ、という気もします。
5.0 山本弘の集大成、そして「アイの物語」の原点
本書は「と学会(超常現象)」や妖魔夜行「戦慄のミレニアム」といった作者がこれまで関わってきたテーマをまとめて詰め込んだ宝箱のような作品です。多くの超常現象の発生、そこから導き出される「神」の正体とは!?知的好奇心が刺激される数多くのテーマを扱いながら、かつ物語としても面白かったです。ページ数が非常に多かったにも関わらず、私は一気に読破しました。

おそらく作中に書かれている政策や議論、科学への見解で同意できない箇所があるかもしれません。しかし、経済書やビジネス書として本書を読むのではなく、物語として本書を楽しめば特にその点は問題ないと思います。作品の根底にあるテーマは「アイの物語」や他の山本弘作品に共通したものなので、私は本書をフィクションとして十分に楽しむことができました。また、ヒロインの優歌のキャラクターについても変にデフォルメされることなく、現実の私と近い考え方の持ち主でしたので、彼女に感情移入をしながら読むことができました。

否定的な感想が多かったので最初は読むのをためらっていました。でも、本書を読み終えた後には大作を読みきったという達成感と共に爽やかな感動があり、私はこの本を読むことが出来て良かったと思います。否定的なレビューを見て、本書を読もうかどうかを迷っている人には私は本書を読むことをお勧めします。

追記
物語の結末で優歌が辿り着いた信仰はとても素敵な信仰だと思います。
1.0 下巻は、、、もういいや。
小説というより報告書という感じ。
情報量は驚くけどストーリーは読んでも読んでも全く進行せず、ウンザリしてきます。
南京を数行で肯定しだしたあたりから(ダメダコリャ)
宇宙船を調べるくらいの熱意でもう少し南京も調べて欲しい。
数行とばして、数ページとばし読みして、もうラストがどうなろうと気にしないや。
下巻はイラネ。
4.0 SFの真骨頂!!
楽しく読ませていただきました。

なぜ、神という概念ができたか?
よく耳にする宇宙人や超能力、果ては、死後の世界はあるのか?など、
さまざまな疑問が投げかけられ、それについて解き明かされています。
少し前から現在、未来の日本が舞台で、ありそうな未来を想像できて、
とても興奮しました。
普段あまりSF小説を読みませんが、なるほどなぁって素直に関心してしまいました。
4.0 ゲームの中に神がいる? ^^
ゲーム理論から発する神へのアプローチ。
信仰するとはどういうことか。
信じたい気持ちに神は答えるのか・・・

新しい世代の信仰とは・・

SFとして、いろいろな要素をふんだんに盛り込んだ内容で、非常に多くの情報を盛り込んでいる。

現象や状況を客観的に捉えて、一つの考え方にまとめていくアプローチはとても面白いと思った。

けど、信じる人の発想には立っていない気がした。
作者は、”信じること”について本当のところ理解していないような気がしたのは、わたしだけでしょうか。

話題性のある提言としては、面白い一冊

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