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決断力 (角川oneテーマ21)

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決断力 (角川oneテーマ21)の商品レビュー

4.0 決断力の鍛え方
本書では棋士・羽生善治が,将棋との出会いから,最強と呼ばれる棋士になるまで,自らその半生をつづっている.本書を通じて,羽生善治がどのようにして現在の名声を勝ち得るに至ったのか,決断という側面から理解することができた.

将棋において,定跡などの基本の習得は,大切な事柄である.しかし,ただ知識として頭の中に蓄えておくだけではまったく意味がなく,自分で考え理解することによって,それらの知識を知恵に昇華させていくことが非常に重要であると説く.また自分の直感を信じ,高い集中力を持って,様々な選択肢の中から,自ら決断していくことが大切であるという.

本書で特に感銘を受けた言葉は,「長年,同じ姿勢で,同じ情熱を傾けられることが才能だと思っている」である.「継続は力なり」という諺があるが,まさに著者はこれまでの経験を通じてこれを体得したのであろう.

本書は勝負の世界に生きる人たちだけでなく,将来の方向性に悩む若者にもぜひ読んでもらいたい一冊である.
4.0 閃き、直感の7割は正しい!!。ではその感性をいかに磨くか。その一端がここに
本書は羽生さんの将棋の強さのベースとなっている決断力について書かれたものだ。本書の読む前と読んだ後で、羽生さんはやはり天才的な才能の持ち主であることに何の疑いもない。しかしそれは本人が、相当程度、自分自身の頭と体に負担をかけて作り上げたものであることを再確認した。
羽生さんとは将棋の天才というだけでなく、思考自体のイノベーターなのではないかと思えてきた。単なる新しい物好きとは全く異なり、道なき道を往き、そこに全く新しい価値観を創造するかのような迫力を感じる。 あの圧倒的な実績の裏には、常に現状に安閑とせず「もっと別な変化は?」「もっと新しい工夫は?」「こう攻められたら?」など「新構想」、「新機軸」を考え、常に創意工夫を重ねているという。それは「今とは既に過去で、過去のことは今まさにこの時に研究されつくされている」という旨の発言にも裏打ちされている。
しかしそれと同時に「新構想」、「新機軸」は常に奇を衒ったものではない。しっかりした論理の裏打ちが必須で、当初は異端的発想でも、後になって必ず正当なものとして評価されるのである。そういうものでなければスグにメッキは禿げてしまうとも指摘している。
本書は読むほどに、多くの示唆を与えてくれる、まさに思考イノベーション実践書である。決断力=(論理的思考力+経験+直感)×集中力 と言えそうだ。以下、本書で述べられている羽生語録だが、これらの単純なメッセージから我々は多くのことを感じることができるのではなかろうか。
決断するときは、たとえ危険でも単純で、簡単な方法を選ぶ。
◆決断とリスクはワンセットである
◆欠点は裏返すと長所でもある
◆早い段階で定跡や前例から離れる
◆直感の7割は正しい
◆事前研究が3,4割を占める
◆ミスには面白い法則がある
4.0 追い詰められてこそ、決断力が養われる。日々の生活で有用な本。
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【一言:決断力=内的要因(自分にしかできない)】
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***********【ビジネス本コンシェルジュ・石川の視点】**********
■何事も自分との孤独な戦いなのである
他人のせいにする人をよくみかけますが、
何事も自分が原因で発生しているのです。
その意味で、仕事も将棋も自分との孤独な戦いなのです。
だからこそ、行動すると追い込まれることが多いのですが、
追い込まれたときこそ人は成長するものです。
追い込まれたときに人は必要性を感じ、そこから成長するからです。
居心地悪い場所(非快適ゾーン)で頑張ると成果がでるのは
そのためです。
なので、自分を成長させたいときはあえて快適ゾーンを抜け出すことが必要になります。
例えば、居心地のよい職場から自分がやりたい内容だが、
職風や人がまったく違うタイプの職場へあえて乗り込むなど・・・。

