商品の情報
羊をめぐる冒険〈下〉 (講談社文庫)

羊をめぐる冒険〈下〉 (講談社文庫)

この商品が欲しい!
この商品は Amazon.co.jp で購入することができます。このボタンをクリックすると、商品が Amazon.co.jp のカートに入ります。

羊をめぐる冒険〈下〉 (講談社文庫)の商品レビュー

4.0 失われた物語たち
『羊をめぐる冒険』というタイトル通り、
「羊」を主人公が探しに行きます。
でも、追いかけて確実に主人公が羊へと近づいているのに、
同じところをぐるぐる回っているような、奇妙でおもしろい気分を味わいました。
読んでいて、私なりに考えたことを書きます。

主人公の「僕」は世間に流されない印象を受けます。
この物語は第一章「1970/11/25」(上巻)から始まります。
三島由紀夫の死んだ日です。
けれども彼はこのことをたった一行ですませ、我々には関係ないこと、と言い切っています。
『羊をめぐる冒険』はほかの誰でもない、「僕」という個人の物語なのかな、と思います。
(同様に、十二滝町の歴史に登場する、アイヌ青年も私にとって印象的でした。
十二滝町の歴史の記述は、アイヌ青年の個人の物語でもあるのです。)

「僕」の物語に突然現れた「羊」は、僕という一人の確固とした個人の歴史に対し、
隠蔽された歴史、あるいは失われた歴史を表しているような気がします。
「羊」の大きな力により世界が左右されていることは、ほとんどの人が知り得ません。
そしてまた、この隠された歴史は、教科書に名を残すことのなかった個々の歴史にも
重なるところがあるかもしれません。
4.0 生き生きと「死んでいる」世界、と、死んだように「生きている」世界
意外な方向へ、意外な結末へ読者をいざなう、夢幻の御伽噺です。

前編では、大いに、ミステリアスな予感を持たせてくれましたけど、
後編を読み終わると、実際にはストーリーの真理は、
実はそういう娯楽小説的興味ではなかったということになります。

でも、後編のほうが、ワクワクしてのめりこんで読むことができました。

私が始めて読んだ村上春樹氏の作品、『ノルウェイの森』でも感じたの
ですが、本作品、『羊をめぐる冒険』でも、生と死という生しいテーマを
すがすがしくも、リズムを持った詩的な文体で描ききっていて、妙な夢的
感覚に襲われます。

他の作品のように、現実を生きる「僕」には名前がなく、「耳」の彼女も
みんな、この世を生きているはずなのだけれども、生気がない。逆に、
「いるか」ホテルの支配人や羊博士、羊男や鼠なんかのほうが、どうも
黄泉の国に棲んでいる様子だけれども、彼らは生き生きと生気がみなぎる。

唯一、黄泉の国と、この世をつないでいるかのような、黒服男は、なんとなく
生きているような、死んでいるような、現実感を持っている。

いったい僕らっていう存在は何なんだろうか?

そんなことを感じさせてくれる、不条理作品でした。
5.0 再会
久々に読んでみました。
札幌のホテルの様子に関しての描写は現在ではずっと変わってしまっているようにも思え、そういう意味ではノスタルジックな感じもしました。
クライマックスとなる山奥の別荘での再会は読む前からなんかウルウル来てしまいました。
とっても幸せなシーンですな。
いやはや、、、泣けます。
「泣ける自分がまだいる」というところに生きている意味を実感できるかも。。
4.0 おとなのおとぎ話で、ちょっとぞくっとする
10年ぶりに再読した。後半は一気に読んでしまった。同著者の「海辺のカフカ」のように、村上氏の作品の中には、なにかえたいのしれない、どろっとした悪が描かれている。暴力的でない、軽い空間なのだが、存在感があり、空気が冷たくなりぞっとするような感覚に読みながら驚かされる。再び読んだラストシーンも印象的だった。シンプルな表紙の絵の映画をずっと見ているような、村上ワールドに魅了される。
4.0 どの程度不自由なのか。
後半部では、北海道に到着して、いるかホテルで
羊博士に出会う。羊博士の「喰いっぷり」が良い。
実に「健啖」である。
人生のある時期に「破壊」を体験し、その後、
傍目からは、「不遇の連続」に見える様な人生を
送っていても、「生きているだけで天国」である。

更に、「僕」達は、問題の「別荘」へ。
羊男に出会い、そして鼠と再会。

最後に、エクスプロージョン!!
「黒服の男」が望んでいたものは
鼠の「弱さ」の強烈なオーヴァー・ドライヴに拠って
微塵に、吹き飛ばされる。

そして、「僕」は、北海道から戻り、
ジェイズ・バーに立ち寄り、
其の後、「喪失の浜辺」へ。

確かに、「星のある羊」に象徴されるものと、
日本近代史、特にアジアに対する外交、
或いは、日本人の精神史的レヴェルでの、
アジアに対する「態度」の問題は、
非常に興味深い。

