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搾取される若者たち―バイク便ライダーは見た! (集英社新書)

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搾取される若者たち―バイク便ライダーは見た! (集英社新書)の商品レビュー

4.0 バイク好きは楽しめる
「やりたいことを仕事にする」という原動力、さらには仕事場での「のめり
込みのトリック」によって、若者が不安定な就労形態にもかかわらず、ワー
カホリック状態となってしまうことを明らかにしようとしている。

著者は、ワーカホリックすべてを否定しているわけではない。あくまでも
不安定な就労形態で将来性に乏しいにもかかわらず、仕事をまさに「自分の
天職」だとして、健康を犠牲にしてまでのめり込むことに警鐘をならしてい
る。

1章から最終章までの5章立て構成になっている。
第1章はバイク便(運送)業界に関する簡単な説明と導入で、第2章と第3章は
時給/歩合のバイク便ライダーたちが「仕事にのめり込む」様子を<趣味−仕
事>という切り口から書いている。第4章は、なぜ彼らがのめり込むのか、
「職場のトリック」という視点から論じている。最終章は、以上のことを踏ま
えた上で、今後若者たち(団塊ジュニア)はどうあるべきか筆者なりの提言が
行なわれている。
他のレビューが悪くて驚いた。私自身、バイクにのっているので(もちろん
趣味)、どういうバイクがかっこいいのか、それがどうかっこいいのかという
話は面白かった。「そうそう」とか思いながら読んでいた。
正直、最終章の提言はオマケ。著者が本当に描きたかったのはそこではなく、
バイク便ライダーとして働く若者の姿そのものだったのだろう。いかに搾取
されずに働くのか、その回答が欲しい方向きではない。

タイトルの『搾取される若者たち』は、少々過激というか、挑戦的なものだ
ろう。搾取といったら大方はお馴染みの「資本家vs労働者」といった説明や、
「勝ち組と負け組」論といった「搾取する側」が描かれる。しかし、本書は
そういった「搾取する主体」や「搾取する社会構造」は存在せず(というか
言及せず)、「職場の仕組みと文化」が「搾取に進んで飛び込む若者」を生
み出していると述べている。さらに「職場の仕組みと文化」は誰かの意図と
いうよりも職場で働く者たちの意図せざる結果だというのだ。
そういった意味で、新しい話、挑戦的な内容だと思う。

文体は非常に軽いが、その裏にはいろんな含意がある本だと感じた。
おそらく筆者は戦略的に専門用語を使わずに書いている。こういう労働の現
場の話は(学術的な)専門用語を使うとお決まりの手垢にまみれたものにな
らざるをえないからだ。他の方のレビューには本書を酷評されているものも
あるが、筆者のこうした戦略のせいで肩透かしを喰らった人たちなのだろう。
実際はそんなに悪くない。
2.0 踏み込みが甘い。。。
著者が大学を休学して、バイク便でバイトをしていたときの体験を活用して本にしたものである。バイク便での実態がよくわかる。バイク便に興味がある人には面白いだろう。

さて、著者は、バイク便で働く若者達がワーカホリックになっていく過程で3つのルールが巧妙に仕込まれていることが原因となっていると「喝破」している。

「ただ、それは、単なる『バイク乗り』としてでは不十分である。彼らにとっては、「あのライダーはすごい」ではなく、「あのバイク便ライダーはすごい」と思われることが必要である。路上で自分たちの『かっこよさ』を分からせ、普段感じているコンプレックスを跳ね返すためには、『あいつら』が、自分たちのことをバイク便ライダーであると認識していなくてはならない。だから、彼らは、バイク便ライダーであることの目印となるユニフォームを着ていなくてはならないのである。」(p.111)

たとえば上記のような一節では、バイク便の制服の意味をブルーカラーから「すごい」職業としてのプライドをもたせるための「仕掛け」であるとする。

だんだんとバイク便ライダーをしているとどんどんそこにはまっていき、ワーカホリックになっていくということになる。その過程を冷静な目で観察をしているというわけだ。その辺のくだりは謎とき風で興味深い。

ただ、実はそれはバイク便だけなのだろうか。それ以外にもさまざまな職場でその専門職の方々がプライドを持って働いているのではないだろうか。そう考えてみたとき、バイク便だけを特別視してしまった大丈夫なのだろうか、という不安感を読者としては感じる。バイク便の「特殊性」はどこにあるのだろうか。著者の狭い経験則から導かれてはいまいか。

畢竟、多くの仕事には上記のようなワーカホリックへのいざないのような「ワナ」がある。しかしキャリアドリフトをしていく過程でそんなワーカホリック的にがむしゃらに没頭する時期というのも結構重要なのだ、ということはないだろうか。そのような忘我の境地 (?)で得られるなにかがその後の仕事人生の支えになるという側面を経験してみると、そうそうだまされていると悲観する必要もあるまい。そこをくぐってみることもまた大切なことなのだから。

もう一歩踏み込んでロジックを展開すると納得感が増すのではないかと感じた。
1.0 真剣に読むレベルに値しない・・・
世代間格差の面を取り上げる題名だったのでこの本を購入したが、なんとも真剣に読むに耐えない本でした。
絶えず上から目線で書き下ろされ、内容はバイク便のまさに「体験記」に過ぎず、楽しみに買った自分が馬鹿でした。内容が無いのに、プロローグで読者を煽るのは、読後に不快感を与えるだけのような気がします。
バイク便で働こうとする人には、よかったかもしれませんが。
2.0 新書として並べていいんですか、これ…
かかりつけの病院の待ち時間が長い為、駅で買ったのがきっかけで読みました。
結果…時間つぶしにもならない…(涙)

問題提起はいいのですが、結論が強引過ぎというか、消化不良起こしてます。事例もバイク便ライダーに偏りすぎていて、SEやトラック運転手や介護士と同列に捉えるのは無理があると思います。文体とかは、内容には関係ないのであまり突っ込みたくはないのですが、確かにこの内容の薄さであの文体では、この本に対する不満感は増すことでしょう。

新聞等のコラムで連載されていた、とかであれば印象は違ったかもしれませんね。男子高校生くらいの層にはオススメです。
2.0 不安定雇用での自己実現の危険性
著者が、本書を通して伝えたかったことは、タイトルに書いたことであろう。そのメッセージそのものは重要な指摘であると思う。ただし、それを伝えることに成功している、とは言い難い。
本書は、1年間、バイク便ライダーの世界に飛び込んだ参与観察に基づいて記されている。
…のであるが、仲間のライダーとの会話が中心で、具体的な労働体系、雇用システム、日常の仕事の様子…そういったものがアッサリと流されてしまっている。正直、折角1年間もその世界にいたのに勿体無い、と言う感じがする。また、ここが薄いことで、他の部分の説得力も弱くなってしまっている。
また、後半の恐らくメインにしたい「不安定雇用での自己実現の危険性」の段に関しては、もう少しデータなどの裏づけが欲しい。全体的に、著者が「こう思った」だけでは弱い。例えば、「身体を壊した者が退場するため、一見、健康的な職場のように見える」などと言う部分であれば、著者のいた1年間でどの程度の人間が入れ替わったのか、くらいは欲しい。
そういった描写不足、データ不足のため、全体を通しての説得力があまり感じられなかった。説得力を持たせるためにも、もう少し様々なものを加えて欲しいと感じる。
あと、妙に気取った文章は読みづらい。

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