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いくつもの週末 (集英社文庫)

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いくつもの週末 (集英社文庫)の商品レビュー

4.0 さらっと読めます
江国さんが結婚2年目から3年目に書いたエッセイだそうで、夫婦生活の妻の側から感じた部分がとつとつと綴られています。
結婚1年目から離婚の危機!?的な感じはあったのに現在も婚姻関係が継続している(できている)んだよ!の想いが複雑で繊細です。でもこの作品は私が思うに江国さんのオノロケだと思います。私のような男性が読んでも結構おもしろい作品だと思いました。

本書の解説で井上荒野さんはフィクションなのかノンフィクションなのかどちらなのだろう?と書いています(笑)。

一日で読めてしまいそうな手軽さです。挿画(故 茂田井武さんの作品)も心がホッとします。
数年後に発表される江国さんの夫婦ものエッセイ「赤い長靴」につながる何かを感じます。
5.0 一番好き
江国作品は殆ど読んでいますが、このエッセイが
個人的には一番好きです。
時には嵐のようで、時には甘い結婚生活。全部ひっくるめて、ふんわり甘い気持ちになっちゃいます。
日常生活のほんの些細な出来事でも、この人の手にかかれば
こんなに素敵な文章に、表現になるんだ、と、そういう点でとても感動した作品。
中でも「ごはん」と「よその女」がいい。
 朝の夫はよその顔をしている。
ああ、まさに!
私は結婚はまだですが、以前同棲していた彼のことを思い出して共感し、
あの違和感はこういうことかと目から鱗でした。
ほんとこの人の目線というか、感性というか表現力にはやられてしまいます。

時々読み返したくなる作品です。
まだ読んでおられない方には是非お勧め。
2.0 男性には全く理解できない女性像
女性を対象にして書かれた本ですね。
男性の私には、
ひまつぶしのおしゃべりを聞かされているようで、
読むのが辛い本です。
男性と女性のものの考え方の違いを、如実に感じました。
この本を「夫に読ませたい」とした女性のレビューがありましたが、
やめたほうが賢明です。

男性にとっては、「つまらないこだわり」にしか思えないことがら。
それを大切にしたいのならすればいいのだけれども、
全体に、この作者は夫に依存しているので、どこか遠慮している。
依存していることをしっかり認識しているのだから、
遠慮などしなければいいのに。

自分のやりたいことをやらないいいわけを作り、
かつ、依存することのいいわけを作っている。

文体はうつくしくない。
形容詞と固有名詞をたくさんつらねて、説明するやり方が、
直接的すぎるので、やすっぽい。
いろいろ引用があるけれども、それも効果的ではない。

☆一つにせずに二つにしたのは、
やはり、こういうことはありがちなんでしょう。
それをわからせてくれるから価値がある本です。
5.0 何度読み返しても・・・
何度読み返しても、新らしい文章を見つけ、新たな美しさと怖さを感じることができるエッセイ集。
夫婦の間には実は深い溝がある。きっと本当はその溝が、恋の源であり諍いの源であり、つまりは
緊張した関係の源である。普通の夫婦はその溝を見つめ続けることができなくて、忘れたフリをして
いる。そして少しずつ弛緩した関係に移っていく。
この本では作家である江國さんの鋭敏な神経がその「溝」を美しく、また恐ろしく描き出し、思い出さ
せてくれる。
特に日本人は、素敵な夫婦でいるために、たま〜にこの本を読んで「夫婦の溝」を思い出すといいと
思います。
60歳、70歳になっても瑞々しい夫婦であるためには、この「溝」をきちんとメンテナンスしておくことが
大切なのではないかしら?
4.0 目からうろこの結婚観。
江國香織が、結婚生活について書いたエッセイ。
元々彼女の本は結構好きで色々読んでいたのですが、彼女の文章の魅力を強く実感した一冊かもしれません。
小説家の彼女と、サラリーマンの夫。
生活も価値観も正反対で、江國さんは「お互いが相手のやり方を馬鹿げていると思っているのだ」と言う。
じゃあどうして結婚したんだろう?と思うような二人だけれど、
江國さんの生活は彼と暮らす事で色付く。
大好きで大好きで、週末はずっと彼と一緒について回る。
だからこそ、「毎日が週末だと自分は疲れてしまうだろう」と。
すごい、と思った。
今まで結婚は価値観の合う二人がするのだとばかり思っていたから。
でも、この夫婦はお互いが『違う』ことによって成り立っているのかもしれないし、
違うことを否定せずにそのまま受け入れているから上手くいってるのかもしれない。
上手く言えないのだけど…江國香織の“青い炎”のような静かな情熱を、冷静に受け流してくれる夫。
そして、流してもらうことで「たいしたことではないんだ」と心からほっとする妻。
静かに夫を愛していて、同じくらい理解できなくて、でもそばにいる。
そういう生活もありなんだなあって目からうろこでした。

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