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逆説の日本史〈8〉中世混沌編―室町文化と一揆の謎 (小学館文庫)

逆説の日本史〈8〉中世混沌編―室町文化と一揆の謎 (小学館文庫)

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逆説の日本史〈8〉中世混沌編―室町文化と一揆の謎 (小学館文庫)の商品レビュー

5.0 茶の湯と将棋
本シリーズも8巻になり、ますます井沢イズムは快調であるが、本書に於いては、本文以外にも余録としてついてきている(と思われる)、「室町文化の光と影」が絶品であった。

特に、将棋を戦争ゲームとして捉えず、経済ゲームであると考える事によって、駒の再利用を外国人に簡単に理解させる事が出来ると言う論には、大変驚かされまた、共感をした。

さらに茶の湯の起源についても、日本がそもそもおいしいお水に困っていなかったから、「芸術」としての茶が広まったという考え方は十分納得が出来る論理性を持っていると感じた。

これ以外にも、世阿弥が創造した能の世界についての卓抜した理論など、おまけ篇においてキラリと光る切れ味を見せるが、もちろん本文の方も国一揆と一向一揆の相違の説明などで、さすがと思わせる考えを披露してくれている。

毎々感じるのだが、本書は中学生や高校生に読んでもらいたい本である。
4.0 本当に混沌としていますね
いわゆる日本史では、あまり注目されない時期ですが、
なんでもありの時代らしい、クセのある人達が次々に登場し、
なかなか興味深いものがあります。

本で読んでいても、人間関係が混乱しがちなのに、
当時の人達は、大変だなーっと同情してしまいました。
なんとなく現代の日本の政情に似ている気がします。

世阿弥と得意の怨霊信仰を絡めた考察は、伝統文化に対する
新たな視点を与えてくれます。
4.0 現代に繋がる室町文化
「逆説シリーズ」第八作。応仁の乱を中心に、一揆、現代に繋がる室町文化などについて語られる。

歴史の授業の時は、"誰が何のために戦っているのか"良く分からなかった「応仁の乱」を整理して解説してくれるので有難い。思っていたより一族内での争いが多く、保元・平治の乱を思わせる。やはり結論は同じで、時の権力者(=義政)が脆弱だと天下が乱れるという見本である。それにしても、日野富子の悪女ぶりは凄まじい。日本史上稀代の悪女と言うのもうなづける。この中で、朝倉孝景の「戦国版十七条憲法」を紹介したのは著者の手柄であろう。"隠れた"史上初の戦国大名である。この「十七条」を忠実に守った信長に朝倉家が滅ぼされたのは歴史の皮肉と言う他はない。私は惣国というものを良く知らなかったので、惣国一揆と一向一揆の違いを丹念に解説してくれるのも有難い。以降は室町文化に焦点が当てられる。能に対する評価と世阿弥が果たした役割の大きさには異論がないのだが、通説の範囲内か。将棋論はお笑い草。「将棋=マネー・ゲーム」論は特に噴飯物。戦国時代において、敵方の兵を捕虜にして自分の配下に入れる事は日常茶飯事だったろうから、将棋がそれを取り入れたと考える方が自然である。公家だけでなく武士も将棋を愛好していたのだ。また、私はソフトウェア開発を生業としているが、CPUの性能向上によって、将棋の名人も将棋ソフトに勝てなくなる日が(残念ながら)来るのである。井沢氏も自分の得意でない分野に口を出さない方が良い。これを除くと、室町文化がほぼそのまま現在に繋がっているという主張は首骨できる。特に「南京大虐殺」に触れている部分は100%賛意を表する。当時、南京の人口は20万人であり、南京陥落後も人口の変化は殆どなかったと言う。これで「30万人」虐殺できる筈はない。

歴史上の著名人が余り登場しない室町時代の中期以降(戦国時代の前)にスポットを当てて、その時代の特質を浮き彫りにし、現代へと繋がる文化・日本人気質を解析してみせた労作。
4.0 社会集団同士のせめぎ合いこそが歴史だ
シリーズ第8巻の本書は、室町時代の文化(能・将棋・茶道など)、および戦国時代に向かいつつある時期の、室町幕府のぐらつきを中心に説いていきます。

シリーズ全体を通して言えることですが、人が歴史を動かしてきた、という事実を改めて認識させられます。その時そのときの社会情勢、経済情勢にあわせて、各社会集団(この巻で言えば、貴族、武士、農民など)の利害がぶつかり合い、新しい社会システムが組みあがっていく過程が克明に描かれます。そして、各集団の相対的立場は、リーダーのエゴ・ビジョン・組織力によって、相対的に強くもなれば弱くもなる、そんな現実が見えてきます。つまり、自分の社会的ポジションは、意識的にせよ無意識にせよ、自動的に付与されるものではなく、他の社会集団との激しい相克のうちに勝ち取るもので、そのせめぎ合いこそが歴史に他ならない、そんなメッセージを受け取りました。日本史はつまらない、と思っている人にもお勧めできるシリーズです。

5.0 面白い!ためになfる!
室町文化、一揆の真実が分かります。
「う~ん、そうだったのか。」と思わず声が出ます。
まさに目から鱗です。一気に読んでしまいました。
歴史好きにはたまりません。
そうでない人も、これを読めばきっと歴史好きになります。

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