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メニューはこれだけ。 豚汁定食 六百円 ビール(大) 六百円 酒(二合) 五百円 焼酎(一杯) 四百円 酒類はお一人様三本(三杯)まで あとは勝手に注文してくれりゃぁ、できるもんなら作るよ、 ってぇのがオレの営業方針さ。 深夜0時から朝の7時頃までが営業時間の、ちょっと見た目はやくざな料理人のお話。 こんな時間でも、人は結構入ってくるもの。 それはもう、多種多様。色んな人間が集う、不思議なお店。 じゃあ、”ねこまんま”お願いします。ねぎいっぱいで、卵落としてくださいな。
一話でもどこかで読んでから購入するか判断するべきです。 ネット上の評判のみを頼りに買った自分には全く合いませんでした。 理由は簡単で、ここに載っている食事に郷愁や思い入れが一つも無いからです。 毎回落ちもワンパターン(というか様式美的なもの?)なのでストーリーも皆無でした。 1話完結なので、よくある「電車内で暇つぶしに読むにはちょうど良い漫画」だと思います。 自分にとっては手元において何度も読み返す類の本ではありませんでした。
いちいち唸る。とにかくみんな極めて丸腰。 書店に勤めながら漫画雑誌には全く手をつけない私にとって恥ずかしながらその存在は単行本が発売されるまで全く存じ上げず。レコードのジャケ買いよろしく明らかにオーラを放っていた、ような気がしたので発売日に即刻拝読致しました。 以後、銭湯にBCオリジナルがあったら風呂上りに必ず読む。単行本が出るのを、急くでもなく待つ。ひたすら待つ。 所謂『お涙頂戴』という押し付けがましいスタンスがあたかも日々の生活に潜む棘を昇華させる癒しであるかのように語られ、大多数がそのような美しくもなんともない"美談"に傾倒しがちな世の中で、本当の優しさとは、人間臭さとは何なのか。もうわからん。 もはや手放しでは判別つかず、しかしふと気づけばそれ(どれ?)は日常の隅っこにひっそり潜んでて、といった、着地しそうでしなさそで、3cmほど宙に浮いたこの問題。 いや、別に問題でも何でも無いのですが、そういった風潮を覆い隠すド正統派人情劇。 普段から執拗なまでに『泣ける』本や音楽(の歌詞)を故意に求める人ほどこの作品には心を撃たれないのではないかと思う。 なぜか。ここに収められた全ての『食』にまつわる小さな、本当に小さな逸話は風に吹かれて飛んでいってしまいそうな"美談でも何でもない"一抹の人生劇だから。大サビ抜きの朴訥ポップスが一般受けしないように、これほどに虚しさを伴ったささやかな、花びら一枚ほどの輝きは人目につかないように。 映像化云々とか、そういう野心は路地裏にでも葬って、なんとかしてもっと多くの人に読んでもらいたい。これほどの良心を埋もれさせてはいけない。 ここには人間の全てが描かれている!とは思わない。万人受けするとも思えないがしかし、普段、極度な程『お涙プリーズ』には拒否反応を示す私にとってこそ、あすなひろしに通づるような丸腰の『理屈ぬき』にはいちいちノックアウトされるのです。 心底リスペクト!もう手放しでも大丈夫! このなだらかな荒地、どんなスロウペースでも良いからいつまでも続いて欲しい。グルーヴィとはこういう事だと、繰り返し読む度に確信している。
飲食店を経営していた私ですが… 本来ならこんなお店を持ちたい。理想の店主?! 漫画はあまり読まないのですが、旦那に薦められてxxxコレは面白かった。 人情あふれる、ココロユサブル漫画です。いつも次巻が楽しみです。
深夜にしか営業しない、繁華街の一隅にある食堂にて そこに集まる一癖も二癖もある客たちが これまた訳アリな店の主人と織り成す現代の人情物。 店には豚汁定食以外の固定メニューは無く、 「あとは勝手に注文してくれりゃあ、できるもんなら作るよ」という方針で 必要以上に人の事情に立ち入らないという意味では一見ドライに、 しかし仄かに暖かく営業している。 ストーリーは一貫して店の中でしか展開しない。 しかし「食にまつわる想い出」を持たない人間がこの世に居る訳は無く、 個々人の過去が様々なメニューとともに立ち現れ、 赤の他人にも本音をポロリと出し易い深夜という時間設定も相まって 郷愁に満ちた豊穣な舌の上の小世界が毎話展開する。 本巻はその第一巻。赤いウインナーにきのうのカレー、 置き去りにされてきた真の昭和がここにはある。 都会の孤独の中で、魂が帰るのはやはり子供の頃の食卓の追憶。 それが判る年齢になってからこの本に出合えた幸せが感じられた。 売れない演歌歌手と猫まんまのエピソードは、地味でありきたりではあるけども 語られない背後の事情を思うとほろりとさせられる。