■新しいアイデアは戦いの中で生まれる
仕事も同じだと思います。
いろいろ行動し、企画し、周りや上司から批判され
そこから新たなアイデアに気づくことが多くあります。
みな自分に賛同するようでは、自分と同じ考えの人ばかりの
集まりとなり、自分で気づかないとそこで終わってしまいます。
批判は指摘をもらえれば、自分と考えが異なっている証明になるし、
そこに、意外と自分が気づかなかった考えがたくさんあるものです。
言い換えれば、宝の山なのです。
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こちらが考えていないことを指摘されたりやられたりして、
それに対応することで、一つ一つ決断力が養われます。
決断力には勇気も必要ですし、何かあった場合の責任も必要です。
その他の選択を捨てることにもなります。
しかし、決断することでしか見えないものもありますし、
そのことにより次の壁に進むことができます。

私とは世界がまったく異なる人の本でしたが、
日々決断していることに変わりはなく、
とても参考になる本でした。





5.0 プロ棋士の考え方
 プロと呼ばれる人、一流と呼ばれる人の考え方が非常によくわかる。
 常に前向きな態度、新たなことを吸収しようという姿勢に感銘すら覚える。
 一流と呼ばれる人が、その一流でありつづけることの困難さがわかる気がする。
 トップにいる人の本をよむことでトップに近づけた気持になる感じのする不思議な本でもある。
5.0 会社の現場でも参考になるものを感じた一冊
 勝負の厳しい世界の中で技を磨き、好成績を残している人の言うことには、耳を傾けてしかるべきものがありますね。将棋のプロ棋士として数々のタイトルを獲得してきた羽生(はぶ)永世名人ときては、なおのこと。製造の現場で働くひとりとして、物事への取り組み方や意識の向上などの点で、随所に参考になる言葉がありましたね。印象に残った著者の言葉を、以下に紹介させていただきます。

<私は、早い段階で定跡や前例から離れて、相手も自分もまったくわからない世界で、自分の頭で考えて決断していく局面にしたい思いがある>
<未知の世界に踏み込み、自力で考え、新しいルートを探し求める気迫こそ、未来を切り開く力になると私は考えている>
<リスクを避けていては、その対戦に勝ったとしてもいい将棋を残すことはできない。次のステップにもならない。それこそ、私にとっては大いなるリスクである。いい結果は生まれない。私は、積極的にリスクを負うことは未来のリスクを最小限にすると、いつも自分に言い聞かせている>
<「そんな馬鹿な」と思われることから創造は生まれる。どの世界でも、常識といわれていることを疑ってみることからアイデアや新しい考えも生まれるのではなかろうか>
<深い集中を得られるかどうかは、私の場合は、将棋を指していて、面白いと感じられるかどうかによる。楽しい局面かそうではないかで集中の度合いは全然違う。たとえば、一方的に攻められているような将棋だと集中力は弱くなる。楽しくない。興味をひく局面は、深く考えてみたいと思う。考えて面白い局面、考えがいのある局面、そういう方向へもっていくことが集中力につながるのだ>
<私は、将棋を指す楽しみの一つは、自分自身の存在を確認できることだと思っている。人生は食事をして眠るだけのくり返しではない。「こういうことができた」「こういうことを考えた」という部分がある。それは楽しさであり、人生を有意義にさせてくれる。私は、将棋にかぎらず、何かに打ち込んでいる人には、そういう発見があると思っている>
<以前、私は、才能は一瞬のきらめきだと思っていた。しかし今は、十年とか二十年、三十年を同じ姿勢で、同じ情熱を傾けられることが才能だと思っている。直感でどういう手が浮かぶとか、ある手をぱっと切り捨てることができるとか、確かに個人の能力に差はある。しかし、そういうことより、継続できる情熱を持てる人のほうが、長い目で見ると伸びるのだ>

 ところで、本書表紙カバーの六割を占めている帯の腰巻がいいですね。次の一手を読んでいるのでしょうか。著者が考えに没頭している写真が、とてもインパクトがある。ただし、私が購入した2008年7月刊行の第21版では、ネットに掲載されている表紙写真の帯の文句と少し違っていて、<40万部突破! 直感の七割は正しい! ついに永世名人獲得! 圧倒的強さの源泉>という文句が記されています。

 とまれ、読みごたえある一冊。昨今の世界的な経済危機の渦中にあって、政治家、財界関係者には特に一読をおすすめしたい新書です。

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