内向性の人には、ややきつい点も
他の方のレビューは日本語訳の『運のいい人、悪い人』に対するものが多いようですが、私は原著を通読しての感想を書きます。心理学者であるリチャードワイズマン氏が、アンケートや一対一の面談によって沢山の幸運な人と不運な人を調査、研究し、その結果から運をよくする方法を導き出したのが本著です。
被験者の体験談が沢山載っているためもあり、一行が六十数文字、一ページが三十九行と、内容量は多いです。
私のもとにこの本が届いたとき、内容の多さから、少し読んでやめるだろう、と思いました。しかし、難しい単語が少ないのと、「目から鱗が落ちる」ほどのことはなくても、各ページが少しずつ面白いので、最後まで読めました。
この本で運を高めるため、思考や行動を変えることは可能です。しかし本著によれば、『内向的』『外交的』という人間の性格の方向性が運に大きく関わっています。そのような方向性は生来の性格であることが多く、なかなか変えにくいので、限界があると感じました。
同じ著者による"The Little Book of Luck"という本も出ています。内容は"Luck Factor"のダイジェストではないですが、薄い本を読みたい人は"The Little Book of Luck"がいいと思います。
また、ワイズマン氏は本著"The Luck Factor"では迷信を排除しているのに、"The Little Book of Luck"ではお守りの類(ラッキーチャーム)を持ち歩くことを推奨しています。この点は矛盾だと思いました。
運、不運の発生確率が同じなら?
この世に無神論者は多いのに、
この原則が分かっていない。 運、不運の発生確率は、人類皆同じ。
神がいないという前提なら、全ての発生確率は老若男女
古今東西、どんな人でも同じのはず。
確率が同じなら、成功するために、どうするか。
答えは、挑戦する回数を増やすということでしょう。
10回挑戦する人と、1万回挑戦する人との差は、
歴然である。確率が同じ10分の1なら、前者は1回。
後者は千回成功するのだ。
恋愛なら発生確率に個体差があるかもしれないが、
ならば、挑戦回数を増やせば解決するだろう。
だが、ほとんどの人はそれができない。
一度の失敗で、自分は運が悪いから次挑戦しても意味がないと
行動しなくなるのだ。そして自分は運が悪いと思ってしまう。
失敗が、将来に対して何の因果関係もない。
この事実を真剣に科学的検証、前向きに行動させる考え方を
統計的に出した、大変ためになる書物でした。
実行して、そしてさらに実行する。その意味がわかる良書です。