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20世紀少年―本格科学冒険漫画 (22) (ビッグコミックス)

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20世紀少年―本格科学冒険漫画 (22) (ビッグコミックス)の商品レビュー

1.0 作品評とは関係ないのかもしれないが、是非、言っておきたい。
この作品は、かなり早い段階から、矛盾点や伏線の未回収が非難されていた。が、しかし、本質的に面白い作品だと思っていたし、そんな些末な部分のあげ足をとってもしかたがないというのが率直な感想で、ずっと楽しんできた漫画だった。
しかしである。スピリッツ誌上でのあの終わらせ方。浦沢直樹の誠実さのカケラも感じられない終わらせ方と、編集部の心底、今まで応援してきた読者を小馬鹿にしたような欄外コメント。あれで、僕の中の浦沢直樹は終わった。ついでにスピリッツも終わった。作家としての姿勢の問題だと思う。今思えば、コロッケがどうとか、しょーもない歌が人類を救うような陳腐な物語を我々が必死で応援してしまったがために、「俺って作詞作曲の才能があるんじゃないか」などと勘違いした浦沢直樹が、CDデビューを果たすような事態をつくりだしてしまったのではないかと、責任すら感じる。もちろん「21世紀少年」は読んでいない。
映画化なんかされて大ヒットするのも結構ですが、こういう心持ちの元ファンがいることも知っていてもらいたいです。
5.0 記憶のあいまいさ
 この作品は「記憶のあいまいさ」がキーワードで、なぜ曖昧なのかを辿っていくと、その時の自分や社会の生き方や考え方や時代性やいろいろなものが曖昧だったからで、それは時に残酷な記憶だったり、いとおしい記憶だったりするものです。過去の真実をそのままその通りに受け止めることは結構大変で、僕なんかは自分の都合のいいように解釈して、今現在や将来を組み立てているようなところがあります。

 作者の浦沢直樹も、もしかしたら後半そうなってしまって、もともとの設定を微妙に変えざるを得なくなってしまって、ちょっと込み入って混乱してしまったのかなぁと思います。ラストの持っていき方はいろいろな意見があって、実はスッとふにおちないラストだったりするのですが、話の広がりやキャラクターへの思い入れやすさなどは、本当に力量のある漫画家だなぁと感心します。

 この作品の最初のコンセプトが「記憶のあいまいさ」なのですから、ラストもいろいろあっていいのでは。ケンジの思うラスト、オッチョの思うラスト、カンナの願うラスト…などなど。
5.0 まだ終わりではないです。
ここまで来ても、まだ良くわかりません。最終巻までようやく辿りついたのですが、まだ話は続いています。少し凝り過ぎてしまったのかもしれません。この巻は、これまでに比べて、話の展開が速くなっています。納め切れなかったものが残ってしまったような印象です。面白いですけど。
4.0 あまりにセンシティブだったか?
無理やり終わらせてしまった感が強いが、作者の意図だったのだろうか?
終わらせざるを得なかった事情があったのではないだろうか?

ことの発端を小学生の思い出に帰する点で荒唐無稽という逃げ道を確保しながら、
新興宗教や既成宗教を問わず宗教に対する批判的メッセージを暗に発しているように
感じるのは私だけだろうか?

カトリックを含めて特定の宗教を登場させている点、タブーを冒していると指摘した人たちも
いただろう。

仏教を除く世界宗教の原理主義的な言説が、国際政治に大きな負の影響をもたらしている現在に、
漫画という大衆メディアを通じ、宗教を正面から取り上げた勇気をたたえたい。
5.0 昭和40年代の子供たちを描いた初めての作品。
最近、よく、「2:6:2の法則」というものを耳にする。
「どんな優秀な人たちでも、どんな低俗な人たちでも、人間が集団を構成すると、『優秀者2割、普通人6割、落伍者2割』というものになる」というあれである。
これは、子供の世界にも、厳然として存在する。いや、少なくとも、この物語の原点である昭和40年代の子供社会には存在していたと言って良いだろうか。
(その意味では、子供社会とは、微妙な階級社会であり、我々、昭和40年代に子供時代を送った者たちは、何だかんだ言っても、今でも、それを引きずっているのかもしれない。「あいつは、昔から、出来るやつだったんだから・・・」とか、「あいつは、元々は、そんなに大したやつじゃなかったんだ」とか言うのがそれであろうか。)

これを、この物語の登場人物に置き換えてみると、オッチョや山根は「上」、ドンキーやサダキヨは「下」の階級に属するのであろうが、その意味では、主人公・ケンヂは本来、この物語が始まった時点では、「中」に位置する人ではなかったか?
それが、いつの間にか、ケンジがオッチョと並び称されるほどの「上」の人となっていることにだけは、大いに違和感を感じるところであるし、少なからず、興をそがれる気がする部分でもある。

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