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カレーライスと日本人 (講談社現代新書)

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カレーライスと日本人 (講談社現代新書)の商品レビュー

5.0 カレーが特に好きなわけではないけれど
題名に惹かれて購入を決定。国民食とはいうけれど、確かにカレーって不思議な食べ物ですよね。インドがルーツとよく聞くものの、同じものがインドで食べられているとは思えない。私たちの呼ぶカレーとは世界のどのあたりまで通用する定義なのでしょう。

筆者の森枝氏も私と同じ疑問を抱かれたようで、本書ではインドのカレーについての紹介、経由地とされる英国でのリサーチを経て、明治から現在までの日本でのカレーレシピの変化を詳細に伝えてくれています。私たちが現在食べているものはどこでこの形になったのか、筆者とともに謎を解決していく楽しみがこの本には詰まっています。

森枝氏の熱心な調査と情熱のため、最後まで飽きることなく読み通せてしまいました。文章メインの新書で集中力を途切れさせず読ませる本はそんなにない。肩の力を抜いて娯楽として読むにはぴったり、評価は5つ星とさせていただきます。文章的にはもうひとひねり欲しいところですが、筆者の本業はジャーナリストということで大目に見ました。
4.0 国民食
「あなたの好きな食べ物は?」と聞くと大人でも子どもでも必ず上位にランキングされるカレー。天皇陛下ですら好きなメニューに挙げるくらい日本で定着した。

では、そもそもカレーとはどういった料理なのか?
世界各地でカレーと呼ばれる料理にはどのような共通点があるのか?
日本にどのようにカレーが入ってきて、どのように定着したのか?
そんなカレーについての疑問を追求していったのが本書である。

インドや東南アジアといった元祖のカレーとの比較から日本のカレーはどうも日本独自の形であるらしいとの感を持ち、その経由地としてのイギリスを措定し、日本式カレーの誕生の逸話を探っていくという展開である。

カレーは近代日本の象徴である。
インド起源のカレーをイギリス経由で、それもカレーパウダーという形態で西洋料理の一種として受容したことは日本の西洋事物の摂取の典型であろう。インド由来の中村屋カレーの存在も大アジア主義のあった明治期の気風の反映でもある。軍隊における食事から広まったことや手間を省いた料理としての定着ぶりも近代の一つの肖像であるとも言えるのではないか。

インドや東南アジアでカレーを食べ続け、イギリスにまで行ってカレーパウダーの歴史を調べる。流石、森枝氏といえようか食文化への飽くなき愛情を感じさせる一書であった。
4.0 インドのカレー
 アジアの食文化の研究家として著名な森枝氏が、日本でもっとも不思議な食べ物というべきカレーライスの謎に迫った一冊。
 カレーライスを「不思議な食べ物」と呼ぶのは、これが正体不明の食べ物だからだ。日本のカレーはインドにはない。本場インドのカレーと日本のカレーはまったく別物なのである。では、日本のカレーは何なのか、という疑問を解決するために書かれのが本書なのである。
 著者は実際にインドに足を運び、ひたすらカレーを食べまくる。日本のカレーをインド人に食べてもらったりする。さらに日本カレーの原点とされるイギリスへ渡って調査を行っている。日本に帰ってからは明治〜昭和のカレーのレシピを発掘・再現する。
 しかし、カレーライスの謎は解決されなかった。どうして現在の日本のカレーが生まれたのか、充分に説明されることはない。残念だ。
 しかし、食に関する豊富な知識に基づいて書かれているので、非常に興味深く読むことが出来た。
4.0 カレーは今や日本の文化なのだ
インド人に日本のカレーを食べてもらった感想が「とてもおいしいですね。なんという料理ですか?」というくだりには驚きました。カレーが日本では軍隊食でそれが一気に広まったとか、ルゥーは日本独自の開発とかカレーの蘊蓄がたくさん。これを読むと「カレー通」のフリはできるでしょう。それにしてもカレーが日本食として増殖しつづけているとは。恐ろしやカレー。ちょっと読みにくいと思ったので星4つ。ごめんなさい。
5.0 日本のカレー文化論における必読の書
 日本人にはカレーの原風景なるものが共通項的に存在するのではないだろうか。でも「カレーとは何か」ということに答えるのはむずかしい。

 著者はカレーについてあれこれ思い浮かんだ疑問を解くため、まずは本場インドへ、そして日本式カレーの輸入元イギリスへと旅に出る。そして旅先で入手した情報を携えて、いよいよ日本人とカレーの関係をひもといていく。

 カレーについての教養を深めるならば、まさに必読の書。日本人の食文化にいまや深く浸透したカレーの歴史を、その源流インドから大河を下るように、見渡していくことができる。

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