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機動戦士ガンダムUC (6)  重力の井戸の底で (角川コミックス・エース)

機動戦士ガンダムUC (6) 重力の井戸の底で (角川コミックス・エース)

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機動戦士ガンダムUC (6) 重力の井戸の底で (角川コミックス・エース)の商品レビュー

3.0 胸が躍らない読者は少ないだろう
著者と同い年、所謂ガンダム世代の私にとって
トミノ監督の手によらないにもかかわらず
ひさびさに「正統な」作品を読んでいる気がしている。
(挿絵の効果も大きいとは思われるが、
 その点からすると四巻から部数が伸びないような気も・・・)

ファーストから30年近い年月が経過し
直木賞候補作家が作品を手掛けるまでの成長を
当初、誰が予想し得ただろうか?

本巻は第六巻。砂漠・ダカール・ニュータイプ研究所・水中モビルスーツと
本巻はファーストのオマージュに溢れており、ストーリー構成や書き振りが
ややギミックに流されているきらいは否めない。

これぞまさに本歌取りではあるが、
それでも近年のデリバティブガンダムたちに比し
圧倒的な筆力で展開される物語に
胸が躍らない読者は少ないだろう。
4.0 引き込まれるストーリー
バナージ、リディ、マリーダら戦乱に巻き込まれた者達それぞれが垣間見る悲しく苦しい記憶。そして、わずか数日のダカールの戦火の中で「ラプラスの箱」の呪縛に巻き込まれ命を落としていく兵士や一般市民たち。未だ終わりの見えない戦いの中で最後に開かれる真実とは。進行するたびに引き込まれるストーリーに加え、ブライトを筆頭に新たに登場する個性あふれるキャラクターたちが物語を一層色濃くしていく。
3.0 ユニコーンの飛翔
著者の思想を代弁させたかのような各キャラクターのセリフや、こういうことがあったからこうなんですよという、とってつけたようなマリーダやジンネマンの過去のエピソード。どのような意図にしろファーストのセリフの引用の数々。
そのすべてが作者の言いたいことを言うために物語を都合よく利用しているように感じられて、そこに必然性、リアリティを感じることができず、薄っぺらい。本来、物語自体が持っているべきである生命力、躍動感を奪ってしまっている。
作者が物語を通じて自分の思想を伝えるのは当然ではあるけれども、その方法が安易なため興ざめするのである。 ガンダムという既存の物語世界を使用することにより、著者の作風が中和されて、ひとつの作品としてのバランスが増すのではないかと期待していただけに、物語にコミットできるゆとりのようなものが徐々に失われつつあるのは残念だ。
この作品を投げかけられた読者は所々「……」と沈黙せざるを得ないだろう。なぜならすでに作品の中だけで答えがすべて、示すのではなく実際に語られてしまっているからだ。いや、それだけならまだいい。他の答えを排除しながら物語が一つの方向へねじ曲げられながら向かっているような違和感をそこに覚えてしまう。
確かに作者の文章は淀みなく、物語に山をつくることもうまいし、読んでいると胸が躍り、血が沸き立ち、感動して心が震える場面すらある。だからこそ歯がゆさを感じるのだ。
あらゆる可能性の象徴であるはずの「ユニコーン」が私たち読者を置き去りにしたまま、はるか遠く、手の届かないところへと飛翔して消え去ってしまうのではないか。そんな不安が拭えない。
5.0 小説だから出来ること
朝日ソノラマ文庫で発行されていた、冨野氏が書き下ろした小説としての「ガンダム」全3巻を読んだのは小学5年生位の頃だったかと思う。25年以上前のことなので正確な時系列では思い出せないが、その衝撃は忘れられない。
 富野氏の原作小説を読んだ経験のある方ならご理解いただけると思うが、とても小学生に理解出来るような内容ではなかったし、私が「セックス」という言葉を初めて知ったのは、恐らく小説「ガンダム」によってではなかったか。アニメの小説といえば、アニメ上の動きを単に文章にしたような稚拙な代物が多い中で、富野氏の原作小説は余りにも刺激的だった。
 ファーストガンダムをアニメでしか知らない方がいたら、一読をお勧めしたい3冊である。お世辞にも上手でも読みやすい文章でもないのだが・・・(インパクトに残る文体ではある)。

 それ以来、私には富野ガンダムをTVで見る際には、先立って富野氏の原作小説を読んでから、という習慣がついた(当時のパターンとして、Zにせよ、Vにせよ、劇場版作品にせよ、アニメ化に先立って小説の方が先行して出版された為である)。
 元々アニメよりも読書の方が好きだったこともあるが、それだけでなく原作小説の方がアニメよりも単純に面白かったし、わかりやすかったのである。


 よく富野ガンダムは”難解””何となく気持ち悪い””不親切”といった表現で批判されることが多いが、富野氏の原作小説を読むとその理由がよく判る。
 一言で言えば、「本質的にアニメ化(というか映像化)に向いていない」のである。冨野氏が伝えたいテーマや主題は、文章だと非常にわかりやすいのだ。アニメを前提にした「ガンダム」なのに、「それってどうよ」と思ってしまうが仕方がない。事実、原作小説を読むと、「富野さんの言いたいことは判るけど、これは映像では伝わらないだろう(又は、映像に変換出来ないだろう)」と思うシーンが余りにも多いのである。

 既出のレビューにも書いたが、小説「ベルトーチカ・チルドレン」が、映像化した際のエンターテイメント性に反する(欠けるではなく、反すると評された点に注目すべきであろう。=モビルスカーツ否定である、とスポンサーサイドは表現した)として、スポンサーサイドからダメ出しを喰らったことが、象徴的と言えるだろう。