しかし、10月の雪に埋もれた北海道の山奥の
「別荘」で、「引篭もった様に」、独りで待ち続ける
「僕」の日常生活が、延々と描かれた部分は更に印象的だ。
食事、掃除、ランニング...。
「日常」と言う「不自由」。
しかし、それ程、悪いものでもない。
この「日常」の場面は、丸で「冒険」には
為っていないが、結局の所、「僕」の帰り行く
「不自由」と言う「一つの場所」である。

「喪失の浜辺」が、現実に、完全に
失われて仕舞っても。

・・・・・・・・・・・・・・・・

「先生」が出版とマスコミを
支配する事で、戦後日本を
牛耳ろうとした事について。
「目の付け所」は良いと思う。
要するに「先生」は、広域で
話される・語られる「日本語」を
牛耳ろうとしたのだ。
単一の言語のみで意思疎通が
為される「村落共同体国家」を
支配するには、フツーに「上手い遣り方」
である。「村の言葉」を牛耳って仕舞えば、
「村」を、共同体として、牛耳る事が
可能である。何か、中高生の
「虐めグループ」と遣ってる事が
大して変わらんと言う気もするが...。
しかし、「先生」の支配の
及ばない「全き自由」の
領域が存在する。
それが「金融」の世界である。
『中流消失』の田中氏は
北大の学生だった頃、
1980年頃だと思うが
当時、既に其れを知っていたかも知れない。

また、日本の特質である
「地本主義経済」の部分が
完全に抜け落ちているのは、
如何にも、刊行された当時の
1982年と言う
バブル景気以前の日本を
象徴的に表している作品だと
思う。ロバート・キヨサキの
『金持ち父さん』シリーズが
日本に紹介されて7年以上だが、
21世紀になって不動産投資を
多くの日本人が当たり前の様に
遣っている。バブル期には、既に
普通のサラリーマンが、
ワンルームマンション投資をするのが
ブームに為っていたし。
其の意味では、「隔世の感」が
有り、ノスタルジックに読む事も
出来る。

タイトルでは「不自由」と書いたけれども、

Financial Freedom

の時代である。

本の最新売り上げランキング - トップ10

1位 1Q84 BOOK 1
おすすめ度: 価格: ¥ 1,890  通常2~5週間以内に発送
2位 1Q84 BOOK 2
おすすめ度: 価格: ¥ 1,890  通常2~5週間以内に発送
3位 ザ・トレーシー・メソッド DVD Book
おすすめ度: 価格: ¥ 2,850  通常2~4週間以内に発送
4位 天才は10歳までにつくられる―読み書き、計算、体操の「ヨコミネ式」で子供は輝く!
おすすめ度: 価格: ¥ 1,260  通常2~4週間以内に発送
5位 ゴーマニズム宣言SPECIAL天皇論
おすすめ度: 価格: ¥ 1,575  在庫あり。
6位 赤ちゃんの脳を育む本 (セレクトBOOKS)
おすすめ度: 価格: ¥ 1,365  一時的に在庫切れですが、商品が入荷次第配送します。配送予定日がわかり次第Eメールにてお知らせします。商品の代金は発送時に請求いたします。
7位 忌野清志郎 ロッキングオンジャパン特別号―1951-2009
おすすめ度: 価格: ¥ 1,050  在庫あり。
8位 2‾3才からの脳を育む本―おうちで出来るカリキュラム満載 (セレクトBOOKS)
おすすめ度: 価格: ¥ 1,365  通常4~8日以内に発送
9位 やめる力
おすすめ度: 価格: ¥ 1,260  在庫あり。
10位 ザ・十和子本
おすすめ度: 価格: ¥ 2,100  在庫あり。
こちらもおすすめです
羊をめぐる冒険〈上〉 (講談社文庫)
おすすめ度: 4.0
価格: ¥ 500
在庫あり。
1973年のピンボール (講談社文庫)
おすすめ度: 4.0
価格: ¥ 420
在庫あり。
ダンス・ダンス・ダンス〈下〉 (講談社文庫)
おすすめ度: 4.5
価格: ¥ 680
在庫あり。
ダンス・ダンス・ダンス〈上〉 (講談社文庫)
おすすめ度: 4.5
価格: ¥ 680
在庫あり。
風の歌を聴け (講談社文庫)
おすすめ度: 4.5
価格: ¥ 400
在庫あり。