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スリルがあった。 でも、緊張感があってよかったです。
やっぱり東野圭吾は面白いです。 知らないところで自分の分身がいたらどう思うか?それがSFっぽくみえてSFではない。それをここまでスリリングに描けるのはこの人しかいないんじゃないかと。 ただし終わり方がちょっとあっさりしすぎかも。もうちょっと長くこの世界に浸っていたかったと思いました。
二人の主人公を結びつけるものは、当初から、大まかには想像出来る。 しかし、その実態は、想像をはるかに超える複雑さだ。 当初より、謎だらけであるが、一つの謎の答えに少し近付いたと思ったら、新たな謎が持ち上がる。 しかも、ヒントを小出しに示し、常に次章へのヒキが用意されており、読み始めると、止まらない仕掛けになっている。 著者は医学理工学の分野を得意とするので、リアルなサスペンスに仕上がっている。 鞠子の章と双葉の章が交互に配置されているが、比較的当初からの、微妙な結び付きが面白い。 つまり、特定の人物が、交互に行き来したりしていて、ハラハラとさせられる。 しかし、この作品には、著者らしくない面も、少し感じる。 特に、近年の著者の作品は、我々の心の奥底に、深く訴えかけてくるものが多い。 本作品は、サスペンス性としての面白さが重視されていて、上述の様な面は多くはない。 それは、著者の作品群のレベルの高さ故の、高望みかも知れない。 とにかく、いったん本書を手に取ると、睡眠不足要注意だ。
確かに自分とまったく同じ顔を持った人がこの世に生きていたらどうしよう。 一度見てみたい気はする。この作品は、人のそんな素朴な思いをミステリーに作りかえたのかな。 自分とまったく同じ姿、顔をもった2人の若い女性。 お互いの存在を知らずに育ってきたが、あることがきっかけで2人の人生が交わることに。 お互いの存在を知り、引き合うようにお互いを探す。 2人のそれぞれの視点から捉えた世界で構成される文体は、時々見かけるものだけれど、途中でどっちがどっちかわからなくなってきた。 作品としては単純におもしろいと感じたけど、2人を取り巻く周囲の人々への広がりも深まりも感じられなかった。 大物政治家まで登場させた割には、その効果は感じられない。 ミステリーに潜む、人間の欲や暗い心の闇、そしてあっと驚くどんでん返しというものはなく、ほぼ予想どおりの展開で着実に進んでいく。 ただ、最後の最後、物語の終わりには、確かにこの作品が東野さんの書いたものと確信できる画像、絵がかいま見えた。
面白かった。 結構分厚い本なのに、スラスラ読んでしまった。 スラスラ読ませてしまうのが東野さんの力量なのかもと思う。 東京と札幌で分かれてる二人がいつ出会うのかが結構興味深々だった。