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生物と無生物のあいだ (講談社現代新書 1891)

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生物と無生物のあいだ (講談社現代新書 1891)の商品レビュー

5.0 バウンダリー
DNAのらせん構造を解明するために、様々な研究者が様々な努力を重ね、時には
運命としか言いようのない歴史的な流れの中で奔走してきたプロセスはとてもスリ
リングでした。

また、著者のタンパク質の研究は、著者自身の体験だけにリアリティがあり、どの
ように真理にたどり着くのかといったプロセスについてはワクワクさせられました


また、最初のテーマである「ウイルスは生物か否か」という問いから出発し、生物
と無生物との境界線について考察が進んでいくのかなと期待していました。

しかし、最後まで主に生命という営みには焦点は当たっていたけど、無生物とは何
か?というところや、本書のタイトルである「生物と無生物のあいだ」というとこ
ろには今一歩、迫りきれてないように感じました。
5.0 生命の本質を謳いあげる名著
分子生物学者である著者が、自己のアカデミズムの原点であるテーマ、
すなわち「生命とは何か」という問いに対して、
その答えを探求するべく経験してきたことを語る。

「生命とは自己複製を行うシステムである」
20世紀の生命科学が達したこの答えについて、
分子生物学の最大の研究対象である遺伝子の組成などの
平易な解説を試みながら、より深い考察をしている。

砂と風に洗われつつも小さな海の精霊たちが運ぶ砂粒によって
元の形を崩さない砂の城。
そんな文学的なアナロジーによって説明される生命の本質。
(いや、ここだけではなくこの本全体がひどく文学的だったことに
 正直困惑すらしたのだけれど)

欠けるところも余すところもない説明の妙。

鴨長明が方丈記の冒頭で謳いあげた有名な文:
「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。
淀みに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例なし」
これがまさか、生命のメタファーどころか、
科学的な意味においても生命の本質そのものだったとは。

生物学の本に「あるまじき」(といいたくなるほど心憎い)
著者の文章力に舌を巻きつつ、良書に出会えた喜びを誰かと共有したいもの。

神秘のベールを取り去ってもなお飽くなき探求の対象であり続ける
この生命という「小粋な何か」。
これからも敬意の念をもって接することにしたい。
http://ekojin.com/
5.0 体の芯から震えがきました。
最近では滅多にお目にかかれない名著です。
読んでいて体の奥のほうから、震えがきました。
強烈な好奇心と感動の入り混じった震えです。

心理学、神経科学、脳科学、物理学、哲学と、いろいろな分野の本を読み、
何度か「名著」に出会ってきましたが、久しぶりに「心が震撼する」
すばらしい本に出合いました。
2.0 「生命とは」ではなく、「生命体とは」の表現に変えるべきだ
命題として「生命とは」とあるので、
生命の実相を語っているのか?と思って期待して読んだが、
彼の言っているのは「生命体の働き」の事だと思う。

生命をどんなに顕微鏡で観ようとも、
生命そのものを観る事は出来ない。

生物を見つめる中で、
目に見えない生命の瑞相でも語っているのかとも思ったが、
形而上の哲学とは無縁の、あくまで物理的な生物のしくみが書かれているだけだ。

少々おおげさな表題を掲げているが、
生物の働きに興味のある方なら読んでみても良いかもしれない。
4.0 生命とは何か
表紙にあるように、生命とは何かという問いかけに対して、いろいろ考えさせられた。

生命とはDNAであり、他の生物以外のものとは違い、生物は秩序を保ったまま生き続けるもの。
みかけは同じものにみえるが、常にその構成物質は循環していて、
同じものがずっと存在し続けることはないというような均衡状態、
すなわち動的均衡を保っており、一度として同じものは存在しないもの。
とのこと。(誤読があったらごめんなさい)

原子がなぜ人に対してあまりに小さいかというと、それが内包する、
統計学上の誤差を小さくするためであるという理論などもおもしろかった。

野口英世の話や、生物学者の実像など裏話やエピソードが多く、おもしろいです。

少し難しい部分もあるけど、文章がうまいので、何とか読破できると思います。

抵抗はあるかもしれないけど、文系の方にこそ読んでもらいたい一冊。

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