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文庫版 塗仏の宴―宴の支度 (講談社文庫)

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文庫版 塗仏の宴―宴の支度 (講談社文庫)の商品レビュー

5.0 ようこそ、いらっしゃいませ。
この宴の支度では、まだ謎かけの段階です。
忽然と消えた村と村人たち、不老不死の生き物、霊能者や宗教団体など、個々のエピソードも、いつもの京極ワールドに誘引する魅力がたっぷり。
さあさあ、一体何が始まるのやら、今回は前作までを上回るすごいことが起こっているのじゃないか、と期待させてあやかしの世界に入っていくわけですが…。
さて、宴の始末はいかに?
どうなんでしょう?
5.0 短編集のような長編
京極堂第6作。この作品は今までと趣向が異なり、まるで6つの短編集ともとれる構成をしている。つまりは独立した6つのストーリーが展開するのだが登場する人物はいずれも過去の京極堂の作品の登場人物で、ただ一人新顔なのが多々良先生だ。やはり京極作品は最初から順番に読むことが重要なようだ。そうでないと今のストーリーを理解できなくなりそうだ。

いつもと趣向が違うためか息抜きしながら読める。大海を泳ぎ切る感触が今までに比べて無いが、それはそれで楽しい。京極堂の全キャラクター総出演と言った感じの作品だ。
4.0 ずらりと並んだ宴の料理
 長い長い宴の始まり、卓上には色とりどりの料理がずらりとならべられてい
ます。過去に京極堂で供された定評有る料理も、あたらしい美味しそうな料理
も・・・。ところが「なんで?」と思わせるような、いかにも不味そうな料理
も並んでいます。設えは完璧、でも給仕の態度がいつもとはちょっと違う。
「大丈夫なのかな?」という一抹の不安も過りますが、きっとこれは「宴の始
末」でちゃんと味わわせてくれるるのだろうという期待をもたせてくれるもの
です。兎に角読み進んでみましょう。
 
 劇中では完璧な関西弁を喋る俗悪で下卑た人物が登場しますが、「宴の始末」
を通して読んでも、彼に関西弁を喋らせる必然性が全くありません。非常にネ
ガティブな印象を受ける性格を負わされた人物が、何の必然性もなく関西弁を
喋るというのは、どういう意図を持ってそうさせたのか作者に尋ねてみたいも
のです。関西の方には不愉快に思われる方もいらっしゃるでしょう。身体的・
精神的な障害を「障碍」と表記するほど細やかな心配りをみせる筆者だけに、
非常にこの部分は意図的なものを感じてしまい、冷水を浴びせかけられたよう
な気持ちになりました。故に★ひとつ減です。
5.0 塗仏が見る先に
京極堂シリーズ6作目。シリーズ最長。正確には独立した作品では無い。漫画の様に1作目から全体が繋がっているので最初の作品から順に読む事をお勧めする。「京極堂百鬼夜行を行く」とでも名づけれる繋がった一つの作品なのだ。このシリーズ民俗学的見地から妖怪談義を楽しむ。ミステリーとして楽しむ。登場人物のやりとりから雰囲気を楽しむ。という三者三様の楽しみ方が簡単な読み方だが。内服されるテーマ、作者の人や世界に対する考え方などを楽しむという読み方もある。というかこれこそが最も重要な点だが、後書きの評論家や一般の意見を見ていると、そういう本質に迫った物が無い。上辺しか読めてない人が大多数なのだが社会に沿って生きているとそれも仕方がない。気付かない様になっている。その作品のテーマとも被る読者並びに国家に生きる人間の本質を見越して、あえて説明しない、いや存分に長文を駆使して散りばめられているのだが気付かない作品を書く所がまた憎憎しい(褒め言葉)。まるで塗仏の様な作者だ。同じミステリーの大御所、島田荘司はもっと分かりやすく言いたい放題意見を作品に散りばめている。二人とも反俗な人であり知者であり、世の中の理が見えている人だが島田氏は不満を撒き散らして逃げているだけに対し、京極氏はそんな世界と向き合っている稀有な作家に感じる。古い言い方をすると賢者ですな。文中にある「言葉は賢者が天地を動かす為に用いる手段だ。分別なくして使えるものではない」。あっ天地を動かしてはいないな、じゃあ隠棲した賢者かな。 (下巻に続く)
5.0 宴の準備は整いました…
京極堂シリーズの集大成と思わせるようなキャスティング。
各章で過去シリーズに登場した人物を中心にして話は進んでいきます。
現段階ではそれぞれのストーリーが微妙に重なるだけで全容は想像できません。
もちろん後編(宴の後始末)があるので「?」を沢山残して終わりますが、
最後には「!!」もありました。
早く続きが読みたいです。

もちろん、前作までのシリーズを全て読まないと楽しさは激減しますので要注意。

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