 70年代〜80年代のアニメ全盛期に育った人間として、「しょせんアニメ」という表現はしたくない。40歳前後の私たちは、当時の大人たちからそう言われて反発してきた世代であるからだ。
 しかし一方で、現実に大人になってみると、「ああ、こういうところはまだアニメは文学に勝てないな・・・」と思わされる場面は確実に感じることが多いのもまた事実である。(特に、日本アニメの象徴というべき「ガンダム」において、そう感じることが多いというのは、余りにも皮肉というべきだろうか。


 個人的な意見ではあるが、私は「ユニコーン」の映像化を望まない。しても成功しないだろうとも思っている。

 繰り返し書いているように、文芸というジャンルだからこそ真っ当に表現できるもの、というものが多く存在すると思うからだ。そして、ここまでの福井氏の発言(アニメ業界とファン向けのスポンサー意向寄りの商業発言でなく、連載直前に一般新聞や一般ビジネス誌に掲載された本音トーク)を読む限り、彼は完全に現代の映像ガンダムに求められるタイプのエンターテイメント性を捨てて掛かっている。

 福井氏は、こう発言している。

「今この、これからガンダム市場を考えていかなきゃいけないという時期、宇宙世紀ものという、最初の『機動戦士ガンダム』から始まった一連の作品と、それ以外のガンダムは違うものだということをはっきりさせないといけないと思います。なにが違うかというと、宇宙世紀はまず状況ありきではじまっているんです。これが革新的なところでした。〜中略〜 しかし、他のガンダムではキャラクターのドラマを描くために、キャラクターに状況が寄り添っている。「あるキャラクターとあるキャラクターが最後にここで戦って、お互いに見栄をきるシーンをやりたい」という意図にもとづいて状況がつくられる。もちろん、そうした方法を否定するわけではないんです。 〜中略〜 これは好き嫌いの問題じゃなくて、目指すものの違いなんです」

 この6巻を読んでも、連載開始前に示された福井氏の方向性は、やはり文芸作家の強みなのか商業サイドから過度に歪められる弊害から免れているようで安心した。(彼が、他のアニメノベライズ作家と本質的に異なる点は、別にガンダムに関らなくても文壇で一流の作家としてきちんと食っていける、という点だろう)

 また福井氏は、こうも発言している。

「今の世の中、おれたちの世代にはガンダムが好きな人は大勢いるけれども、「よーわからん」という人もいる。あえて言えばそのよーわからん人は、物事を大きな視野でとらえるのが苦手な人が多いんじゃないかと感じます。そういう人は真面目で実直なんですよね。しかし、なまじ実直だから「ガンダムってアニメだろ?」っていうところから、抜けだせない。

 でも一方で「なぜガンダムでこんなこと(=ユニコーン)をやるんですか」という人は、実はいわゆる「ガンオタ」と呼ばれるコアなガンダムファンに一番多い気がしているんです。あの人たちはあの人たちで、魅力あるアニメーションとしてのガンダムにこだわり過ぎていて総体が見えない。アニメであるない以前に、すでにガンダムが世代にとって、いかなる存在になったのか、ガンダムが獲得した普遍性に気がつくことができないでいるんです。」

「「ガンダムに魂を引かれた人たち」ですね」


 こういった発言から推測して、私はユニコーン評でも是非を色々言われるファースト風味の引用なども、半ばオマージュと同時に半ば(アニメとしての)ファースト原理主義への福井氏の皮肉ではないかとも思ったりしている。
 これは富野氏の原作を読んでもわかるが、そこに描かれるのはどう読んでも”ロボットアニメ”には似ても似つかない”別のもの”である。確かに、MSやらスペースコロニーやらは出てくるが、本質的に、人の、人の歴史、人の所業の物語である。(特に自分の好きな「Vガンダム」原作では、13歳のウッソ少年がニュング伯爵と、”ギロチン、大量殺戮の是非、種の原罪”といった定義について延々と歴史論を戦わせるというシュールなシーンが出てくる。非常に読み応えがあるシーンなのだが、残念なことに映像的な娯楽性とは無縁な類の面白さだ)
 だから「アニメ」としての「ガンダム」を想定し、そのビジュアルを前提に思い描いて読む人には、ストレスや違和感を与えてしまうことになる。

 田中芳樹が「銀河英雄伝説」を現実の歴史に仮託して書いたように、富野氏と福井氏が描く「ガンダム」の小説も、確信的に読者に現実の歴史と対照させる形を取っている。別な言い方としては、「気楽に力を抜いて、フィクションとして楽しんでね」という形は取っていない訳である。(これは、良い悪いという意味でなく、単に違うということである)
 富野氏、福井氏がそれぞれの独断に基づき歴史観と世界観を構築し、それをあからさまにし、「さあ、アンタならどう思うんだ」と読者に突きつけてくる形の作品なのである。
1.0 冷静になってください。
このシリーズのレビューで、マンガコーナーなどに置いてあるのは失礼だ、とか書いてありました。
この装丁だと当たり前です。
なにより、しょせんはガンダムですよ。

あと、他のレビューを見ていると、いきすぎたガンダムオタクは本当に気持ち悪く、程度が低いとわかりました。
最近のガンダムのオマージュにはギャーギャーわめくくせに、この作品においてのオマージュには賛美のみと、結局は好き嫌いで言っているだけとは……。
安彦じゃないからダメとか、ガンダムはこうじゃないとダメとか、こういう人が作品の質を落とすのです。

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