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それから (新潮文庫)

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それから (新潮文庫)の商品レビュー

4.0 「それから」のそれから
俗に「高等遊民」と言われる代助の、高等遊民から俗社会に下りていく?物語。ラストの電車のシーンが象徴的。でも代助の「それから」がこのラストから始まる。代助さんは親の脛をかじり、文化や芸術を追求している。働くことなんか、文化的生活の邪魔。なんてったってパンに関係した経験は切実かも知れないが、劣等だよ、と言い切ってしまう遊民です。でも友人、平岡の奥さんに惚れてしまい、親から勘当され、遊民生活が終了してしまう。それからどうなってしまうのでしょうか。
いってしまうとこんな物語なのですが、考えてみると、代助さんは生きている意味を文化に見出している。でも文化的生活だけでは生きていけない。生活の糧を得なくてはいけないからです。当然誰でも理解できる話です。でも理解したくない代助さんの考えも解らないでもありません。私もこんな生活できたら良いですね。でも代助さんはこの生活を捨てて、友人の妻三千代さんと愛の生活を選ぶのです。この結果、親からの援助を打ち切られ、代助さんは文化的生活より愛を取ったのです。あんなに現実社会に下りることを、軽蔑していたのに愛のために、社会に下りる決心をしたのです。でもそのスタートで代助さんの頭はスパークしてしまうのです。様々なことが頭を渦巻くのです。それからそうなるのでしょうか?
ここには、愛に生きる決心をしたけど、心の充足は愛でも満たされない、人間が描かれている。当然文化的生活も代助さんの心を満たさなかったからこそ、愛にその可能性を見たのであろう。でもその愛でも彼の心は満たされないのである。そう考えると、恋愛至上主義の現代で、この物語はどのように捉えられるのであろうか。漱石のこの問いかけはつまり、永遠の命題となっているのである。では我々の心の平安は何が与えてくれるのでしょうか。うーん難しいです。漱石の問題提起に我々現代人はどう答えるべきなのだろうか。答えはまだ無いはずです。
5.0 『それから』が気になる
主人公の代助は現在で言えばネオニートと言う言葉で一蹴されそうな身分。職につかず親の仕送りで生計を立てている。しかし普通のニートや引きこもりのように学びもせずただ娯楽に耽っていたりと言うことはない。彼は日々芸術など高尚な世界との交流を楽しみ学ぶ高等遊民であり、ニートと言う言葉で片付けるにはあまりにも舌足らずと言う気がする。

3回読んだが、難しいところが多い。三四郎より簡単だったと言う人がいたが、僕にとっては哲学的表現が多いように感じ三四郎より難解であった。

色々と難しい代助の人生観は度々理解できないものがあるが、共感できたりするところが多い。彼の人生観をただのニートの言い訳とみなすのはあまりにも勿体無いであろう。それはこの作品が100年経った今でも盛んに読まれていることによって裏づけされていると言える。

前半200ページ(いわゆる『起』の部分)はややだるいところもあるが、哲学が好きな人にはお薦めできる。後半の100ページ(ここに『承転結』が詰め込まれている。しかし個人的にはこの物語は転で終わっており、結は無いような気がする。結の部分は3部作の最後をしめくくる『門』で語られているのだろうか)で話は怒涛の展開を見せる。

しかし働かない身分での妻帯が許されて、不倫が許されないなんて、当時の社会の掟って現在と随分違うのね〜と思う。
3.0 難しいなぁ・・・
夏目漱石前期3部作第2弾。とある人は、本作から漱石の主題が始まったという。
前半は淡々と話が進む。正直退屈。
後半は、主人公代助が友人の妻三千代を放っておけなくなり・・・
いくら代助が高等遊民(ニートではない)とはいえ、個人的には平岡に同情したい。

さて、結末がちょっと凄いです。
世の中が動き出す。目の前は真っ赤。何だそりゃと思う人もいるかもね。

結局、代助と三千代がどうなったか描かれていないし、それからどうなったのかは謎。

漱石先生の小説はやっぱり難しいですな。でも昨日、知るを楽しむの再放送を見て
少し分かったような気がする。

5.0 世界文学史上、屈指の名作
夏目漱石こそは、生涯をかけて人間の孤独と真面目を追及した文学者であった。その最高傑作に「こころ」と並んで「それから」を上げる人は多い。主人公の代助は高等遊民であるが、不真面目な男ではない。友人の妻に恋心を抱き、苦悩していく。それは決して他人に打ち明ける事のできない孤独な苦しみである。そして物語は飾らず淡々とその圧倒的な結末へと登り詰めていく。一人の男の心理をここまで精緻に真正面から描き切った小説がはたして他にあるだろうか。この作品は近代日本文学の傑作であり、日本が世界に誇りうる屈指の名作である。
4.0 働かざる者食ってもよし!
何か難しい事を色々言っていますがこんなに自信満々に自由人をやってられる人を尊敬すらします。

後半のたたみかけが凄いです。

 
 

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