政治家と役人の役割について考える。
政界と官界の両方で中心的な役割を果たした著者が政治家と役人の役割を論じた本。 政策の創造は政治家の仕事で役人は決められた法律の範囲内で、定められた予算を使いながら行政の仕事を能率的に処理するのが基本的な役割であり、そうした役割分担が重要であると著者は主張する。そのように考えるなら、そうした役割分担がうまくいかないのは多分に政治家の責任であるといえるのではないか。
大臣ポストや自分の周辺の利益保護にのみ執着して大局的判断ができない政治家が跋扈すれば、国民は著者の言葉でいう「天皇の官吏の残滓」に頼らざるをえない。
国民の利益こそ政治活動の目的のはずであるのに、選挙が政治活動の目的になっている政治家が多すぎる。著者のように政治家の役割とは?役人の役割とは?と常に自問し続けている政治家は今どれほどいるだろう。