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マリア様がみてる (コバルト文庫)

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マリア様がみてる (コバルト文庫)の商品レビュー

5.0 百合というと誤解アリます。実際は女の子同士の友情と先輩に寄せる後輩の憧れがメインのライトなお話。
大人気シリーズ開幕の第1巻。

雑誌掲載時の読み切りでは主役であった「二条乃梨子」のリリアン入学から遡ること半年前。
彼女の1年先輩に当たる「福沢祐巳」を主人公として物語はスタートします。
彼女が高校1年生の文化祭直前の私立リリアン女学園。

伝統と格式に彩られた学園の秩序を先輩から後輩へと受け継いでいくためのシステムが「姉妹(スール)制度」。先輩(姉)と後輩(妹)が1対1の指導関係を結ぶことで学園生活の秩序を維持していくのである。

勿論、上記は2者の任意故に強制では基本的にはないのだが、姉妹を持つ生徒数はそれなりの数に及び、普通の高校なら薄いであろう「先輩」「後輩」の学年差のある関係が深まるという意味においては非常に効果があると思われる。

また、舞台上、淑女が将来「嫁入り」し、夫婦関係を円満に取り持つための前準備としての「疑似夫婦」という一面もあるようである。
つまり、普通の結婚ならば「経済面」「子供の問題」等のリスクを夫婦が抱えなければならないところだが、この制度はそういったリスクを抱えることなく「1対1の人間」としてお互いとの関係を深め、将来に備えることが出来るのである。

勿論、女同士といっても「対人間」であることには変わりなく、相手のことを大切に想う気持ち、慕う気持ち、憧れる気持ち、尊敬する気持ちが当然のように生まれてくる。
それゆえの「悩み」「疑い」「喧嘩」等の困難の数々。

そこに起こる事件・ドラマの数々を乗り越えて、姉妹は「お互いを慈しむ心」を育てていくのである。
そしてその「慈しみの心」はやがて、自身の最愛の夫となるべき男性・またその男性との間に生まれた自らの子供へと注がれていくための布石、謂わば
「大河へと注ぐ源流の一滴」
であるのだ。

さ、皆の衆。御用とお急ぎでない方はお立会い!
人が人を慈しむ心。それが大きな潮流となり、やがて大河となって運河に注ぎ込む軌跡を目にしてみたいと欲する方はぜひぜひ本書を手に取らん!

きっと「こんな本が読みたかった!」と思えるはずです。
4.0 サファイアの石言葉は慈愛と貞操
いつも本屋で平置きされているシリーズ。ついに買ってしまった。
赤白黄の薔薇様と呼ばれる3人を生徒会としていただき、1対1の先輩後輩関係をスール制度として組み込む。
この物語最大の工夫が、想像と風評をかきたてているらしいが、この一冊目を読む限り、別にどうってこともないぐらい健全な範囲。思春期・青年期に同性の先輩に憧れるのは、むしろ、発達心理学上、正常と言ってもいい。それでも、多少の色眼鏡をかけて見ると、想像が膨らんでどうしようもなくなる人がいるのもわかるけど。
きらびやかな環境の中で十分に自尊心を持てずにいる主人公が、誰かに「選ばれる」ことで花開く。そういう成長の物語として、愛される魅力は十分。気楽に読むのにぴったりだった。
5.0 やばい、やばい、やばい。
この本を読んで確信したこと。
女の子の間には、女の子同士を結び付ける、何かがあるんだ。
それは存在と存在の間に満ちる潤滑液のようなもので、いやらしさのないものだ。
たとえ同性愛的な感情を抱いていなくても、なんとなく惹かれあうものなのだ。
いやらしさの無さが逆にいじらしい。ひたすらに美しき乙女らの物語。
5.0 オッサンが読んだ感想
ネットでこの作品の簡単な内容を知り購読した。
購読前にはアニメ化されたことや周囲の評判など全く知らない。
なにせこの作品の作者とほぼ同年齢の男性だから知るはずが無い。
それでも購読したのは私が小学生の時分、この作品で描かれる"スール制"もどきを
実体験したからだ。私が4年生、相手は6年生の女子生徒。きっかけは記憶にないが
相手から「弟になりなさい」と言われ、憧れはあったが恥ずかしく断っていた。
しかし彼女が余りに世話を焼いてくれるので結局「お姉さん」と呼ぶようになった。
それからの記憶は曖昧であるが今でも脳裏に焼きついているのは彼女の卒業が近づいた時期
「早く中学校に上がってきてね、お姉さんは待っているから」と言われたことだ。
これには涙ぐんだ記憶がある。結局、私が翌年に転校したため再会は無かったが。

前置きが長くなったが、上記の実体験があったため世界観等に何の違和感も無く現状での
全巻を購読した。実際、評判のような"百合"では無い。元来、10代の女性向けの作品で
受け取り方が違うのであろう。私は作者と年齢が近いせいだろうか、少々大げさではあるが
作者の「世間に対する訴え」を描いている感じを受けた。昨今の教育、自殺、いじめ等の報道を
見るとなおさらそう思う。私も小、中学校でいじめを体験している。しかし上記の彼女や
同級生、その時分のガキ大将的存在に随分と助けられてきた。
作者はこの作品で「人間関係構築のきっかけ、重要性」を言いたいのではなかろうか。
まあ、作者の趣味も込められているのは否定しない。
若い方ももちろん、作者と同世代の子供を持つ親にも読んでもらいたい作品だ。
4.0 物語の進行速度が・・・
友人に勧められてこの作品を読みました。まだこの巻しかまだ読んでいませんが噂ほど百合っぽくは無いです。
女の子同士のキスシーンも有りませんし、エッチなシーンもありません。
主人公の祐巳(ゆみ)が先輩の祥子(さちこ)に憧れる気持ちがよく描かれています。
この物語の特殊な学園設定は、一度読んだだけでは恐らく理解しきれないと思います。この巻の後半になってやっと分かってくる感じです。
とはいえ、理解出来ないほど複雑なものでは無いので世界観を理解すれば読むのに苦労しません。
舞台はお嬢様系のカトリックな女子高ですので、登場人物には女の子が多いです。
主に主人公の通う高校の生徒会にフォーカスをあてています。
文庫本のサイズなのでさくさく読めるかなと思っていたら、文字が小さいのでボリュームがあります。
しかしながら、私としては内容がそれほど多くは無いのにゆっくりと物語を進行している様な印象を受けました。
それは本編とサブタイトルを読めば進み具合がほぼ一日ずつという事が分かるでしょう。
物語の間に可愛らしい挿絵があるので、話の内容を頭の中で想像出来ます。
この巻はまだ序章。物語の導入部分に過ぎません。
今後どう展開して行くのか楽しみです。

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