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ヒトクイマジカル―殺戮奇術の匂宮兄妹 (講談社ノベルス)

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ヒトクイマジカル―殺戮奇術の匂宮兄妹 (講談社ノベルス)の商品レビュー

3.0 グランドフェイナーレに向けての序章
戯れ言シリーズ第4弾。紫木一姫が登場し、いーちゃんとバイトにいきますが、その診療所ではやばや殺されてしまいます.え〜、ひどい。姫ちゃんのファンなのに、ひさびさに登場したとたんに殺されてしまいました.双子の殺人鬼、匂宮兄妹といーちゃんの戦いですが、どちらかというと西東天の出現、「世界の終わり」など、大団円に向けての前ふりの印象が強い作品です.なんとなくトリックはわかってしまいますが、ミステリというより伝奇ものというか、ホラーSFっぽいかんじに、なっていくようです.
4.0 玖渚にどきどきさせられました
木賀峰助教授から、夏季休暇中のアルバイトとして、研究を手伝うよう依頼される「戯言遣い」こと「いーちゃん」。「死なない研究」をしているというし、木賀峰助教授の性格にも問題ありと思われるものの、報酬に心を動かされたいーちゃんは、モニターとして、研究所に赴くのだが...

今回は、玖渚にどきどきさせられました。

「...いーちゃんが私のものじゃないんなら、私は誰も欲しくない。全部跡形もなく壊す。全部消し炭残らず殺す」

こう言って、笑う。今まで、のほほんとしたコンピュータだけに向かい、生活能力ゼロ、ほんわかお嬢様だった彼女の口から牙が覗いたっ!って感じです。「兎吊木垓輔」のときも、「死線の蒼」の顔をちらりと覗かせた彼女。出たぁーって感じでよいです。

そして、落ち込んで、絶望して、ぼろぼろになったいーちゃん。彼のそこからが良かった。これまでの戯言シリーズ既刊では、(自分は壊れていると言いながらも、)周囲の「特別な人たち」に振り廻される一般人の立場をとっていた彼が、立ち上がります。残念な展開もありましたが、次の作品で終わってしまうこの作品の結末に期待したいです。
4.0 雰囲気が違う
これまでと突然雰囲気が変わって、化物語を読んでるような印象でした。
春日井さんと理澄の2人だけでいっぱいいっぱいな感じ・・・(笑)
いーちゃんもなんかキャラ変わったような口調多いし。
しかし、そんな雰囲気も中盤まで。
事件発生後から急転直下、一気にダークな雰囲気になってしまいます。
結構キツイ・・・。狐も意外とえげつないし。

読み終わってからの感想になりますが、もうミステリーというカテゴリではなくなってますよね。
犯人は誰だ?と考える余地はほとんど無く、犯人はこいつのはずなんだけど・・・なぜ?という感じ。しかも登場人物がもはや普通じゃないんで考えが追いつかないです。

で、ついでにネコソギを読んでしまった後の感想になりますが、このヒトクイはどうしてもネコソギへの前哨戦という位置付けに思われてしまうため、なんだか印象が薄れてしまってもったいない・・・。ヒトクイを読み終わった後は結構余韻とかすごかったのに。

オチはちょっと「ん〜」という感じ。説明はつくし、ちゃんと布石もあったんだけど。ん〜。
5.0 死ねるから生きている
戯言シリーズ五作目。死なない研究をしている木賀峰約の研究所にアルバイトとして赴くことになったいーちゃん、一姫、春日。そこで出会った実験体円朽葉。そして二人で一人、殺戮奇術匂宮出夢、理澄兄妹。さらに狐面の遊び人。そして浅野みいこ、玖渚友、哀川潤。様々な人物の運命を巻き込んだ物語。
今作は読んでいて鳥肌が立った。背筋が凍ったといったほうがいいかもしれない。いーちゃんが地獄を見た場面には。これはひどい。これまでがひどくなかったんじゃない、これがひどすぎるんだ。今回の殺人は辛すぎる。傍観者でいることができない。ひどく悲しすぎた。
そして、いーちゃんに人間らしさが宿った。本性が出た。出さされた。そして生き返った。みいこさん、あんたは、哀川潤か。
「サイコロジカル」が難解な文章だったぶん(上だけだが)、こちらは読みやすい。特に前半はテンポよく読めるし、後半のシリアスなシーンもどんどん読まされる。細かい伏線(宝くじのくだり等)、色々なセクハラ、理澄との漫才まがいの会話、ラストの崩子やらぶみ(まさかの再登場と名前)もおもしろかった。トリックは回を重ねるごとに単純化していく。犯人なんてすぐわかる。もうそこは問題じゃない。おもしろいのはそこじゃない。狐面の言う物語はすでに始まりつつある。人類最悪の遊び人、究極の意味での傍観者、いーちゃんの敵。西東天。ああ、恐い。
初期三作を傑作と呼ぶとして、以降の作品は名作と呼ぶべきだろう。名作「ヒトクイマジカル」。いや、傑作のほうがいいか?どっちでもいいか。おもしろいんだから。
5.0 彼の本当の気持ち
叫び、叫び、叫び。………そして呟き。シリーズを通してのひとつの「答え」が書き殴られています。前シリーズを読んでいない方は取りあえずそちらを。戯言シリーズの真の最高傑作。 全ページ一行ずつ、時間をかけてゆっくりと読んで下さい。

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