商品の情報
風の歌を聴け (講談社文庫)

風の歌を聴け (講談社文庫)

この商品が欲しい!
この商品は Amazon.co.jp で購入することができます。このボタンをクリックすると、商品が Amazon.co.jp のカートに入ります。

風の歌を聴け (講談社文庫)の商品レビュー

5.0 1Q7Q年リリースのデビュー作ということで
 同じ作者による話題の最新作が2009年の5月にリリースされていることと、この同じ作者のデビュー作がちょうど30年前の1979年の同じ5月に発表されていることとの間には何か偶然以外の何かがあるのかとの軽い気分の勘違いに似た思い入れにとらわれて、この処女作を再読してみる。二度読む価値のない本は一度たりとも読む値打ちがないとは誰が言ったのだろうか(今、私も言ったが・・・・・)マックス・ヴェーバーが言ったのだ。でもこの本を読むのは二度目である。

 「1Q84」ではヤナーチェックの"シンフォニエッタ"とソニー&シェールの"The Beat Goes On"が刺身のつまのように現れてくるが、本書ではThe Beach Boys(海岸少年)の"California Giels"が爽やかに軽やかに、はたまた面白おかしくビールのおつまみのように聞こえてくる。またこのデビュー作に既に村上お得意のパラレル・ワールドの片鱗が見え隠れしないでもないといったら言い過ぎだらうか。
 そうそう、この本ではあの鼠先輩がカウンターデビューしている。歌ってないけど、ポテトの皮を剥くってスタイルで・・・・・。
5.0 若者像を変えた作品。
印象的なフレーズと小道具(レコードやミュージシャン)、映画のカットのような挿入で読み手の想像力を刺激してくる作品です。この小説が、20代の若者の姿を変えたと思っています。それまで、青春小説というのは、若者の間で起きる事件、恋愛、大人になる前の青臭さ、若者の無軌道ぶりといった若さ、甘酸っぱさ、瑞々しさ、残酷さなどに起因する姿を描いたと思うのですが、多くの人にとって、青春時代というのは漠然とした時間の中に埋もれています。モンモンとしている時間といえるかもしれません。村上春樹さんは、それをこの作品で表現したと思います。サリンジャーのようなアメリカの作家がこういう世界を描いていましたが、日本では村上春樹さんが20代の若者を包んでいる空気を描くことに成功したと思います。この作品の生まれた頃が、日本がアメリカ並みの豊かさを備え、生きるために行動するよりも、若者は自分の世界を作り出すために時間を費やすというような、歴史が残さない時代の境目であったのだと思います。村上作品を支持したのは、そういう新しい時代に踏み込んだ若者達であったのではないでしょうか。翻訳本のような文体、何も起こらない世界を読ませるための、レトリックと文章作りの技巧が図抜けていると感じています。文章の巧みさがあるゆえに出来上がった小説だと思っています。
5.0 やれやれな雰囲気
どんな小説にも印象的なフレーズは登場するが、それらは大体、主人公の考えや行動によって重みと真実味を持つ。この小説では印象的なフレーズが数多く散りばめられているが、ただ「散りばめられている」だけであって残念ながら何の説得力も持たない。例えば「天才とは1%のひらめきと、99%の努力である」というのはエジソンの名言であるが、これはエジソンの業績を知り、初めてその意味を考えられる訳である。もしどこの誰とも知らない人間がこんなフレーズを口走っても誰も気にも止めないだろうし、その意図する意味さえも考えることができない。そういう意味で、「最初のページだけでこの小説は終わる」とまで言っている人たちのことが僕には理解できない。

結局のところ、この小説を気に入るかどうかは、「やれやれ」という雰囲気(村上春樹が21歳だった時代の、つまり「誰もがクールに生きたかった時代の雰囲気)に共感できるかどうかだと思う。

と、批判的なレビューになってしまいましたが、僕としてはこの小説は非常に気に入っています。星5つ。
5.0 何度でも僕を救う。
第一章は7ページから始まり、13ページで終わる。たった7ページ。仮にこの小説が、このたった7ページしかなかっとしたら?

