|
商品の情報
ボーイズ・オン・ザ・ラン 4 (ビッグコミックス)の商品レビュー 存在理由
根底ではつながっているのかもしれないが、 すげー馬鹿・すげーダメ。でも凄く人間らしい
「この漫画がすごい!」を見てなんとなく買ってみたのですが、 これはもう名作でしょう!
絵、コマ割り、セリフ回しの良さは言うまでもありませんが、なんといっても作者の演出に脱帽です。送別会でちはる愛用してたマフラーを、しほが多分貰ってるんですが一言もそういうセリフがない。「青山との思い出が詰まったマフラーだからあげたのかな?」とか読者に色々想像させる余地を残してあるのがニクイ。タクシーで別れる前の田西とちはるのやり取り、その後のしほの「なぐさめてやろうか」「みんな寝ちゃった?」からの裸で正座の流れは最高でした。ただ、しほの「バッサリやっちゃうか」の「バッサリ」は無い方が効果的だと思いました。巻末に青山の顔。「次集、この顔ぶんなぐる」って書いてあるけどスピリッツ読んでる人はわかってますよねぇ。この作者はまったく(笑)なんか色々書きましたが名作になるであろう作品には違いありませんし、今後も目が離せません。あと、映画のタクシードライバーは観ておくとさらに楽しめると思います。 絶妙な距離感
この漫画の素晴らしいところは、田西とちはるの精神的な距離感だろう。1巻でのちはるは、田西にとって清楚で可愛らしい処女という素人童貞男の妄想、まるで聖女のような存在だった。それが2巻・3巻とちはるが田西にとって様々な意味で身近な存在になるにつれ、実感を持って接する1人の女性として浮かび上がってくる。さらにこの4巻では、これまであくまで被害者でしかなかったちはるが青山の後輩とも関係を持っていたことを田西が知ってしまう。これはもしかしたら後輩の虚言かもしれないが、読んだ瞬間「あ、でもやってそう・・・」と誰もが思ってしまうはずで、そのことから読者はちはるをただの被害者とは見られなくなり、あくまで悪いのは青山だけど、自身にも問題がなかったとは言えない、恋愛経験が浅いからとか寂しさからとかだけでは済まされない1人の女のだらしなさをちはるから感じるはずだ。さらにこの感覚は田西にとってのちはるとの距離感(存在の現実感)と見事に比例している。こういった一連の流れがあまりにもスリリングで、あらためてこの漫画はとてつもなく面白いと感じさせられるのだ。序盤に出てきたボクサーが『赤灯えれじい』のきらたかしだとかそんなことはどうでもいいぐらいだ。なにはともあれ、とにかく今一番続きが読みたい漫画。絶対オススメです。 本の最新売り上げランキング - トップ10
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||