シングルモルトの基本
美しい装丁の本である。いけないことだとは思いつつ
なんだかそれだけで許せてしまう。長い歴史に培われたウイスキーは
その銘柄毎に物語を持っている。
その物語に思いを馳せながら飲むシングルモルトは
また違った側面を見せてくれる。
人の味覚というものは、
舌でキャッチする化学的反応のみならず、
付随する物語とともに脳で味わうものであるからだ。
この本は十分にその期待に応えてくれている。
読みながら飲み、飲みながら読む
95年初版では見事にモルトの世界に引きずり込まれました。酒というものは土地と密着しているもので、気候風土あるいは歴史などを知ることで一層その酒がおいしく感じられます。写真だけでも楽しめて、しばしスコットランドに思いを馳せられます。夜、モルトを飲みながらパラパラとめくるのが一番でしょう。ただ、マイケル・ジャクソンにしてもそうですが、筆者の嗜好が随所に現れており、彼らの高評価が必ずしも一般的普遍的な評価とは言えない部分もあるかと思われます。(私自身は土屋氏が自らの顔の絵の入ったラベルのボトルを発売して以来、氏のファンをやめました。)
改訂する意味
改訂版が出る。毎年作るわけにはいかないが、5年以内に改訂していかないと情報が古くなる。新しい蒸留所ができる反面、閉鎖されるところもある。
今はブームだから、色々なボトルがあるけれど、10年後はわからないだろうなあ。飲めない私でも楽しめるのだから、味のわかる人にとっては本当に意味のある本だと思います。観ているだけでおいしそうなお酒って貴重ですね。