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商品の情報
「待つ」ということ (角川選書)の商品レビュー 「待つ」ことの豊かさ
信号が黄色ならば、アクセルを踏み込んでギリで渡ってしまったり、携帯の返事がすぐ来ないことに腹を立てたり…などなど。現代は「待つ」ということが非常に困難な時代だ。その「待つ」ことについて考察した一冊。哲学者の本だけに細かいことに思考を重ねているので、正直、イライラさせられるのも事実。けど、この本を読みながらイライラしている自分がもう「待て」ていないというパラドクス。本を読んでいる自分ですら、現代の速度に飲み込まれていることに気付く。 待たされない、待たされるの狭間で・・・
冒頭で著者が述べるように、確かに待たされない社会になってきた。ネットショップでも3日も待たされるとイラッとするほど。ただ、人間の生き方そのものはそれほど早くなっているわけではない。せいぜい、子供の成長が昔より早い、くらいだろうか。それ以外は依然として、以前のように待たなければわからないこともあるし、待たされるのである。時間をかけなければわからないことは確かにあるのである。この本を読んでいて、「早く答えを教えて欲しい!」と思ったのが本音だった。ただ、「待つ」ということについて、見事なほど「そうなんだよね」と肯定的に述べてくれて「参ったな」という感じである。私は待っている、と自分で思っているのだが、待ったその先に何を期待して「もう待たなくてもいいんだ」と思えるのか、実はわからない。だから「待てる」のだろうか。終わりを待っているのではない、私は始まりを待っているのである。本書は読む人が「何を待っているか」によって、読む章がかなり変わってくるのではないかと思う。逆に言えば、生涯をかけて読み直せる本という気がする。 待たないという「待つ」のありかた
あらゆるテクノロジーの発達がもたらしたシステムの合理化と均質化によって、無駄なるものが社会からつぎつぎに排除されていく。それは、「待つ」ということとて同じ。あらゆる人が、待たなくても会えるようになっていく。あらゆるものが、待たなくても手に入るようになっていく。本書は、「待つ」必要がなくなった現代であるからこそ問い直す、「待つ」ことについての19章。 「待つ」という行為の哲学的断章
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