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虚刀流七代目当主・鑢七花(やすりしちか)と白髪の奇策士・とがめの冒険第九弾。 変体刀の製作者・四季崎記紀が工房としていたという江戸・不要湖を捜索した七花ととがめ。八本目の変体刀「微刀・釵」は手に入れたものの、残る三本の手がかりを得ることができなかった二人は、以前手に入れていた真庭忍軍からの情報を元に、出羽の天童へ向かうのだが... 今回は、「王刀・鋸」なので、そのままノコギリ型の剣かと思っていたら、はずれでした。そして、相手は、心王一鞘流の当主なので、どれだけ派手な戦闘になるのかと期待したのですが、戦闘のほうもなにやら肩透かし、と言った感じです。七花よりも右衛門左衛門と真庭忍軍の戦いのほうが派手なんですが、それも、「対戦格闘剣花絵巻」というには反則の決着のつけかたです。軽くて読みやすいのはいいのですが、どんどん話があっさりしていくようです。もう少し読み応えがあるといいのですが。
そろそろ我慢が限界です。 時代モノ剣客モノを名乗っているわりに、その時代らしさが描写されていません。 風俗から文化、気候風土、社会情勢、町民の暮らしなどの描写がほぼ皆無。 「俺はそういうのじゃなく面白バトルが書きたいんだよ!」という意気込みはわかるのですが、それにしたってこれは……。 どうして行く場所行く場所で戦う相手以外のものがまとめて全滅してるのか。砂漠の中に城ひとつ中に敵が一人とか、主人公が辿りついたら敵一人以外はお姉ちゃんに殺されているとか、それで今回は最後に一人だけ門下生が残った道場? 都合良すぎです……手抜きにしか思えません。 同じくらいの文章量でも「剣客商売」ならその時代の息遣いと、作者の豊富な知識が感じられるのですが、これはもう……なんちゃって時代劇。 終わりが近づいてきましたが、「明かされる驚愕の真相」が手抜きの言い訳というか、「こういう理由があったから時代を描写しなかったんですよ」な作者の言い訳にならないよう祈っています。 期待しているんです。もっと面白いものが書ける作者のはずです。
12ヶ月連続刊行の9作目になります. 本作では,特徴的でわかりやすい名前のところが舞台なのですが, どうも,その場所や設定が目立っていないような印象を受けました. 確かに,いくつかの場面で『それ』が出てきたりはするのですが, それは主人公側の視点で,もともとそこに居た相手にはあまりなく, 技の名前など,わかりやすい『なにか』があってもよかったような…. 戦いにしても,『策』を施した相方の面目躍如ではあったものの, それに対し,相手がマンガみたくあっさりハマったのには拍子抜け. これが主人公なら,もうちょっとおもしろいやり取りが見られたかも? 全体としては,主人公よりまわりの人たちの動きが多くなっていて, 前作よりさらに具体的に描かれている最後の『刀』が気になるところ. ラブコメはさらに強くなり,時代設定を揺るがすような雰囲気もチラリ. しかし,一章に『これまでのあらすじ』が15ページもあるのには…. 物語も結末が近づいていて,わかりやすいことには違いないのですが, これまでの相手や刀が,改行されてずらずら並ぶのには少し退屈でした.