言葉狩りで汚された名作
私は、先日本屋で立ち読みして、怒りが湧いてきました。これほどの名作の数々に、言葉狩りなどしていいと思っているのか。
この版は、オリジナルからセリフを多々変えられています。
黒澤明、手塚治虫のように、注釈を付けてでも
なぜオリジナルで出そうとしないのか。
藤子・F・不二雄という、世界に誇れる日本人の名作を
後から汚すとはどういう事か。
未読の方は、何としてでもオリジナルで読んで欲しい。
藤子・F・不二雄の編み出したセリフを、
それでしか味わえない世界を。
当時の「空気」を感じてください
作品の評価は、ここで書かなくても十分知れ渡っていると思いますので、むしろ…「土地問題」「人口増加」「環境破壊」「老人問題」
そして、「世界大戦や核攻撃への恐怖」
冷戦や高度経済成長がもたらしたこれらの歪みが、氏の作品に大きな影響を与えています。若い方は、そこらへんも意識して読んでみてください。当時の雰囲気がよく出ています。
一気に読みきってしまう!
藤子・F・不二雄の異色短編集全4巻の中でも、最も気に入っているのはこの巻です。
他の作品ではなかなか見られなかったような結末の作品が多いので、ドラえもんなどしか読んだことがなかった私はびっくりしました。しかし同時に、これだけディープな世界を頭の中に持っているからこそ、沢山の子供に愛される作品を作ることが出来たんだな、と納得していました。
特に薦めなのは『カンビュセスの籤』や、(これは別の巻なりますが)『ミノタウロスの皿』。
私たちが命というものについて抱いている既成概念を見事に打ち壊してくれるはずです。
ドラえもんの裏に
彗星衝突は間違えだった・・・はずだった「箱舟はいっぱい」ながい宇宙の旅のなかでの秩序は・・・「イヤなイヤなイヤな奴」
もし、この世界が自分の空想だったら?・・「どことなくなんとなく」
藤子・F・不二夫氏の異色短編集には、ハッピーエンドはほとんどありません。
どれも、考えさせられる作品ばかりです。
この本をよめば、これまでの世界観がガラリと変わったものになるでしょう。