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ユビキタス・コンピュータ革命―次世代社会の世界標準 (角川oneテーマ21)の商品レビュー ユビキタス、良く聞く呪文の正体は
どこの誰だか知らないが、コンピュータ界の偉い人、坂村教授の著作。で、坂村教授は近年「ユビキタス・コンピュータ」という呪文を唱えられている様だ。 未来が見える一冊
数年前にはやったこの言葉。 本書を読んでいるか、いないかで大違い
文章はわかりやすく平易に書かれていますが、内容のレベルから見て、業界の専門用語を多く使って解説せざるを得ないので、まったくの素人には難しいと思われます。しかし、最先端のコンピュータとネットワーク技術のひとつの到達点ともいえる「ユビキタス・コンピューティング」基盤のある社会(ユビキタスネットワークとか、ユビキタス社会、という題名でないところがミソ。あくまでも本書では、コンピューティングという観点を中心に解説)を、黎明期(パロアルト)からの技術の発展の歴史、および、それを支えてきた技術者、ビジョナリ、エバンジェリストなど先達の話、セキュリティの問題、オープンソースの潮流、現状とRFIDなど広範囲に読み解いています。大変広範で多岐に渡るITの内容を、結構うまく整理しまとめて解説している読み物は、どうやらちょっと他にはなさそうです。坂村さんの本書を読むと、やっぱり「技術は単にそこにあっても有益でなく」、坂村さんのように「哲学やビジョン、概念」がなければ、有効な活用によって、人類の幸福に貢献できないものなんだな、と実感しました。現代人のリテラシーとして本書程度は読んでおいて損はありません。 パソコン VS ユビキタス
ユビキタス(Ubiquitous)という言葉は、坂村氏の発明ではなくて、マーク・ワイザーという米国の研究者が「遍在」を意味する宗教用語から取り入れたものだそうだ。坂村氏自身は「どこでもコンピュータ」とか呼んでいたそうだが、欧米人のネーミング感覚に脱帽し、今ではご本人もユビキタスという言葉を使っている。ユビキタスの大局にあるのがパソコン文化である。ユビキタス技術はTRONを避けて通る訳にはいかないが、本書は難解な用語を使わずに、ユビキタスがコンピュータ文明にどのような新局面を与えるか展望を述べている分かりやすい本である。医療用の食用コンピュータとか、環境保護のためのゴミ埋め込みコンピュータなどという発想は、現在のパソコン中心に構築されているIT社会の人間には発想さえできないと思う。パソコンだけがコンピュータではないのである。近未来に実現されるかもしれない新しい社会の見取り図を与える好著だと評価できる。 ユビキタスとは何か。
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