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クドリャフカの順番―「十文字」事件

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クドリャフカの順番―「十文字」事件の商品レビュー

5.0 お祭りって楽しい♪
この舞台の神山高校は、文化系の部活の活動が信じられないくらい充実しています。
51もの文化部が一斉に活動する神山祭の興奮ぶりは、
読んでいるこちら側にも伝わってきて、最初から自分もお祭りの中にいるようでした。
そして、主役である古典部は大量の文集を売りさばくことができるのか、
突如現れた怪盗十文字の正体は??と、
ワクワクの中に謎も隠れているわけですから、
面白くないわけがないです。

高校生活の中で文化祭というのは、
修学旅行に並ぶ特別な行事に位置づけられるように思います。
高校生だからこそ持つことのできる、熱さみたいなものが、
本当に心地よかったです。

本筋とはあまり関係ないかもしれませんが、
お料理バトルのくだりが、楽しくてドキドキしました。
5.0 「十文字」事件を解明し、『氷菓』を完売せよ!!
▼STORY

 些細なミスで部誌『氷菓』を大量に印刷してしまった古典部。
 このままでは、文化祭の間に完売することは不可能に近い。

 そんななか、「十文字」なる人物が、部活動の備品を
 次々と盗むという連続窃盗事件を起こしていた。

 この事件を解明していくことで『氷菓』の
 販売促進を図ろうとする古典部だったが…。



▼EXPLANATION

 〈古典部〉シリーズ3作目

 古典部員4人、それぞれが語り手を務めるという一人称多視点が導入された
 本作では、前二作において、完全に脇役だった里志と摩耶花の内面や
 心情が掘り下げられ、ぐっと青春小説的色合いが深められています。


 データベースを自任する里志が、抜きがたく持つ「特別」への憧憬。

 漫研内での確執で浮き彫りにされる摩耶花の漫画に対する情熱。


 二人の今後や関係性を考える上でも今回描かれた
 挿話は、のちのち重要な意味を持ってきそうです。


 一方、奉太郎はというと、今回は、ちゃっかり
 「安楽椅子探偵」役に収まり、動きはほぼゼロw

 その代わり、シリーズ中で最も「探偵」らしい振舞いをみせてくれます。


 加えて本作では、これまで「盤上」に姿を見せなかった、
 あの方も降臨されたりとサービス満点。

 まさにオールキャストでの「祭」の演出に余念がありません。



 ともあれ、理屈はさて置き、本作の甘美にして
 ノスタルジックな祝祭を是非堪能してみてください。
4.0 読んでいて、とにかく楽しい♪
いくつかの小さな流れが集まって、やがて大奔流となる。そんな作品の構成は
お見事!読み手は知らず知らずのうちに、この作品から目を離せなくなる。
連続盗難事件の真相はいかに?その謎解きもさることながら、古典部の面々
一人一人の描写は、読んでいてかなり面白かった。前2作では知らなかった、
意外な特技も!こんな一面もあったのかと驚きの発見を楽しんだ。「わらしべ
長者」的な話も面白かった。最後は古典部自体を巻き込んでの大騒動。事件は
解決するのか?「氷菓」は売れるのか?その二つに絡むのはやはりホータロー♪
彼の取った行動も、読み手を充分に楽しませてくれた。
5.0 カンヤ祭・開催中
『氷菓』、『愚者のエンドロール』に続く〈古典部〉シリーズの第3弾。

前作までは、奉太郎ひとりが語り手をつとめていましたが、
本作では他の古典部員も語り手となることで、それまで
明かされてこなかった彼らの内面を垣間見ることができます。


奉太郎は、今回語り手であり続ける必要がなくなったことと、
これまで以上に“安楽椅子探偵”的な役割が振られたことで、
キャラとしてブレがなくなったように感じました。

彼の自己韜晦や女性に責任を委ねたままで「探偵」をするというスタイルは、
物語の要請とはいえ、少々クドくも感じていたので、たすかりました。

また摩耶花は、これまで「ツッコミ」役としてしか物語に関わっておらず、
やや影の薄いキャラとの認識だったのですが、今回、彼女の漫研における
ドラマが描かれ、千反田えるを喰う(?)ほどのヒロインぶりを発揮しています。

さらに、データベースを自任し「道化」を演じる里志の秘めた本音も
窺うことができ、キャラの掘り下げが着実になされているといえます。

ただ、二人の書き込みが増えた分、相対的に千反田えるの出番が減ったのは残念。

個人的には、奉太郎が体験する“わらしべ長者”的イベントの
最初と最後以外は、彼女にやらせたほうが、彼女のキャラを
活かせる場をつくれ、よかった気がします。


また、本作では、これまで姿を見せなかった奉太郎の姉・折木供恵が満を持して登場。
出番は少ないですが、物語に極めて重大な影響力を及ぼしています。

入須冬実が〈女帝〉であるのならば、供恵はまさに
〈神〉であり、作品世界全体を支配しているかのようです。

そのため、彼女の所業はデウス・エクス・マキナといってもいいくらい
反則スレスレのものとなっており、いささか、いき過ぎの感も。


次作以降、彼女が物語にどう絡んでいくかも注目ですね。
4.0 アクティブな展開がまた、良い
「日常の謎」+「安楽椅子探偵」が骨子ながら
舞台を共学高校に置き、
ライトノベルの装いを纏うことにより
アクティブな展開を造ることに成功している
「古典部シリーズ」第三弾。

ミステリーの謎そのものに異論はあろうが
この度描かれるのは高校文化祭、
押井守『ビューティフルドリーマー』以来の
青春モノの定番、その描き方は素晴らしい。

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