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検屍官 (講談社文庫)

検屍官 (講談社文庫)

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検屍官 (講談社文庫)の商品レビュー

3.0 ヒロインのカタルシスが、今後どう昇華するか
主人公が女性(キャリア・ウーマン)であるが故のカタルシス、苦悩や対立が
「90年代風」との印象を受けました。今となっては「ちょっと古くさい」という
意味です。
このことは、「ボーン・コレクター」に代表されるジェフリー・ディーヴァーの
リンカーン・ライムシリーズと比較して言えることです。

パトリシア・コーンウェルが「検屍官」をひっさげて日本に登場した90年代、
検屍官という職業の新奇さや警察・検察および公衆衛生機関等と対立する緊張感が
ヒロイン、スカーペッタの魅力のもとに開花し、多くのファンを獲得したのでしょう。

友人のひとりも「夢中になってシリーズを読破した」と云います。書店や図書館でも
講談社文庫の印象的な白と青の背表紙に「パトリシア・コーンウェル」という活字を
何度もためらって見ていました。

もう少しシリーズ作品を読まなければ、良さが判らないのかもしれません。


3.0 シリーズ最後の「神の手」までを読んだ総合点
 これからこのシリーズに入ろうとする方には、損はないとお勧めできる。検死官という職業を知るだけでも読む価値はあるし、最初の何冊かは実に快調だ。主人公ケイと警察官マリーノの関係の微妙な変化が面白いので、できれば出版された順に読むことをお薦めする。
 ただ、最後の何冊かは明らかに蛇足だ。ケイが検死官を辞めたあたりでシリーズも終わるべきだった。それは反則だろうという展開まである。何事も終わりが肝心、という悪い見本だと思う。
 で、私も蛇足を一つ。この一連の作品を読んで「ネイティブアメリカン」の正しい意味を知った(笑)。我々日本人は英語を母国語とする人を指して使うが、アメリカ本国で使うときは原住民、即ち「インディアン」をあらわすのだ。ちょっと目から鱗だった。
4.0 当りはずれのあるシリーズ
 スカーペッタシリーズはこの1作品目から長く続いていますが、作者が途中でシリーズを終了させようとしたらしく作風がガラッと変わります。

この1作品目さえ読めば「業火」までは、どの作品を読んでも内容が分かる(登場人物や過去の出来事に説明があるので…)ようになっています。
「業火」のラストがシリーズの大きな転換点で、以降の作品は続きで読まないと解り辛いですが、シリーズ前半は、一話完結なので好みで選んで読んでもOKです。
 一検屍官が扱うにしては、ちょっと大げさ過ぎ(?!)と思える事件もありますが「審問」までは「検屍官」シリーズと言える現代的な科学捜査を駆使したミステリーファンにお勧めの作品です。

但し、「審問」以降の作品は読む価値があるかどうか疑問です。
ハッキリ言って、「審問」でシリーズを終わらせるべきだったと思います。
ミステリーではなくなるし(どう読んでもサスペンス…)、一人称から三人称に変えた為に視点がフラフラとして場面が掴み辛いです。


4.0 ラストがあっさり

最後まで読んで、気が抜けた。

でも読んでいる最中はものすごく引き込まれる。
恐ろしい描写が衝撃的だけど、何故か興味津々に読み進めてしまうのよね。
これがこわいものみたさ?映画だったら耐えられない内容に思う。
活字だから何とか。バッチリ想像してしまうけれどね。
他人に猜疑心が沸いてきてしまう、人間不信になりそうな事件。
でも実際これに近い事があるんだと思うと、かなしいものだ。

見たことのない世界を垣間見ることができる点でとても面白かった。
(面白がってはいけない内容だとも思うんだけど。)
4.0 連続レイプ殺人事件の犯人は捕まるのか!?
 バージニア州リッチモンドで起こった連続レイプ殺人事件。
一人暮らしの女性4人が被害者だったが、黒人と白人がおり、
なぜ彼女達を狙ったのか、また犯人の残した、石鹸の後や強い
体臭を探ることが、犯人逮捕への糸口となった。
女性検屍官長ケイ・スカーペッタとマリーノ警官が事件解決へと
奮闘する一方で、途中で、アンバージー衛生局長官の妨害や、
女性記者アビーの妹、ヘナも殺害され、事態は悪化し、ケイの
身に危険が迫ったが、結末はいかに。
一人暮らしの女性は無用心で危ないという警告を思い知らされる
身の毛のよだつ話でした。米国で行われる検屍について詳細が載って
いますが、頭蓋骨も切って点検するなど、驚愕の内容が載っています。

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