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この作品に星三つをつけましたが、そのうち一つは「絵」に対する評価です。 デッサンは正確で建築物の描写も凝っていますし、技の魅せ方にも工夫があります。 話の性格上、オペラやバレエ、映画作品の物語内容を絵で表現することが 多いのですが、それが絶品といってもいいくらいです。 もう一つの星は発想力に対するものです。 新技、曲の解釈、ともに斬新で、アクシデントに対する対処なども巧みです (『なぜそれをこのキャラができるのか』ということに説得力が皆無なのが 問題なのであって)。 言い換えれば、この二つがなければ星一つの評価になってしまうということでもあります。 「平凡な主人公に実は天才的な才能があって……」というのは確かにスポーツ漫画の 王道ですが、それにしたって主人公の技術的、精神的向上が早すぎです。 しかも上達の根拠が数日とか一ヶ月間「一生懸命がんばったから」。 これじゃ歴代スポ根漫画の主人公も泣きますよ。 また作者の方は 「フィギュアスケートの魅力をフィギュアを知らない人にも知ってもらいたい」 と仰っていますが、そのわりには試合の形式がチーム対抗戦だの トーナメント制だのと変則的、 さらには未知の曲を与えられ一週間でショートとフリーのプログラム二つを 完成させて滑るとか、全く基本的なところで実態とかけはなれたことばかりです。 主人公サイドを持ち上げるために敵方を人格的技術的(さらには絵的にも) に貶める演出もいただけません。 ここまでくると、もう路線変更は難しいのかもしれませんが……。