|
商品の情報
武蔵野夫人 (新潮文庫)の商品レビュー 心理小説の試み
土地の人はなぜそこが「はけ」とよばれるか知らない・・この見事な書き出しで始まるこの物語は 鋭い観察眼で冷静かつ正確に描かれた恋愛模様…おもしろいです!
『真珠夫人』より味わい深い
「復員」などという言葉は辞書を引かぬと理解できぬ21世紀の人間にも読んで十分ためになり、多くを考えさせる小説。戦争直後の日本の若い男女の心理がフランスの小説の技法を使って描かれる。しかし、それでもこれは紛れもない昭和20年代の日本を舞台にした風俗小説である。死ぬことが現実逃避ではなく、現実と対峙することでもあるのだと教えてくれるだろう。 レイテ戦記の大岡昇平作
主人公道子は復員したいとこの勉と不義に陥りそうになる。「恋愛は文明の産物ですから、最初は他人から教わるほかはありません」という作者は、この内的行為を裸形にしようとする。するとあらわれるのは何か、エゴイズムか、もっと社会の必要に縛られた他の理由か。誰も問わない、何も答えない。そういう何も見出せないもののなかで、道子は死ぬしかない。生きる理由を一歩ずつ奪っていくようにかんぜられるところに、ちょっと類のない味わいがある。フランス心理小説の手法を踏まえた野心的なロマン。 本の最新売り上げランキング - トップ10
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||