気合入れ直せ、ということ
日本の敗戦を基本的に軍部・官僚の腐朽に帰し、そのマネジメントの貧弱さは現在も続き、経済失政をもたらしている。その解決策は人の育成にしかない、というのが論旨です。敗因を物量や技術に求めるのではなく(むしろ航空機技術などは欧米に勝っていた)、それを生かしきれなかったマネジメント、国際情勢やパワーバランスの分析もなかった戦略にその主因があったとする論理はひとつの視点を提供してくれます。いわく、「現場の声を第一にするのは必ずしも賢いことではない。現場の声は現状にとらわれがちだ。これから起こることを予測し、それに対する方策を立て、実行していくこと。その役目は現場にあるのではなく、上層部にある」「不慣れなことに手をつけるときはそれがダメだったときのことを考えておく。それが危機管理というものである。ダメだったときの準備がないということは危機管理能力の完全な欠如である」
「制度が疲労し、組織が腐朽してくると目的が見失われ、手段が目的であるかのごとく錯覚してくる。目的と手段の逆転である」これが、軍部・官僚の腐朽の本質であり今も続く経済敗戦の元凶との結論ですが、「人材の育成=学校の新設」といった対策で、この組織に常につきまとう問題を解決するには短絡的過ぎる、との感はぬぐえません。気合は入った気になります。