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悪意 (講談社文庫)

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悪意 (講談社文庫)の商品レビュー

4.0 結果オーライのメタ・ミステリー
 作家達が繰り広げる殺人劇が、登場人物達の手記や告白により全て一人称で語られる。解説で桐野夏生が指摘するように、文字に書かれた「記録」や人の語る「記憶」の曖昧さ、信用できなさを、そのままトリックに使った着想は見事だし、殆ど「文学」的ですらあると思う。

 一方で、「文学」作品の代表作である漱石の「こころ」なんかもそうなんだが、登場人物達が書く「手紙」「手記」により話の大部分が構成される小説というのは、その肝心の「手記」が妙に長くなってしまうところにリアリティが無くなってしまい、形式自体が弱点になったりする。(こんな長い手紙を書くもんかいな、と。)

 また、この小説の場合、語り手達は全体の構成の中でシナリオをもらってそれを演じる役者のようで、その心情描写には深みがない。いや、心情描写という点では、このタイトルにもなっている、人間の持つ「悪意」の根本的な不条理さがこれでもかというくらいに書かれており、唯一その点での心情描写には成功していると思う。ただ、これをミステリーでやると犯人の動機は結局言語・理屈で解析できない、ということになり、謎解きにはならない。そういう意味で、この小説はメタ・ミステリーとして機能しており、ミステリー作家としては相当巧い作家じゃないと、こういう手法は取れないだろう。

 メタ・ミステリーの構図を構成するためにだけ描かれた登場人物達に魅力が無くて感情移入しにくいのに、それでも人間のドロドロした感情(=「悪意」)が上手に伝わってくるという、不思議な結果オーライの作品。
5.0 短いタイトルだが、それに全てがこめられている。
めちゃ面白かったですw
流石東野圭吾ですね。この人の小説はいつも一筋縄ではいかない。
売れっ子作家だけあって読みやすさはピカイチだし、一晩で読破できました。
手記や告白文でストーリーを進めるという独特な手法には驚かされ、感心しました。
ホワイダニットに重点が置かれているという点でも珍しい作品です。
ミステリー好きには必読書ですね。
5.0 真相が二転三転
殺人事件の犯人があっさり逮捕されたのになんでこんなに引っ張るのだろうと思っていたら、殺人の動機を巡っての展開が複雑で、とてもおもしろかった。犯人が白状しない動機を刑事が解明していく展開も巧妙だし、さらに隠された真実に迫っていく展開も読み応えがあっておもしろかった。
5.0 最高傑作のひとつ
東野さんの作品はほぼ全て読んでいますが個人的にはこれと白夜行、夜明けの街での3作がベストと思います。悪意は本で読んだ後NHKでテレビドラマも見ましたがこれはいただけませんでしたね。誰かに貸して無くなってしまったので古本を買いました。文庫本は嫌いなので...
5.0 犯行動機を徹底的に解明する加賀恭一郎の執念―そこまで追い詰める動機とは何か?
 著者によれば、デビュー作第2弾である『卒業』で初登場させた加賀恭一郎をシリーズ化する予定は全くなかったそうである。現時点で彼が刑事として腕を振るう作品は全7冊。本書はそれらのなかでも「異色」であり、目次を眺めれば一目瞭然だが、「手記」・「記録」・「独白」・「回想」そして「解明」といった表現が列挙され、それゆえ本書は、野々口修と加賀恭一郎との時間を通じて展開される「対談形式」の様相を呈している。「記録」や「手記」のなかに隠された犯行の真の「動機」を探り出すホワイダニットの決定版とでもいうべき作品だ(著者いわく当初は全く売れなかったそうだ)。

 読者によっては、「犯人当て」や「犯行手段」に比重を置いた作品を好む人も多いだろうが、動機の真相を暴きだすことは、それらよりも困難をきわめる作業ではないかと推察される。実際のところ、加賀は「過去の章その二」で、犯罪者の交友・家族関係を丹念に調査することで、最終的に「真相の解明」なるものに到達しえた。それは当初の目的実現にとって必要不可欠な任務であった。そのような意味でも、本書『悪意』は、加賀恭一郎の刑事としての慧眼・手腕そして執念(バイタリティ)のすべてを盛り込んだ最高傑作と称しても過言ではないだろう。なお本書の構成は、横山秀夫氏の有名な『半落ち』と似通っている印象を抱いた。

 最終章「真実の章」では、加賀が「記録」や「手記」に隠された疑問や矛盾を、犯罪者の過去の交友関係に関する綿密な調査を踏まえながら、論理的に解き明かしてゆく、まさに「詰め将棋」の世界であり、ある種の「駆け引き」すら感じさせる。読者は加賀の静かな語り口に黙って耳を傾ける。醍醐味は十分に秘めている。人間に潜在的に潜む悪意(の根源)に真っ向から立ち向かうその徹底さぶりを、さりげなく披露する加賀の姿勢にこそ私は震撼した。加賀恭一郎は人間さを増しつつ「進化」するのだ。

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