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蒲公英草紙―常野物語 (集英社文庫 お 48-5)の商品レビュー 不安な時代への警句と希望
常野一族という一風変わった一族がいる。 聡子は日本の良心
時代は「にゅう・せんちゅりぃ」(21世紀ではありません。20世紀です)を迎えた頃、場所は山を越えれば福島、という阿武隈川沿いの農村地帯。絵に書いたような田園風景が目に浮かびます。大地主の末娘・聡子の話し相手としてお屋敷に上がることになった峰子の日記がタイトルの『蒲公英草紙』です。彼女が自分の日記になぜこの名前を付けたのか、何となくわかる気がします。うららかな春の午後、窓辺から黄色い蒲公英に紋白蝶が戯れている様子を窓辺から眺めていて思いついたようです。 小さな世界の中の至極の思い出
前作「光の帝国」は、さまざまな能力を持つ常野の人々の全体像と彼らの引き寄せられる役割、そして時のさまを描いたいたのに対し、「蒲公英草紙」は常野の人々ではない一人の女性の少女時代の回想として、思い出深い常野の人々が語られています。語りは一人称ですし、少女だった頃の視点から語られているので、今と違って、情報の量も少ないですし、子供に何もかもが筒抜けではないためでしょうか…情報の中の怖いものや大人の事情はあいまいで優しい世界になり、小さな世界の中の至極の思い出がまばゆく輝いています。 懐かしい好きなお話
日本の良い時代と貧しい時代の間みたいな不思議な時代ですね。 奥が深い・・・。
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