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タモリのTOKYO坂道美学入門

タモリのTOKYO坂道美学入門

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タモリのTOKYO坂道美学入門の商品レビュー

5.0 未来への遺産
学生時代、休日になると私レビュアーは
原付バイクに乗って都心によく出掛けた。
副都心の繁華街には目もくれず、
赤坂、麻布、六本木の坂の街並みを廻るためだ。
流石は帝都東京だと唸ったものだった。
「この地形のこの場所に道を通したのは何故だ」と、
思いを巡らすとか、坂の下から高台を見上げ、
「あのような地形には名所旧跡があるはずだ」と検討をつけ、
実際にあると、古の人も俺も考えることは同じだ。くっくっく。
などとやっているとあっという間に時間が過ぎたものだった。
また何故かネコが多かったのが妙に記憶に残る。
わが故郷の野良ネコたちに比べて、麻布ネコ、六本木ネコは
なんとなく都会的に格好良く見えるから不思議だ。

一度彼女を誘って散策してみようかとも思ったが
まるで興味がなさそうなのでやめた。
「坂道登って下って何が楽しいの。汗かくのイヤ」
と言われそうだったし(笑)
しかしこの本を読み、ハタと気づいた。
そうか桜坂だ!このテがあったかと。
満開の桜に、福山雅治の桜坂ならノリノリに違いない。
それでカフェデスパシオで足を休めて、
ル・ヴェルデュリエでランチすると。
これで少しでも坂道ワールドに
興味を持ってくれれば勿怪の幸いだ。

ところでタモリというひとは
何処か底知れぬ恐ろしさがあるという印象をもつ。
まるで18-19世紀フランスの外交官タレーランを芸能人
にしたような人物だと、個人的には密かに思っている。
積極的に知人になろうとは思えないタイプの人だが、
強烈な持ち味は見ていて面白い。うならされる。
本書も、見た目は柔らかいが、よく読みこむと
「精神的に貴族趣味」の塊のような本だと気づかされる。
タモリ氏はよく言う。
「地名はその土地の記憶だよね」と。
地名に記憶が刻まれているなら、
名坂にもその土地の記憶が刻まれているに違いない。
由来をひも解き、実際に歩けば、先人たちの思いが甦る。
人々の営みや、情景を映す由緒あるこれら名坂もまた、
かけがえのない歴史の資産だと思う。
5.0 「坂道」の世界にハマる人続出?
本書で紹介されている『坂道』を思わず、見に行ってみたくなるような、素人離れした(!)素晴らしい写真。そして『坂』に関する博識ぶり。多芸多才なタモリ氏には改めて舌を巻かされる。
本文もさることながら、往年のタモリ氏の持ち芸・ハナモゲラ語のような読者を煙に巻くまえがき・あとがきもとても面白い。
また本書は、「TOKYO1週間」の連載をまとめたものだけあり、坂ごとの「お散歩ルート」や「お立ち寄りSPOT」が地図入りで紹介されており、散策に便利。
近くの人は休みの日にでも実際歩いてみたらどうだろうか。



4.0 建築と対決するタモリ
最近、タモリに、ある抜本的な変化が起きつつあるようにみえる。
「食」をひととおり極めた人間が、「住」にむかうという変化である。

深夜番組「タモリ倶楽部」では、コンクリートの強度実験や
間取り、道路、ダム、鉄道など、建築・土木技術に介入しはじめているし、
東大建築学科卒の菊川怜に、「建築やった方が絶対いいよ」と、
アジテートしているのを目撃したこともある。

だいたい、彼は、ソクラテスや浅田彰のように
「書かないひと」と思い込んでいたのに、
この「TOKYO坂道入門」という本を出したではないか。
これは、タモリによる都市論以外のなにものでもない。
平日の白昼の電波をジャックし続ける男が、土日の坂道をのっとったのだ。
まったく、タモリは、自由でアモラルなのだった。

この推論でいけば、タモリは、今後、建築論に、
いやもしかすると建築設計に手をだすかもしれない。
5.0 あの坂この坂どんな坂
面白いですね~この本。時々思い出してはページをめくり、今度の休みはこの坂を見に行ってみようかねとカミさんと話してます。
ウルトラメジャーなタモさんがこういうマニアックな世界を書くからより一層面白みが増しますね。
5.0 言って見れば『路上観察学』の発展版
タモリの持っている独特の価値観はすばらしいなぁ、と感心することがよくある。一番感心したのは何といっても植草甚一の所有していたレコードを一括して引き取った時だ。ノーベル賞をあげたいくらいすばらしいお金の使い方だった(●^o^●)。
この本は言って見れば赤瀬川原平の『路上観察学』を発展・進化させ各論的展開をさせたようなかんじのモノである。かくゆうワタクシも都内の夏目漱石の卒業した小学校の近くの大学に4年間通ったので、東京の『坂』に対するイメージはこの本の冒頭記述と似た感想を持っていたが、ここまで昇華しまとめきったのがエライ!
『暗闇坂』・『桜坂』・・・・主たる名坂(こういう日本語あるのかなぁ??)はほぼ網羅し圧巻である。この本を頭にたたきこんでテクテク休日に歩いてみたいものである。山に散策に行って、タラノメやコシアブラを取ってきてテンプラにして食べるのとはまた違ったたのしみがあるというものだ(●^o^●)。

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