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量子コンピュータ (ブルーバックス)

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量子コンピュータ (ブルーバックス)の商品レビュー

5.0 ブルーバックスでは出色
量子コンピュータ入門の一般書としては出色の出来であるし、初めての人にもオススメである。量子コンピュータが従来のものと比べて、何が優れ、何がおとるのか、また、どうしてそうなるのかの定性的な説明を上手な比喩で語り、さらにはその将来の展望までを論じている。図表も多く、大変わかり安い良書だと思う。山場はドイチュのアルゴリズムを実行(もちろん一般書むけの簡単なもの)してみせて、いかに量子コンピュータが普通の我々が行う計算と異なった方法を用いるのかを体で教えてくれる点である。初めての人はビックリして声を挙げること請け合いだ(笑)。そしてそのアルゴリズムこそが量子コンピュータの長短の発端であることは本書に述べてあるとおりである。量子コンピュータは、重ね合わせ状態で一度に行える莫大な複数の計算結果を、波動関数が収縮する極めて短い間に上手く一意の答えにまとめあげなければならないし、そのようなアルゴリズムを組み立てられない計算には弱いのだ。他のレビューには厳しいものがある。靄がかかった程度のことしかわからないという点。これは一つには一般書の宿命である。厳密な理解をもとめるのならチャーンの教科書でも読めばいい。もう一つには扱うテーマ、量子コンピュータ自体が実用までいたっておらず、発展途上にあるため完全には述べられないことが言えるだろう。他の批判には難しすぎるというのがあった。高校生はおろか理系でもわからないというのはどうしたものか。文系の私にも書いてある範囲のことは完全に理解できたのである。いずれも著者の力量の不足に責任があるとは思えない。上手なのだ。この価格でこの情報の質量が得られれば普通文句はない。
5.0 量子コンピュータの概要を把握できる
情報科学は一通りかじっているけど量子力学については全くの素人でした
が、この本を一通り読むことで、量子論の基礎から、量子コンピュータの
概念、可能性と限界までの基礎知識を吸収できました。

流し読みできる内容ではない(特に後半)ので、読むのに一定の根気が
必要ですが、丁寧に読んでいけば非常に理解しやすい説明のしかただと
感じました。
この本を読んだ後、雑誌などでの量子論や量子コンピュータの記事の内容が
より理解できるようになったことが一番の収穫です。
4.0 本格的な入門書
入門書はどれも似たり寄ったりでいまいち歯ごたえがない。つまり、わかった気にさせてくれる
のですが、本当にわかったという実感が持てる本はなかなかないわけです。
 本書はかなりわかったという実感が持てるようにさせてくれる本ですね。

 ただし、本書の内容はかなり難しいものになっています。一度全部読みましたが、何度も
読み返す必要があります。
 最初の2章は、量子力学の歴史の解説になっています。この部分は量子力学に多少なりとも
ふれたことのある方ならば、読み飛ばしてもかまわないと思います。

 第3章以下は、アルゴリズムの解説になっています。普通のコンピューターがどのように
計算しているのか、量子コンピューターはどこが違うのかについて、詳細に説明してくれて
います。特に量子ビットの解説は秀逸ですね。これほどわかりやすく教えてくれる本はそう
ないでしょう。
 また、重ね合わせの結果がひとつしかえられないのになぜ並列計算が可能なのかということ
についても本書は答えてくれます。

 ただ本書を読むには相当の予備知識が必要だと思います。ペンローズの皇帝の新しい心の
チューリングマシンの解説部分やその他量子コンピューターの本に触れておくことをお勧め
いたします。 
5.0 EPR相関=制御NOTゲート
量子コンピュータの要となる「回転ゲート」と「制御NOTゲート」の解説が秀逸でした。
独立した一つの量子ビットが|0>と|1>の重ね合わせ状態にある「回転ゲート」、
同じ重ね合わせ状態とはいえ、量子ビット間に相関関係があり、一方が指定されると、
他方が自動的に決まってしまう「制御NOTゲート」・・・これ(p119−120)こそEPR相関、
いわゆる「量子もつれ合い状態(Quantum Entangled State)」の見事な技術応用である。
ところで、プロローグ(p5)に紹介されている「もつれ合い(非局所性)」という記述を見る限り、
著者は、「もつれ合い」を「非局所性」の端的な証左と見なしておられるようだ。
ベルの定理やアスペの実験を紹介し、実在の「非局所性」を強く支持しているニック・ハーバート著『量子と実在』を併読してみたが、
石橋を叩いて渡るが如き慎重さの見本である『ニールス・ボーア論文集』(局所性ではなく実在性を断念したコペンハーゲン解釈)に比べると、
信念の吐露ばかりが目立つ立論(『量子と実在』の読後感であり、竹内繁樹氏の立論とは全く関係ありません)で、
実在の「非局所性」に信を置くことは、到底できなかった。「もつれ合い」と「非局所性」は、確かになじみやすい概念だが、
不確定性原理の方が、より基礎的な概念だと考える私は、コペンハーゲン解釈をこそ擁護したい。
5.0 量子コンピュータと暗号の関係を理解するには最良の本
量子コンピュータの初歩からの入門書としては、やや難しいと思います。
この本は、暗号、特に公開鍵暗号やデジタル署名に興味がある人間に対する量子コンピュータの入門書だと思います。私自身は、量子コンピュータの実現が、公開鍵暗号の危殆化やデジタル署名つきの文書にどのように影響するかに強い興味を持っており、その立場からするとこの本は完璧に近いと思います。
このような優れた入門書が出ることにより、暗号分野の量子コンピュータ利用の研究や量子暗号の研究の量と質が大幅に変わってくるのではないかと思います。

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