僕はそれでもこの小説を買う。7ページしかなくても、値段がいくらであっても、この小説を買う。それほどこの第一章の文章は美しい。初めて読んだのは恐らく、23歳くらいだったと思う。年齢がはっきりと思い出せないということは、それほど感動しなかった証拠なんだと思う。けれど今は違う。この小説を読むたびに救われる。そんな気持ちになる。

冒頭の有名な書き出しはもちろん好きだけど、今の自分にとって好きな文章はふたつある。

「もちろん、あらゆるものから何かを学び取ろうとする姿勢を持ち続ける限り、年老いることはそれほどの苦痛ではない」

著者がデビューした1978年、僕は生まれた。そして僕の年齢は、村上春樹がデビューした年齢と同じ30歳。10代や20代には感じることが全くなかった、年齢を重ねることに対する漠然とした不安が襲ってくる。それが30歳という年齢なんだなと実感する。けれどこの文章を読むことで僕は救われた。うつむかず前を見据えて生きていけば、年齢を重ねることは怖くないんだと。もしかしたら、村上春樹が30歳だったとき、やはり同じような不安があったのだろうか、その不安があったからこそ、この文章が生まれたのかと考えてしまう。考え過ぎだろうか。

もうひとつの僕の好きな文章。

「夜中の3時に寝静まった台所の冷蔵庫を漁るような人間には、それだけの文章しか書くことはできない。そして、それが僕だ」

この文章の意味とか、そういったものではなく、ただ単純にカッコいい。この文章から醸し出される空気がとてつもなくカッコ良くて、本当に好きだ。

この小説を読むことで、僕は何度でも救われる。だから本棚の、一番に手が伸ばしやすいところに置いている。
4.0 青春小説・・・いや。ちょっと待てよ。どうもおかしい。
「ジェイズ・バー」を根城に回想される、「僕」と「鼠」と
女の子たちの青春のノスタルジー。といいたいところですが、
コトはそんなに簡単じゃあない。

村上春樹作品を読む順番を間違えた「僕」(読者)としては、
この異様な作品には、なにか怖いものを感じました。

たとえていえば、「クビから上の登場人物がモソモソ
会話し、動き回る姿は、そこにあるんだけれども」どうも、肉体が存在
しない、架空の青春回想録。

存在感、現実感、肉体感のない生活の中を、目の前をさまざまな人物
が、のっぺりとした紙でできた人間たちが、来ては去っていく、そんな
仮想な現実を、愛、恋、生、死と繰り広げていく、乾いた空間と時間。
シンプルな会話と簡素な言葉がストリーミングとして流れていく。

後の作品の、疎外感を彷彿とさせる、村上春樹のデビュー作は、すでに
ここからして、「死」をいつも感じさせる文体となっています。

本の最新売り上げランキング - トップ10

1位 1Q84 BOOK 1
おすすめ度: 価格: ¥ 1,890  通常2~5週間以内に発送
2位 1Q84 BOOK 2
おすすめ度: 価格: ¥ 1,890  通常2~5週間以内に発送
3位 ザ・トレーシー・メソッド DVD Book
おすすめ度: 価格: ¥ 2,850  通常2~4週間以内に発送
4位 天才は10歳までにつくられる―読み書き、計算、体操の「ヨコミネ式」で子供は輝く!
おすすめ度: 価格: ¥ 1,260  通常2~4週間以内に発送
5位 ゴーマニズム宣言SPECIAL天皇論
おすすめ度: 価格: ¥ 1,575  在庫あり。
6位 赤ちゃんの脳を育む本 (セレクトBOOKS)
おすすめ度: 価格: ¥ 1,365  一時的に在庫切れですが、商品が入荷次第配送します。配送予定日がわかり次第Eメールにてお知らせします。商品の代金は発送時に請求いたします。
7位 忌野清志郎 ロッキングオンジャパン特別号―1951-2009
おすすめ度: 価格: ¥ 1,050  在庫あり。
8位 2‾3才からの脳を育む本―おうちで出来るカリキュラム満載 (セレクトBOOKS)
おすすめ度: 価格: ¥ 1,365  通常4~8日以内に発送
9位 やめる力
おすすめ度: 価格: ¥ 1,260  在庫あり。
10位 ザ・十和子本
おすすめ度: 価格: ¥ 2,100  在庫あり。
こちらもおすすめです
1973年のピンボール (講談社文庫)
おすすめ度: 4.0
価格: ¥ 420
在庫あり。
羊をめぐる冒険〈上〉 (講談社文庫)
おすすめ度: 4.0
価格: ¥ 500
在庫あり。
羊をめぐる冒険〈下〉 (講談社文庫)
おすすめ度: 4.0
価格: ¥ 500
在庫あり。
ダンス・ダンス・ダンス〈上〉 (講談社文庫)
おすすめ度: 4.5
価格: ¥ 680
在庫あり。
ダンス・ダンス・ダンス〈下〉 (講談社文庫)
おすすめ度: 4.5
価格: ¥ 680
在庫あり。