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フリーペーパーの衝撃 (集英社新書 424B)

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フリーペーパーの衝撃 (集英社新書 424B)の商品レビュー

2.0 筆者のフリーペーパー信仰にいささか疑問
フリーペーパー業界について詳しく浅く深く知りたい方にはおすすめ。
また、FPのマーケティング方法も実例を挙げており大変面白かった。
当たり前だが、対象とするターゲットを細かくセグメントし、それに見合う販促を行う。そのことを実例として挙げている。

しかし、
筆者は「過大」にフリーペーパーに広告媒体としての効果を「期待」し過ぎる面が多くあったことが残念。
確かにフリーペーパー研究の人であるからしょうがないが・・・・。

例えば、ITバブル全盛期は、皆がみなコンテンツをみつけては有料でも「会員登録」していた。それが次第に、会員登録はおろか、人々がWEBのコンテンツから離れている傾向がある(ミクシー離れ)。

フリーペーパーも同様にいえる。
R25が話題になると、出た当初は人気で駅に無い状態になっていた。車内でもやはりよく読んでいた人が多かった。つまりフリーペーパーバブル。R25出現からめっきりFPが多くなった。

しかし、今やどうだろうか。私は毎日電車に乗っているが、フリーペーパーなんて読んでる人はほとんどいない。むしろ、携帯をいじっている人が断然多い。

また、フリーペーパーの「広告効果」についても詳細まで科学的に語られていない。ある種の筆者の「こうであればな〜」という期待が広告効果として語られている。

筆者は広告効果については詳しく知らないのかもしれないが、
広告に重要な点は、「リピート性」と「多くの人に見せる」こと。

その点においてフリーペーパーはリピート性には欠ける。
理由は簡単、いくら発行部数を稼いでも


「毎週毎週、もしくは毎月毎月確実に読む人がほとんどいない」


からである。

フリーぺーパーの特徴自体が「暇な時に読む」こと。
言い換えれば「定期的に読むことは無い」と言える。

ましてや読者は広告だけをわざわざ読むためにフリーペーパーを買っているわけではあるまい。コンテンツの面白さに魅かれてであるが、情報が溢れていく中で読者は広告に対しスルーの反応を見せ始めているのも確か。

フリーペーパーの広告など確立された効果測定が無い限り、広告効果として「?」としか言いようが無いと感じる。

トヨタをはじめとして昨今の企業の広告費削減の中で、
筆者を含めフリーペーパー業界が広告効果としてひたすらに誇張している「発行部数」は、将来的にどこまで信用に値するものなのだろうか・・・。



3.0 既存紙メディアの閉鎖性がよく分かる
駄洒落交じりの帯のコピーとは裏腹に、中身は大真面目な本です。

今でこそ当たり前のように手にするフリーペーパーですが、
その発行と採算ベースに乗せるまでには並々ならぬ困難があったことが、
この本を読むとよく分かります。
その背景にあるのは、既存紙メディアの閉鎖性だということも。

残念だったのは、文体。
論文っぽいというか、やや堅苦しい印象を受け、
決して読みやすくはないのです。
だからか、個人的に一番興味をかきたてられたのは、
雑誌論の第一人者である電通の吉良俊彦氏との対談である最終章でした。

インターネット以外で既存メディアによる支配を揺るがす胎動について
知っておくことは、価値があることだと思います。
4.0 高校生でも作れるモノ
リクルート関連のものがオンパレードなのかと思って
読んでみたら、世界中にこんなにもフリーペーパーが
あるのかと驚いてしまいました。

特におもしろかったのは、
○ヘッドライン・トゥデイ(現TOKYO HEADLINE)創刊
○早稲田の付属高校によるFP作成

前者は、これだけで1つの物語になる(もう出てるのかな? 読みたい)。
後者は、自分もこんなこと高校時代にしたかったという嫉妬を覚えた。
4.0 急速に伸長と発展を遂げるフリーペーパーを概観できる書

 都内の地下鉄の駅などで手にする機会が多くなってきた無料紙/誌の現状を追った新書版のルポ。著者は朝日新聞の記者で早大メディア文化研究所客員研究員という人物です。

 読者から購読料金をとらず、広告のみで成立する紙媒体の存在を知ったのはニューヨーク旅行中にヴィレッジ・ヴォイスを手にした時です。NYタイムズやTIME OUTといった新聞雑誌をわざわざ買わずとも旅行中に最低限必要なエンタメ情報を得ることができて重宝したものですが、同じようなものがなぜ日本にないのかと長年思っていました。

 その理由のすべてではないにしても、一端として本書に書かれているのは、既存の紙媒体による激しい抵抗の存在です。
 首都圏で2002年に創刊されたあるフリーペーパーはスタート時、「大手紙幹部と名乗る男」から「日本で日刊無料紙発行などもってのほかだ」と怒鳴りつけてくる電話がかかってきたとあります。また名乗らぬ別の者からは「電車のホームでは気をつけろ」「女房子どもを実家に帰したか」という脅迫電話があったとも。なんとも生々しいエピソードですが、こうした言論封殺に屈することのない強靭な精神力がないと、フリーペーパーを発行するフリーダム(自由)を行使できないという社会のあり方に寒いものを感じます。

 フリーペーパーのひとつの可能性として、活字離れといわれて久しい若者層の読者を獲得し、やがて既存の活字メディアへ彼らを回帰させる道筋をつけられるかもしれないという見方が紹介されています。
 同時に、スペインのフリーペーパー事情を語った箇所では、その主要読者層は経済的には決して豊かではない人々であることを指摘しています。こうした層に無料紙が浸透する事例を挙げて著者はインドや中国といった、経済成長が今後見込まれる国々でフリーペーパーが広がる可能性を予測しています。
 この二点については注目してみたいと感じました。
3.0 企業の広告担当の方には、役に立つかも
 フリーペーパーの記事の中身でなく、形を変えた企業のPR誌をどうターゲットに届けるか?といった購買層・部数などのマーケティングや、創刊時のNEWS配信、広告、ラックの設置など障壁の話を書いた本。
 
 徳島の『あわわ』のような(フリーペーパーではないんですが)吉野川河口堰建設の是非を問う住民投票のムーブメントを起こした元気な雑誌の話的な内容を期待していたので、残念ながら物足りなかった。

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